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 乗り遅れるな!・・・3次元設計の流れ
 

 

  従来、アンカー工の設計を行う場合の手順は以下のようになっています。
 
@ 主断面での安定計算

A 主断面でのアンカー工の計算

B 平面・展開計画

ここで平面・展開計画は、各設計者の感覚によっています。いい言い方をすれば、「技術者の色がでる」、悪い言い方をすれば「決めが無くていい加減」となっています。

最近コンピュータとソフト技術の発達により、この流れをより合理的に、かつビジュアルに設計できる流れができつつあります。

@ 3次元安定計算

A 3次元でアンカー工の配置、計算

 

 概念・知識的には従来の設計と全く同じであることから、専門技術者であれば簡単に設計できます。ここではその設計法について簡単にまとめました。「3次元・・・ちょっと手に負えない・・・」などと「食わず嫌い」にならないように早めにその内容を知っておきましょう。     

 
  安定計算(3次元)をする
 

のり面崩壊の対策を例にして設計します。先ずは安定計算(3次元)をするわけですが、この際の注意点として、「変動範囲を現地調査によってきちんと設定する」ということです。 3次元安定解析は解析だけの技術ととらえがちですが、現地調査の重要性がますます上がるのが実状です。

★ポイント・・・変動範囲を現地調査によってきちんと設定する(現地調査が重要)
  安定度を考えながらのアンカー工の配置で合理的設計が可能となります。
  アンカー工の配置を行います。景観などを考え、配置を考えます。

従来の2次元設計では主断面で決定したアンカーの規格(テンドンや間隔、段数など)を配置したい区間にそのまま延長します。その場合は上記の配置となり、アンカー工の施工費は3,760,000−程度になります。

一方3次元設計の場合、すべり範囲を明確化していますので、まず範囲外のアンカー工は不用となり、これによりアンカー工の施工費は3,010,000−程度になり、20%の工費が削減できます。

次に安定度に着目します。設計したアンカー工のテンドンと定着強度での余裕を考慮すると、この配置での安定度はFs=1.416であり、さらにアンカー本数を減らすことができる可能性があります。

次に配置的に効果が薄いと判断されるアンカー工を除去してみます。結果、赤色透明となっている2箇所のアンカー工を省いた場合でも安定度はFs=1.261であり十分な安定度を確保できる ことがわかります。この配置でのアンカー工の施工費は2,810,000−程度になり、26%の工費が削減でたことになります。

★ポイント・・・安定度を意識しながらアンカーの配置、その感覚を磨きます。正に技術者。

 

ビジュアル的でわかりやすい

  また3次元設計の利点として、ビジュアルでわかりやすいことが上げられます。例えば上記のクロスタイプの反力板に対して、セミスクエアやスクエアタイプとした場合のビジュアル的な比較が出来ます。 設計者本人もですが、発注者に対してもわかりやすくなります。
 


セミスクエアタイプ


スクエアタイプ

★ポイント・・・見栄え、これも大きな説得力です。

 

アンカーの離れの検討が簡単

  地表面の向きによってアンカーの打設方向が異なることはよくあることです。地中では思いがけなくアンカー同士が近接し、設計時に気づかず施工時に問題となるケースがしばしば見受けられます。
しかしコンピュータは便利ですね。視覚的に近接しているのがわかるだけでなく、必要離れを設定すれば自動的に注意を与えてくれます。
 
近接が視覚的にわかる 設計時に自動的にチエック

★ポイント・・・施工時のトラブルを設計時に防ぎます。 視覚的にチェックしやすくなりミスが減ります。

 

すべりの側方掘削にも対応可能

  従来の2次元設計で不可能なのが、地すべりなどの側面に対する影響評価や対策です。3次元設計では正面、側面を意識せずに設計できます。

★ポイント・・・地すべりの側面掘削は3次元でないと正当な評価・対策は出来ません。

 

定着層が傾斜する場合も簡単にビジュアル設計

 

下図でピンクはすべり面、アンカー工の定着は、すべり面以深の基盤岩(ベージュ−メッシュ)に定着したい時、3次元設計では地層の傾きやアンカーの定着層がビジュアルに確認でき、より明瞭な情報を施工に対して渡すことが出来ます。

★ポイント・・・定着層のイメージもビジュアルで表現・理解すれば工事中のトラブルは激減します。

 

知識は2次元設計のまま

 

これらの3次元設計は、今まで設計者の頭の中で組み立てていた空間設計をビジュアル化しただけで、したがって設計に際して特に新しい知識を必要としません。これまでアンカー設計をしていた人なら誰でもが簡単に3次元設計が出来ます。 皆さんも早めに一回経験しておくことこそが重要と思います。

コンピュータ・ソフトは発達こそすれ1つの道具でしかありません。3次元設計になっても本質的なものは変わりません。ただ優秀な技術者こそ優秀な道具を持ってより大きな差別化が計れる時代となってきたのではないでしょうか。

 

※本文の内容は「SSA_3D アンカーオプション」を用いて作成しました。

 

 
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