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 キーワード「風の道」
 

 

 
最近「風の道」という言葉をよく耳にします。例えば昨年12月に山形県で起きたJR羽越線特急脱線事故 の際にも、現場は風の道にあたり、全国では他にも同様の地区があるか調査が必要とされています。

またかねてから都市部のヒートアイランド現象の緩和に,「風の道」が効果を持つことことが,国土交通省の研究プロジェクトで明らかになっています。

汐留地区の高層ビル群が建って以来、新橋付近が極めて暑くなったことは、みんな感じていることです。

そのような中で土木の技術者としても様々な状況下が「風の道」の議論を避けては通れない状況になってきています。

今回現段階の「風の道」についての情報の棚卸し的なことを試みました。一回読まれたらどうでしょうか。

 

気象用語「風の道」

  「風の道」は気象用語として定義されています。
 
カゼノミチ 【英】Ventilation Path / Luftleitbahnen(独)
ドイツのシュトゥッガルト市の都市計画で採用されたヒートアイランド現象に係る対策。郊外から都市内に吹き込む風の通り道を作り、都市中心部で暑くなった大気を冷やすことができるという考え方に基づき、道路幅の拡張等の対策を計画的に実施している。

2000年に環境省が発表した「平成11年度ヒートアイランド現象抑制のための対策手法報告書」においても、ヒートアイランド現象の対策として「風の道」という考え方が紹介されている。名古屋市においては、市内河川を活用して「風の道」を確保する計画が策定されている。

  ヒートアイランド対策で「風の道」の効果を確認
  「風の道」といえば先ずはヒートアイランド現象とセットにして考えられています。都市部のヒートアイランド現象の緩和に,「風の道」が効果を持つことことが,国土交通省の研究プロジェクトで明らかになっ ているのです。

「風の道」とは,河川や広い道路など,建物に遮られない風の通り道のこと。東京の臨海部で風の強さや向き,気温などを観測した結果,東京湾からの海風の流れが,都市の気温分布に影響を与えていることがわかっ ています。

国交省では2004年度から3年間の予定で「都市空間の熱環境評価・対策技術の開発」というプロジェクトを実施しており、汐留・新橋地区や東京駅,日本橋川,品川駅の周辺など190カ所に観測機器を設置して,風向きや風速,気温の変化などを調査し ています。

「東京臨海部におけるヒートアイランド現象の実測報告会」では、これらの観測の結果,東京湾から吹き込む海風は,河川や道路に沿うように向きを変えて流れていることが確認され ています。また,海岸部の気温は,市街地に比べて最大で4度低くなっていることもわかりました。風の道をうまく確保して海岸からの風を取り込めば,都市部の気温を下げる効果が期待できる ことが概ね把握されたのです。

特に汐留地区の観測データからは,高層ビル群の影響が明らかになっています。ビル群の風下となる西側では,風上に比べて気温が約2度高くなっていた のです。
また日本橋川周辺の調査では,川の上部にかかる高架道路が,風の道の障害となることもわかっています。高架がない個所にくらべて,高架下は風速が半分近くに落ちてい ました。

  風速計の緊急点検結果
 
国土交通省は3月3日,全国の鉄道事業者を対象に実施した風速計の緊急点検結果を発表しています。

2005年12月に発生したJR東日本・羽越線の事故を受け,2005年12月に全国の鉄道事業者に点検を指示したもの で、風速計を設置している鉄道事業者は153社で,設置個所は1008カ所。そのうち,強風などの警戒を要する「風の通り道」は69社268カ所 と報告されています。

同省は当面の対策として,各事業者に対して,(1)「風の通り道」などの再確認と風速計の新設,増設,移設,(2)警報機能を備えていない風速計に警報機能を備えることなどの対策の実施などを指示しています。

  目黒区環境基本計画
 

自治体クラスの動向では、東京都の目黒区に具体的な動きがあります。区では、平成14年7月に「目黒区環境基本計画」をつくり、『「風の道」づくり』を優先的に取り組むべき重点プロジェクトとして位置付け ています。

●「風の道」づくりは、公園、緑道、農地などのまとまりのある緑や河川、池などの水辺と、街路・住宅地の緑化、建物の屋上緑化等によりつくられた緑とのネットワーク化を進め、涼風の通り道を確保することを目指しています。

●下記に挙げるような様々なメリットがあるため、区は「風の道」づくりを行っています。
 ・ヒートアイランド現象の緩和 ・地域における二酸化炭素の吸収源対策
 ・大気汚染物質の拡散     ・自然とのふれあいの場の創出
 ・アメニティ空間の創出    ・野鳥・魚類などの生きものが生息する場の提供

●「風の道」づくりに関連する施策は幅広く、みどりと公園課などと連携しながら様々な取り組みを行っています。
 ・ヒートアイランド現象の現況把握のため、気象観測を行い、測定結果を公表
 ・「風の道」づくりを広く区民に周知するため、サイン板を設置(目黒川沿い)
 ・「めぐろグリーンアクションプログラム(MeGAプログラム)」の作成 など 

  「風の道」の利用
  その他にも「風の道」探しに力を入れている事業もあります。

例えば風力発電です。エネルギー効率を考えるとどうしても「風の道」を探し、そこに建設する必要があるからです。

 

  今時代のキーワードとなりつつある「風の道」。技術者としてはどんな提案を顧客にするのでしょうか。
 
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