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 <シリーズ 2>「時系列でみる世界の主な被害地震」−(2)


 今回は、世界のどの国で被害地震が多いのか見てみましょう。
前回示した世界の広い範囲で起こっている大規模な被害地震、それには地域性があるのでしょうか。 そこで、“年代表”に掲載されている658の被害地震について、国別に集計し、多い国から上位15位までをグラフにしてみました。 ただし、“年代表”そのものには、次のような課題が含まれていると考えられます。


(1)人口の密集度や建物の耐震性によって、同じマグニチュード(M)でも死者の数に大きな違いが出てくる。
(2)地盤の状況や震源と人口集中地域との位置関係でも、被害状況は大きく変わる。
(3)古い時代になればなるほど、大きな被害地震が発生しても確かな情報が残されていなかったり、残されている情報の信憑性が乏しかったりする。
(4)地域によっても地震に関する文献の量や質に差異がある。


 したがって、以下に示すグラフには、そういった問題を含んでいることを前提にご覧になって下さい。


図2−(2)―1、国別のおもな被害地震回数(「平成25年 第86冊 理科年表」より作成)


 平成25年版理科年表の“年代表”において、掲載されている地震の数が最も多かったのは、意外なことに、日本ではなく中国の76でした。 中国においては、2008年5月に起こった四川の「汶川地震」(死者69,227人)もそうでしたが、とにかく死者の数が多いのに驚かされます。 マグニチュード(M)が7未満の地震でも、沢山の人が犠牲になっています。やはり、人口が多いからでしょうか。


 次に多かったのはイランの55回、次いで日本の54回でした。 「地球上で起こっているマグニチュード(M)6.0以上の地震の2割は日本」と言われている割に日本は少ない(54/658≒0.08)、と思われたのではないでしょうか。 その原因として、中国などに比べ人口の密集度が低い事、日本の木を組み立てて造る建物がレンガ造りの建物に比べ耐震性が高いのではないか、と考えています。 結果的に、同じマグニチュードの地震でも中国やイランに比べ死者の数が少なく、死者が1,000人以上という一方の掲載条件を満たしていない為、“年代表”に載っていない被害地震が多いのだろう、と思っています。 なお、イランでは、2003年12月に、マグニチュード6.8の地震で43,200人が死亡する、という悲惨な被害を受けています。


 4番目に多いのは、イランのお隣の国、トルコです。トルコにおける地震も良くニュースで聞きますが、51もの大きな被害地震を受けています。 “年代表”で一番新しいものは、1999年8月に起こった地震で、17,118人もの人が亡くなっています。

 5番目は、インドネシアの42です。インドネシアと言えば、2004年12月に起こった「スマトラ大津波」が思い起こされますが、この時の死者は227,898人と発表されています。 6番目以降は、図(2)-1に示した通りです。


 なお、地震は国境を選びませんので、複数の国に被害を与えた地震もあります。例えば、トルコとイランなどです。 このように、2ヵ国以上の国々に被害を与えた地震については、夫々の国でカウントしています。


 こうしてみても、やはり日本は「地震大国」ですね。当然、世界もそう見ています。 しかも、政治・経済の中心、首都東京も巨大地震の危険性が高まってきています。

 平成 15 年にミュンヘン再保険会社が公表した「世界大都市の自然災害リスク指数」によれば、東京・横浜は世界主要 50 都市の中で、リスクが格段に高いとされています。 その指数は710で、次点のサンフランシスコが167ですから、その異常さが分かろうというものです(http://www.fdma.go.jp/html/new/pdf/1512_tiiki_2.pdf)。

 私たちは、この指数を何とか下げていかなければなりません。その根底になるのが「備えあれば…(LCP)」なのです。

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