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 国交省CIM導入ガイドラインなど5つの要領・基準類について策定!
 〜CIMモデルの紹介〜
 

 平成29年3月31日国交省より、「i-Constructionの推進に向けた基準類の策定」が発表されました。その中に、ICTの更なる活用の項目で「CIMガイドラインの策定」が含まれています。 最近、このCIMという言葉をよく聞きますが、そもそもどういったものなのでしょうか? CIM導入ガイドラインなど5つの要領・基準類のポイントを紹介しながら、確認していきます。

▽i-Constructionの推進に向けた基準類の策定-国交省
http://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_000405.html



■CIMの運用に必要となるCIM導入ガイドラインなど5つの要領・基準類が、策定されました。
参照:http://www.mlit.go.jp/common/001178062.pdf


■CIM導入ガイドラインには、CIMの考え方や活用の留意事項、CIMモデル作成の指針などが明記されており、下記の6編から構成されています。
CIM導入ガ イドライン(http://www.mlit.go.jp/tec/it/index.html
[H29.3.31]
CIM導入ガイドライン
	第1編 共通編
	第1編 別紙 CIMモデル作成事前協議・引継書シート
	第2編 土工編
	第3編 河川編
	第4編 ダム編
	第5編 橋梁編
	第6編 トンネル編
[H29.3.31]
CIM事業における成果品作成の手引き
	CIM事業における成果品作成の手引き
[H29.3.31]
出来形管理、監督検査に関する要領
	レーザースキャナーを用いた出来形管理の試行要領(案)(トンネル編)
	レーザースキャナーを用いた出来形管理の試行に係る監督・検査要領(案)(トンネル編)

 CIM導入ガイドラインは、i-ConstructionにおけるICT土工により導入された要領・基準類との整合も図られた内容となっています。従来、“情報化施工の進化系であるICT土工”と“CIM”はそれぞれ要領や基準類の検討が進められたことから、両者の関係性がわかりにくいところがありました。今回のCIM導入ガイドラインにおいては、“i-Construction”の推進のもと、ICT土工のCIMにおける位置づけも整理されて、非常にわかりやすい内容となっています。

[1]CIMとは
まず、CIMとは、どういったものなのかを再確認していきたいと思います。

「CIM導入ガイドライン(案)」によると
“CIM(Construction Information Modeling/Management)は、計画、調査、設計段階から3次元モデルを導入することにより、その後の施工、維持管理の各段階においても3次元モデルを連携・発展させて事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、一連の建設生産システムの効率化・高度化を図ることを目的としている。”と説明されています。

参照:CIM導入ガイドライン第1編 共通編よりhttp://www.mlit.go.jp/tec/it/index.html

 構造物を三次元モデリングするだけではなく、モデル自身に各種情報を付加し、データ流通させることで、建設サイクルの全体プロセスを効率化する取り組みです。すなわち、単に3次元モデルを作成することが目的では無く、事業全体をマネジメント(M→Management)するための手段として、3次元モデルを活用する試みです。
 一連の計画、調査、設計、施工、維持管理の各プロセスで、CIM モデルを連携、段階的に構築しながら、建設生産システムの効率化を目指していきます。

[2]CIM モデルとは
 CIMモデルとは、対象とする構造物等の形状を3次元で表現した「3次元モデル」と「属性情報」を組み合わせたものを指します。

3次元モデル :対象とする構造物等の形状を3次元で立体的に表現した情報
属性情報 :3次元モデルに付与する部材(部品)の情報(部材等の名称、形状、寸法、物性及び物性値(強度等)、数量、そのほか付与が可能な情報)

 なお、属性情報には、構造物の部材の諸元や数量等のデータを定型化し、ソフトウェアの機能により「3次元モデルに直接付与する属性情報」と、文書や図面のように非定型な情報を「外部参照のファイル」として参照(リンク)するような「3次元モデルから外部参照する属性情報」があります。
 構造物を例に取ると、CIMモデルは、次図のようになります。

