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知取気亭主人の四方山話
 

『地に落ちた日本人のマナー』

 

2017年6月14日

以前、中国人親子の仰天マナーが、話題になったことがある。子供が電車の中で突然ウンコをし始めて、これをとがめた乗客と子供をかばう親とが激しい言い争いを始めた、というものだ。とがめた乗客の言い分は、「公共の乗り物の中で、しかも公衆の面前でウンコをさせるとは何事か!」というもので、至極真っ当な感覚である。ところが親の方は、「子供がしたいというのにさせて何が悪い。相手は年端もいかない子供だぞ!」とこんな感じの主張をして、仰天マナーを正当化したという。所構わずの子供の行動にもビックリだが、親の方も何とも手前勝手な言い分である。

このニュースに接した時、日本では有り得ないことだ、と誰しもが思った筈だ。ところが、そっくり同じことはやらかさないまでも、身勝手さに関してはどうやらそうでもないらしい。“美徳”などと言われてきた日本人のマナーの良さに、「本当?」と疑問符が幾つも付くようになってきたのだ。そうしたニュースに接する度に、「日本人はマナーが良い」と思われてきたのは戦後間もない頃までで、高度成長期以降は「マナーよりもマネー」が幅を利かす世知辛い世の中になってしまっている、と思えてならない。金銭欲や物質欲が強まるにつれ、マナーは駆逐されている様だ。そのよい例が、車と携帯電話に関するものだろう。

特に車に関しては、「ハンドルを持つと人格が変わる」と言われた時代もあったぐらいで、運転マナーの悪いのは引きも切らない。信号待ちで停車している車のドアが突然開き、灰皿に溜まった吸殻を捨てるけしからん光景などは、年中行事の様によく見る。ペットボトルや空き缶を、車の窓からポイ捨てする連中も多い。我が身の事しか考えない輩が増えているのだ。ただ、そうしたマナー違反は、直接交通事故に繋がることは少ない。ところが先日、考えられない原因の事故が起きて、「これが日本人?」と唖然とさせられた。

6月5日の午後9時半頃、神奈川県の東名高速道路下り線で起きた、6人が死傷した追突事故だ。翌日のネットニュース「YOMIURI ONLINE」に書かれていたのは、常識では考えられない原因だ。何と、追い越し車線上に2台の乗用車が停車していて、これに大型トラックと乗用車が次々と追突したことによるものだというのだ。県警高速隊は、停車していた2台の乗用車の間で何らかのトラブルがあったのではないかとみて調べているという。もしそうだとすれば、何を考えているのだろう。

事故で移動できないのならいざ知らず、高速道路上で、しかも追い越し車線で停車すればどんなに危険か、大の大人が予測できない訳がない。マナー以前の問題で、明らかな道路交通法違反だ。事故に遭ったのは自業自得だ、と言ってしまえばそれまでだが、追突した大型トラックや乗用車は堪ったものではない。危険予知ができなくなるぐらい興奮していたのだろう。こんな事故が起こるところをみると、今でも「ハンドルを持つと人格が変わる」は、死語になっていないのかもしれない。

同じ日、福岡県中間市でも、車の運転に関する驚きのニュースがあった。同じ「YOMIURI ONLINE」に掲載されていたものだが、33歳の女が酒気帯び運転で現行犯逮捕された、というものだ。ここまでは良くある話だが、逮捕に至った経緯は驚きのものだ。後部座席に乗っていた子供が後ろを走っていたパトカーに缶酎ハイを見せた為に発覚した、というギャグ漫画の様な話だ。 面白がって見せたのか、母親の危険運転を止めてもらいたくて見せたのか知る由もないが、我が子を乗せたまま飲酒運転とは、何を考えているのだろう。

しかも、逮捕された時間が午後の5時20分頃だというから、まだ明るい時間帯だ。「昼間から酒か?しかも子供を同乗させた車の中で!」と罵倒してやりたくなる。マナーどころの話ではない。親としても問題だ。本当に嘆かわしい。

そう言えば、運転中の携帯電話使用がやかましく言われ始めた頃、金沢市内の幹線道路でとんでもない車を見たことがある。片側2車線の道路のセンター寄りの車線上に、ハザードランプも付けないで乗用車が止まっていた。反対車線から近づいた私は、「故障かな?」とすれ違いざまに社内を見た。すると、若い男が楽しそうに携帯電話で話をしている。

停車していた道路脇にはガソリンスタンドがあったから、ガス欠ではないだろう。また、停車すべき信号も看板も何も無いところに止まっていて、しかも笑っているところから判断すれば、電話を掛ける為に停車しているとしか思えない。その可能性が極めて高いと判断せざるを得ないが、もしそうだとすれば、呆れ返ったものだ。電車の中で堂々と化粧をする女性をたまに見かけるが、あれと同じだ。公共の場、公共施設という考えが全く欠如している。

首都圏では、線路に飛び降りて逃げる痴漢被疑者が、まるでブームのように報じられている。またネットでは、破廉恥行為を面白がって投稿する若者も多い。そんなニュースの度に、苦虫を潰した顔で聞いている。“日本人の美徳”と言われた時代もあったマナーの良さは、一体どうしてしまったのだろう。「マナーよりもマネー」になってしまった理由はなんだろう。同じようにマナー低下が目立ち、「国家・国民の為に!」が希薄になってしまっている仲間が多い国会議員の皆さんは、どう思います?

【文責:知取気亭主人】

  

ムラサキカタバミ

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