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知取気亭主人の四方山話
 

『いつまで?』

 

2017年1月18日

新年早々仏事の話で申し訳ないが、皆さんは、近親者が亡くなった場合の喪中はいつまでなのか、ご存じだろうか。昨年、まだ松の内の1月6日に母が亡くなり、正月の挨拶が微妙になることもあって、ちょっと調べてみた。ネットであれこれ調べてみると、父や母が亡くなった場合は12か月間もしくは13か月間が喪中とある。どうやら、この二通りの期間が一般的らしい。しかし、喪中は一年間、つまり12ヶ月間とばかり思い込んでいた私にとって、13ヶ月も喪に服する風習があるとは驚きだ。

実は、明治7年に出された太政官布告「服忌令(ぶっきれい)」に忌中と喪中の期間が定められていたとするサイトもあって、その布告では、13か月間が父母をなくした場合の喪中期間、としていたらしい(忌中は49日)。この「太政官布告」が余程権威があったのか、それとも庶民にとって都合がよかったのか定かでないが、今でもこれを目安にしているのだという。その一方で、喪中は一周忌までとする考え方もあって、普通一周忌は命日の少し前に執り行われるから、命日までの12か月間というのも広まっているのだろう。

しかし、宗教の自由が保障されている現代においては、「服忌令」の様な明確な方針が示されていないため、お寺の関係者や仏教に造詣が深い人でないと、「○○までだ」と言い切れるほど確信を持てる人は恐らくいない。また、仏教関係者でない一般人に於いては、日常的に仏壇に手を合わせる家庭であれば仏事について代々教えられてきたものだが、核家族化が進み家に仏壇が無い家庭が増えた今では、そうした伝承も驚くほど減ってきているのに違いない。ましてや、仏事ではない「伝統行事」となると尚更だ。例えば、喪中に貰った年賀状の返礼として出すことの多い、「寒中見舞い」もそのひとつだ。

「寒中見舞い」は七草粥を食べる1月7日以降にだすものだ、というのはおぼろげながら記憶にあった。しかし、断言できるほどの自信も無い。また、「いつまでに届けば失礼にあたらないだろうか、節分の頃ぐらいまでではなかったかな?」との不安もあって、調べてみた。そもそも「寒中」とは、二十四節気の「小寒(今年は1月5日)」から始まって「大寒(今年は1月20日」を経て春の節分までにあたる期間で、言い換えると、寒の入り頃から立春の前日頃までを指している。立春(今年は2月4日)を過ぎると「余寒」と呼ばれるようになり、「寒中見舞い」は使用できないのだという。納得である。

こうしたことから、「寒中見舞い」は“松の内”を過ぎてから1月下旬までを目安に投函するのが一般的だ、とネットに良く出てくる。では、その「松の内」とやらは一体いつ頃までを指すのだろうか。以前この四方山話でも取り上げたことがあるが、日にちで固定されなくなった祭日が増えた現代では、どうもあやふやになってきた。良く出てくるのが、関東では1月7日まで、関西では15日までとするのが一般的だ、とする情報だ。

生まれ育った静岡県西部はどちらかというと関東の影響を強く受けていたと思われるのだが、私は関西と同じで、昔の成人式の日まで、つまり15日までと思い込んでいた。祭日が曜日で固定される前は、左義長(“どんど焼き”とも)も15日に行われていた。しかし、“連休を増やそう”という政府の方針により、「成人の日は1月の第二月曜日」と決められたため、成人の日は毎年コロコロと変わるようになった。左義長もそうだ。

したがって、左義長で正月飾りを燃やすから“松の内は左義長まで”、と記憶している私のやり方では、一貫性が無くなってしまう。そうすると、「寒中」の期間だとされている1月5日頃から2月3日頃までに届くように送るのが、どの地方に出しても失礼にならないマナーということになりそうである。その考えに倣って、我が家の寒中見舞いは、7日に認めポストに投函しておいた。ひとまず、失礼はなかったと安堵している。

さて、最後にもうひとつ。新年の挨拶としてごく一般的に言われている、「明けましておめでとうございます(以下、新年の挨拶とする)」をいつまで言えるのか、これも確かな指南書を持ち合わせていないので、断言できるほど確信が持てないでいる。一応私の中では、松の内の15日まで、あるいは7日までが松の内と言われている地方にあっては「小正月」まで、と決めている。つまり、どちらにせよ1月15日までと決めている。

調べてみると、「小正月」までとする意見が多い一方で、「松の内まで」とする意見もあって、7日までを松の内とする地域では7日までが新年挨拶の相場らしい。随分と短い。ただし、地域によっては1月20日に「二十日正月」を祝うところもあるというから、こうした地域では、20日ぐらいまで「新年の挨拶」を交わしているのかもしれない。また、仕事上の挨拶回りを意識した、仕事始めの週の週末までとする意見も散見される。

ただ、関東でも、“松の内は7日まで”に変わる以前は小正月の15日までを松の内と言っていたらしいから、私が決めている「15日まで“明けましておめでとうございます”は言える」が、間違いないところだろう。いずれにせよ、難しいものである。

【文責:知取気亭主人】

  
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