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知取気亭主人の四方山話
 

『今年の憂さは笑い飛ばしてしまえ』

 

2015年12月23日

毎年恒例となった、世相を一文字で表す漢字が、応募総数129,647票の中から選ばれ、今年は「安」に決まった。実施している日本漢字検定協会によると、安倍首相の「安」、国会が揺れた安保法案の「安」、そして世界で広がるテロへの不安の「安」があって選んだのではないかという。私は他の漢字を想像していたのだが、そう言われればそうなのかな、とも思う。ただ、テロに対する不安は右傾化の要因にもなっていて、そちらの方も不安だ。

米大統領選挙の共和党予備選挙で、イスラム教徒の入国禁止など、過激な発言が目立つトランプ氏の支持率が4割を超えトップを走っている、というのもその象徴的な現象だ。トランプ氏は、第二次世界大戦中に米国が行った「日本人移民と日系人を強制収容所に監禁した政策」は正しかった、との意見を持っているかなり右寄りの人らしい。また、先日同時多発テロを受けたフランスでは極右政党が躍進しているというし、ハンガリーでもそうらしい。そういった最近の世界情勢を見ていると、多くの国でナショナリズムが台頭してきているように思える。そんなことを考えると、私も「安」に一票だ。

ただ、不安は、世界的なナショナリズムの台頭ばかりではない。国内にも不安材料は多い。一番結びつきが強い筈の家族にまつわる事件報道が増え、日本ではナショナリズム以前に家族の崩壊が始まっているのではないか、と不安になってしまう。ストレスのはけ口を幼気な我が子に向け殺人にまで至ってしまった事件、年金欲しさに亡くなった親の遺体を放置していた事件、また子が親を殺してしまった事件など、耳を覆いたくなるような報道が実に多かった。何だか、いとも簡単に人を殺めるようになってしまった感じがする。親としての愛情が、子としての思慕が、薄らいできているのかもしれない。それは、愛情不足の連鎖による、と私はみている。親が親になるまでに受けた愛情が不足していて、そのことが我が子や幼子への愛情不足へと繋がって行く、という図式だ。

先日の驚愕報道など、その典型ではないかと思ってしまう。生後間もない乳児に覚せい剤を投与して殺した、と報道されたあの事件だ。容疑者と乳児の間に親子関係はないとのことだが、たとえないとしても、とても信じられない。投与すればどんな結果になるのか、想像すら出来なかったのだろうか。普通の感覚を持った大人であれば、たとえ親子の関係がなくても、小さな子を見れば誰しも「可愛い!」という感情を抱く筈だ。ところが、それが微塵も感じられない。やはり、容疑者そのものが愛情不足だった、と考えざるを得ない。

しかしながら、こんな耳を覆いたくなるような報道にばかり接していると、気が滅入ってくる。あと少しで新たな年を迎えるというのに、このままではいたって後味が悪い。せめて、正月ぐらい精一杯明るい気分で迎えたいものなのに。そこで、何か明るい気分にさせてくれる方法は無いのか、大分回転が鈍ってきた頭ではあるが一所懸命考えてみた。考えてはみたものの、行きついたのはいつもと同じ、「滅入った気分は笑い飛ばしてしまえ」である。そこで、最近仕入れた、取って置きの笑い話を紹介して、皆さんの溜まった憂さを笑い飛ばして頂こうと思う。笑い話の情報源は、知人の母上だ。

この母上、実は私が「神」と崇めている方である。知人から聞くそのキャラクターは、私にとって笑いの神様なのだ。私と同年代とお聞きしているが、自然と発するその言葉が愛らしい。加えて、その親子関係から感じられる、豊かな愛情がすばらしい。先程書いた愛情不足とは真逆の親子だ、と想像している。そんな愛情いっぱいの笑い話だと理解して頂ければ、「神」も喜んでくれるに違いない。サア、愛すべき母子の会話を聞いて、今年の憂さを笑い飛ばそうぜ!

<第一話>
 母「今日何日?」
 子「七日だよ!」
 母「そっか!七日、ようなし、九日、十日。何だか早いわ〜」
 子「…」

<第二話>
 母「りっちゃん家のリズちゃんに“パートタイマー”できたみたいよ!」
 子「リズちゃんの“パートタイマー”?何それ?」
 母「だからリズちゃんの“お相手”よ!」
 母はパートナーと言いたかったようです。因みに、「りっちゃん」は母の友達で、「リズちゃん」は愛犬です。

<第三話>
 母とテレビを見ていた時の会話。ある女優さんを見て
 母「この女優さん“オーロラ”がないわ」
 子「努力したら“オーロラ”って出る?」
 母「そうよ!もっと頑張れば“オーロラ”は出るようになるわよ」
 子「じゃ〜北欧に行かなくってもいいね〜」
 母「何のこと?」
 ここまで言っても気づきません。母の頭の中では、「オーラ」は「オーロラ」なのです。その後、「オーラ」だよと教えたら、「わ〜惜しい!惜しいね〜」と言っていました。

<第四話>
 子「結婚式の祝辞で、三つの袋を大事にしろって言うじゃない!なんだったっけ?」
 母「お袋でしょ、胃袋でしょ、もう一つは、アレ?なんだったっけ?」
 子「なんかお金に関係する袋じゃなかった?」
 母「アッ、思い出した!〇玉袋!」
 子「エーッ、違うでしょう?」
 母「ううん、これだけはホントだよ!」
 お後が宜しいようで…。

如何だっただろうか。こんな愉快な会話が日常的に交わされるとは、何と明るい家庭だろうか。きっと、笑いが絶えないに違いない。私も、久し振りに大笑いさせてもらった。笑いを取ろうと思って発した言葉ではないから、余計に面白いのだろう。だからなのだろう、文字にした後改めて声に出して読んでみると、その可笑しさが改めてこみ上げてくる。お蔭で、今年一年の積もり積もった憂さも、見事に吹き飛んだ。この分だと、気持ち良く新年が迎えられそうだ。「神」に感謝である。


【文責:知取気亭主人】


アオキ

  
 

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