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 人間を超えることができるのか?!今話題の人工知能の歴史
 

 これまでCPUの進化についてお伝えしましたが、しはらくの間、最近よく耳にする人工知能(AI)についてお話させていただこうと思います。

 ここ数年、人工知能に関する報道が度々取り上げられています。以下のような記事や名前を耳にしたことがある方も少なくはないのではないでしょうか。

・プロ9段の囲碁棋士に勝利した囲碁ソフトウェア「AlphaGO」(こちらの記事を参照)
・医師でも診断が困難な病名を発見し、治療法を提示した人工知能コンピュータ「ワトソン」
・人間の感情認識や人間とのコニュニケーションができるロボット「Pepper」

AlphaGO、Watson、Pepper
出典:AlphaGO(https://deepmind.com)、Watson(http://www.ibm.com)、Pepper(http://www.softbank.jp)

 また、国土交通省の報告書である“国土交通省IT政策検討会報告書”[1]と“i-Construction 〜建設現場の生産性革命〜”[2]には人工知能とAIという単語が掲載されています。

 “IT技術の活用は、その大きな武器となり得る。IoT、ビッグデータ、人工知能、ロボット・センサー技術をはじめとしたIT技術の進展は想像を遙かに超え、産業や人々の働き方のみならず、社会のあらゆる側面を変えようとしている。国土交通省としてもこれらの動きを的確に捉え、国土交通分野の生産性を向上し、経済社会の発展に寄与することが重要である。”

国土交通省IT政策検討会報告書[1]より

 “IoT、ロボット、AI、ビックデータなどの分野の技術は日進月歩で進化しており、技術開発と社会実装のサイクルが従来に無い早さで回っている。このため、国は、オープンイノベーションに取り組む仕組みを整備するとともに、急速に進展する新技術の動向を踏まえ、技術の現場導入を進めるための柔軟な対応が必要である。”

i-Construction 〜建設現場の生産性革命〜[2]より

 人工知能の歴史は半世紀以上前の1950年代から始まり、過去に2回の人工知能ブームがありました。

 1回目の人工知能ブームは1960年代あたりでした。このときの成果としては、英語による簡単な会話やゲームに勝利するための手段探索などが挙げられます。当時、人間に匹敵するコンピュータが近い将来に実現されると言われていましたが、実際にはコンピュータ性能の限界や研究者が気づくことができなかった問題の難しさに直面したため実現しませんでした。

 2回目の人工知能ブームは1980年代でした。このときは、専門家が行う意思決定を真似るエキスパートシステムが注目され、商業的にも成功を収めました。

 今回の人工知能ブームは3回目となり、この背景には様々の要因があります。グラフィックボード(GPU)による計算の高速化、ディープラーニングの登場、情報のデジタル化、SNSやIoTからの日々増加する情報量(いわゆるビッグデータ)などです。

 画像認識や音声認識においては多くの研究成果や成功事例が報告されています。

 2016年9月にはマイクロソフトが音声認識の単語エラー率を6.9%にまで削減できる技術を開発しました[3]。人間の単語エラー率は4%と言われているため、ほぼ人間に匹敵するレベルにまで達していることが分かります。このマイクロソフトの技術の裏にはディープラーニングやGPUが利用されています。

 このように人工知能への期待は日々高まっていますが、1つだけ気をつけなければなりません。それは、どうやって認識しているのかが人間には分からないのです。

 例えば、現在の人工知能は、ある写真から人間の顔を認識することができますが、なぜ人間の顔として認識したのかは人間にはわかりません。これは、大量の顔写真を入力する(「これが人間の顔だよ」と教える)ことで人工知能は自動で学習するのですが、その学習過程は人間には分からないことが原因です。

人口知能の学習イメージ

 これは、非常に大きな問題です。ある判断には何かしらの理由があるのですが、それを説明できないのです。したがって、現状としては、実世界において人工知能を利用するには説明責任がないものに適用するしかありません。

人工知能の認識イメージ

 例えば、監査のときに「人工知能がこのような結果をだしたから」とは言えませんよね?これについては今後の研究課題となっていくと思います。

 さて、人工知能といってもディープラーニングだけなく様々な技術があります。そこで、次回は人工知能の技術的な種類についてお伝えさせていただこうと思います。

[1]国土交通省総合政策局情報政策課、国土交通省IT政策検討会報告書、平成28年6月http://www.mlit.go.jp/report/press/joho01_hh_000034.html
[2] 国土交通省 i-Construction委員会、i-Construction 〜建設現場の生産性革命〜、平成28年4月
http://www.mlit.go.jp/tec/tec_tk_000028.html
[3] Microsoft Blog, Microsoft researchers achieve speech recognition milestone,
https://blogs.microsoft.com/next/2016/09/13/microsoft-researchers-achieve-speech-recognition-milestone/#sm.0000127rqand63dasyowupc5grold

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