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知取気亭主人の四方山話
 

『幼児の会話能力』

 

2015年2月11日

以前、孫娘が喋り始めた頃の幼児言葉を、四方山話の第460話(2012年5月2日)で、「癒しの幼児語辞典」としてまとめたことがある。孫娘は今年の9月で満5歳になるから、3年余り前の彼女は、当時まだ1歳8ヶ月だったということになる。書いた内容は他愛の無いもので、彼女が喋った幼児語をただ並べただけのものだが、いま読み返しても、たどたどしく喋っているその愛らしい様子が蘇ってくる。

5歳になろうとする今でも幼児語から完全に抜け切っているわけではないが、保育園で覚えて来たのだろう、最近では思わぬ憎まれ口を時々口にするようになり、一丁前に大きな声を出す時がある。ただ、例え憎まれ口を利かれても、“じじ・ばばバカ”なのか、注意はするものの、何を言われても「随分大きくなった」と目を細めている。容姿や仕草そのものが愛らしいこともあって、たどたどしい幼児の話し声というのは、年寄りにとってセラピー効果絶大である。

しかし、子供の成長というのは早いものである。あれから僅か3年ほどしか経っていないのに、「幼児語辞典」を書いた当時に比べると、憎まれ口も含め、会話能力の向上には目を見張るものがある。我々夫婦が衰えるのも無理はない、と変なところで感心している。ただ、その幼児の会話能力に関し、最近少々気になることがある。辞典にまとめるほど喋ってくれた孫娘に関して、ではない。もう一人の孫、孫息子に関して、である。


実は、孫息子が当時の孫娘の年齢を超え既に2歳になっているというのに、「幼児語辞典」としてまとめることが、一向に出来ないでいる。決して、私が手を抜いている、という訳でもない。理由はハッキリしていて、孫娘に比べると、彼が発する言葉が極端に少ないからだ。家内や次女と確認したところ、明確にそれと分かる言葉は、バイバイ、デキタァ、アンパンマン、ヤッタァー、アッタ、アント(有難う)ぐらいのものだ。女の子に比べると男の子は口数が少ない、ということがあるのかもしれない。しかし、それにしても少ないのではないか、と気になっているのだ。

お隣の「我が家お抱え看護師さん」は、孫娘が特別だとは言ってくれるものの、“じじ・ばば”としてはやはり気になる。家内は、「お姉ちゃん(孫娘)に比べシッカリと目を見て話し掛ける時間が少ないからでは…」と以前から心配していて、積極的に話しかけるよう心掛けているという。私もそれが気になっていて、最近、なるべく目を見て話しかけてはいるのだが…。

ただ、そうしたからといって直ぐに効果が出るわけでもない。一方で、孫娘が特別“おしゃま”だと考えれば、今の孫息子は歳相応には成長しているのかも知れないのだ。確かに、保育園からも「言葉が遅い」という指摘を聞いたことがないし、これまでの乳幼児健診で「言葉が遅れている」と言われた、との報告も聞いていない。とすると、孫息子は順調に育っているということなのだろう。どうやら、“じじ・ばばバカ”の典型になってしまったらしい。ここは素直に、お隣看護師さんの見立てを信ずるのが良さそうである。


しかし、孫息子の様な幼児に限らず子供にとって、親との会話は、子供の言語能力発達にとって随分大事なことらしい。YOMIURI ONLINEにそんな記事が載った。東北大学の研究グループの研究成果で、親子での会話時間が長いほど子供が言語を理解する能力が発達する、というものだ( http://www.yomiuri.co.jp/science/20150205-OYT1T50013.html )。

研究グループは、仙台市内に住む5歳〜18歳の子供262人を対象に、2008年〜2010年に掛けて、言語に関係する右脳の領域をMRIで撮影し、語彙力や表現力を試す試験を行うとともに、親子が会話する1日の平均時間を調査したのだという。その3年後も、転居するなどした子供を除く208人を対象に、同様の調査を行ったらしい。その結果、長時間親子で会話をしていた子供ほど、脳に言語の理解能力が発達していることを示す変化が確認されたほか、試験の成績も良かったという。子育て最中の親にとって耳よりの話だ。

研究グループは、「小学校入学前の小さな子供だけでなく、それ以降の発達期においても、親子で会話する時間を持つことが良い効果をもたらすと示された。1分1秒でも長く親子で会話してほしい」としているという。もっともな話だ。9日のNHKテレビで取り上げていた「愛着(親と子に結ばれる信頼関係)障害」も、親子の会話が十分であれば生じないだろう。言語能力の発達ばかりでなく、親子の絆がより強まり、親の愛情をしっかりと受け止めることが出来るとすれば、親子の会話を積極的に行わない手はない。子育て中の方は、是非親子の会話を楽しんでほしいものである。


ところで、研究成果は親と子供の会話についてのもので、“じじ・ばば”と孫の会話については言及していない。私としてはそこが気になるところなのだが、親の影響度合いの8割程は好影響を与えているのではないか、とひそかに期待している。幼児の会話能力向上に“じじ・ばば”も多少は役に立っている、と思いたいのだが…。


 半年ほど前の孫息子


【文責:知取気亭主人】

  
 

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