参照:CIM 事業における成果品作成の手引き(案)
https://www.mlit.go.jp/tec/it/pdf/seikahinsakusei.pdf  

[3] CIMモデルの分類
 CIMモデルは、構造物や地形などの分類毎に、作成・更新・管理します。また、それぞれのCIMモデルを組み合わせ、作成用途に応じてCIMモデル全体を把握できるようにしたものを「統合モデル」と呼びます。
 i-ConstructionにおけるICT土工では、CIMモデルのうち、(1)線形モデル、(2)土工形状モデル、(3)地形モデルの3つを活用しています。すなわち、ICT土工とは、CIMモデルのうち、3次元データ作成が比較的容易なサーフェスモデルを活用し、土工プロセスの生産性向上を図る取り組みと理解することができます。

(1)線形モデル 道路中心線や構造物中心線を表現する3次元モデル
(2)土工形状モデル 盛土、切土等を表現したもので、サーフェスモデル等で作成する。
(3)地形モデル 一般的に、現況地形の作成は、数値地図(国土基本情報)、実際の測量成果等を基に、数値標高モデルとして、TIN (Triangulated Irregular Network)、テクスチャ画像等を用いて表現される。テクスチャ画像として、航空写真や測量成果を基に作成したオルソ画像が存在する場合がある。
(4)構造物モデル 構造物や仮設構造物の3次元モデルに属性情報を付与されたもの
(5)地質・土質モデル 地質ボーリング柱状図、表層地質図、地質断面図等の地質・土質調査の成果を、3次元空間にCADデータとして配置したもの
(6)広域地形モデル 数値地図(国土基本情報)等の対象地区を含む広域な範囲の地形モデル、建屋等の3次元モデルである。地表面はTIN (Triangulated Irregular Network)等を用いて表現される。テクスチャ画像として、航空写真や測量成果を基に作成したオルソ画像が存在する場合がある。
(7)統合モデル 線形モデル、土工形状モデル、地形モデル、構造物モデル、地質・土質モデル、広域地形モデル等のCIMモデルを統合したモデル

 

[4] CIMモデルのファイル形式
 CIM事業における成果品作成の手引き(案)では、各CIMモデルの標準となる納品ファイル形式が定義されました。

 

 線形、土工形状、地形モデルについては、ICT土工においてすでに導入が進んでいるLandXMLが標準形式となっています。
 最も注目すべきは、構造物モデルの標準データ形式 が“IFC”に定められたことでしょう。“IFC”をはじめて聞いたという方も多いかと思います。

<IFCとは・・・>
 IFC(Industry Foundation Classes)とは、buildingSMART International(以下 bSI)が策定した 3 次元モデルのデータ形式です。建築分野のBIMにおいては、標準的なファイル交換形式として、ソフトウェアの対応が進んでいます。一方、土木分野では、なじみの薄いファイル形式です。
 2次元CADデータにおけるデータ交換形式“P21/SFC”と同様の位置づけと考えるとわかりやすいかもしれません。
 平成 29 年度からの CIM 活用業務及び CIM 活用工事では、構造物モデルのデータ交換形式として(オリジナルファイルに加え)IFC を採用し、属性情報は外部参照の扱いとすることになりました。当面、土木構造物としてのクラス定義や(3 次元モデルに直接付与する)属性情報を含むデータ交換は行えませんが、データの長期再現性や、政府調達(WTO・TBT 協定)を踏まえ、現時点でデータ交換可能な範囲で国際標準を採用していくこととされています。
 IFC 検定の仕組みについては平成 29 年度以降に buildingSMART Japan で整備予定とされています。検定の導入に伴い、ソフトウェアメーカ各社の対応も急ピッチで進むものと予想されます。

 今回のi-Constructionの推進のひとつとしてCIM導入ガイドラインが策定されたことで、ソフトウェアのCIM対応や各種CIMモデルの流通が、活発になるものと予想されます。これを機会に、CIMについて理解を深め、導入に向けた準備を進めておきたいものです。

便利なリンク集
▽CIM | 国土交通省 技術調査課 建設システム管理企画
http://www.mlit.go.jp/tec/it/

▽JACIC研究開発部
http://www.cals.jacic.or.jp/CIM/
CIMに関する研修会や参考資料が多数掲載されて います。

▽JACIC研究開発部 人材育成
http://www.cals.jacic.or.jp/CIM/jinzai/index.html
ウェブサイト 冊子「CIMを学ぶ」「CIMを学ぶU」など具体的な事例を通して学べる教材があります。

▽CIM導入事例@cadjapan.com
http://www.cadjapan.com/topics/cim/case.html
自治体、建設コンサルタントなどの事例が紹介されております。

 
 

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