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知取気亭主人の四方山話
 

『リオ五輪あれやこれや』

 

2016年8月24日

日本時間の8月6日に開幕した「リオデジャネイロオリンピック」(以下「リオ五輪」と記す)が、17日間に及ぶ競技日程を全て終え、日本時間の22日、無事閉幕した。開幕直前に湧き上がった国ぐるみのドーピング問題で、ロシア陸上チームが参加できないという嫌な雰囲気はあったものの、手に汗握る白熱した試合の数々と日本選手の大活躍によって、個人的には大成功の大会ではなかったかと思っている。

日本選手団は、最終的に金メダル12個、銀メダル8個、銅メダル21個の計41個の、過去最多となるメダルを獲得する大活躍を見せた。時差が12時間という昼夜真逆の大会ではあったが、久しぶりに胸のすく思いをさせてくれた。金メダル12個の内訳は、伊調馨選手が女子としてはオリンピック史上初となる4連覇を成し遂げた女子レスリングで4個、男女の柔道で3個、トップバッターとして日本選手団に勢いをつけた競泳で2個、体操の団体と個人総合で2個、そしてバドミントンで女子ダブルスが初めて獲得した。いずれも僅差を勝ち取っての金メダルで、どの獲得シーンも鮮明に覚えている。暫くは余韻が楽しめそうだ。

金メダルばかりではない。涙にくれた女子レスリングの吉田選手や、並み居る陸上王国を抑えて見事2位となった陸上の400mリレーなどの銀メダルも、21個の銅メダルも、どれもが素晴らしかった。そして、メダリストとなった選手も、残念ながらメダルに手が届かなかった選手も、競技直後の会見で見せる笑顔や涙は、本当に感動的だった。国の代表として期待を背負う重圧の大きさを、多少なりとも感じさせてもらった気がする。背負う重圧は、日本選手ばかりではない。どの国・地域の代表選手も同じだろう。ただ、目標だったメダルと違うからと言って意気消沈する必要はない。堂々と胸を張っていい成績なのだから…。

ところで、日本のように経済規模の大きな国にとっては、選手育成に金を掛け、たくさんの選手団を送りメダル争いを演じることは容易なことである。しかし、経済規模の小さな途上国や島嶼地域などでは、そうはいかない。選手育成にも選手団を送るにも、かなり苦労をしているのではないかと思う。そういった国や地域にとって、今回のリオ五輪は、どれだけ国威発揚になったのだろうか。色はともかく一つでもメダルを獲得していれば、国民に一体感は生まれ、地元は大いに盛り上がったに間違いない。そこで、どれくらいの数の国や地域にとってリオ五輪が有意義だったのか、メダルの獲得数を指標に調べてみた。

ネットの「産経ニュース」に特設された、「リオデジャネイロオリンピック2016」の「メダル」(http://www.sankei.com/rio2016/schedule.html?sj_page=ME0000000)のコーナーに、メダルを獲得した国と地域の一覧表が掲載されている。その一覧表によれば、金メダルについては、46個のアメリカを筆頭に、27個のイギリス、26個の中国、19個のロシア、次いで17個のドイツ、そして12個の日本と続き、これらの上位獲得国を含め、なんと59もの国と地域が獲得している事が分かる。こんなに多くの国・地域が獲得しているとは驚きだ。そして、素晴らしいことである。

また銀メダル以上を一つでも獲得した国・地域では73、そして銅メダル以上の獲得となると87にもなる。昔のオリンピックに比べて競技数が大きく増えていることもあるが、予想以上に多くの国・地域がメダルを獲得していて、スポーツの裾野が確実に広がっているのを実感させられる。こうした面からも、今回のリオ五輪は大成功と言っていいだろう。とにかく、参加している205の4割を超える国と地域が、メダルを獲得しているのだから凄い。これらの国・地域には、7人制ラグビーで金メダルを獲得したフィジーのように、国技と呼ばれる得意競技がきっとあるのだろう。例えメダルの数がたった一つでも、人気のあるそういった得意競技でメダルを獲得したのであれば、現地の盛り上がり様も凄かったに違いない。

この様に、今回のリオ五輪で経済的に恵まれなかったり小さかったりする国・地域でも見事メダル獲得ができることを示したことは、同じような国・地域にとってどれだけ励みになった事だろう。今回は残念ながらメダルに手が届かなかった国や地域の住民も、「我々の国にもメダル獲得のチャンスがある!」と大いに奮い立ったに違いない。それは、政治指導者のどんな鼓舞よりも効果があるかもしれない。

メダルを獲得すれば、国旗が掲揚される。選手やチームの名前は勿論、所属する国や地域の名前も呼ばれる。名前を知ってもらうにはもってこいだ。また、表彰台に上った選手たちは、メダルの色に関係なく、お互いをリスペクトする。そんなメダル獲得者だけに許されるあの瞬間を見れば、遠く離れたテレビの前の我々でさえも感動させられる。そんな感動を87もの国・地域が味わえたのだから、本当に素晴らしい大会であった。

水泳でのオーストラリアと中国の場外舌戦や、柔道100キロ級1回戦で見せたエジプト選手の握手拒否、オープンウォーター女子で2位争いをしていたイタリア選手を沈めて失格となったフランス選手、せっかく手にした金メダルを狂言強盗で泥のメダルと化してしまったアメリカのロクテ選手ら、眉をひそめたくなるような出来事が無かったわけだはない。しかしその一方で、陸上の女子5000メートル予選で転倒した後に見せたニュージーランドとアメリカの選手が互いに助け合う美しい姿や、ポーランドの円盤投げ選手が小児がんに侵された母国の少年を救うために獲得した銀メダルをオークションに出品した感動のニュースなど、真のスポーツマンシップを見せてくれた爽やかな出来事もあった。こうしたことを考えれば、やはり、成功裏に終わったリオ五輪だった、と言っていいだろう。閉会式における日本のパフォーマンスもなかなか良かったし…。


【文責:知取気亭主人】
 

ハマゴウ
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