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知取気亭主人の四方山話
 

『ヒタヒタと人工知能が迫ってくる!』

 

2017年7月5日

遂に、中学生棋士藤井聡太四段(14)の公式戦連勝記録が途切れた。先月末にこれまでの公式戦連勝記録だった28連勝を破り、歴代単独1位となる29連勝を達成したばかりだったのだが、2日の日曜日、竜王戦決勝トーナメント2回戦で佐々木勇気五段(22)に敗れ、30連勝の夢は潰えてしまった。これで、「或いは?」と期待されていた今年中のタイトル獲得もなくなった。

しかし、敗れたとはいえ立派なものである。彼の登場で、将棋の棋士は子供たち憧れの職業のひとつにもなったようだし、賢い子を育てる手段の一つとして将棋を習わせる親が増えているとも聞く。そのブームのお蔭だろう、将棋盤作りの工房は忙しくなり、扇子などのグッズ販売も活況を呈しているという。経済効果への貢献も中々のものである。また、人気も凄い。ある民放テレビでは、東京都議選の開票速報と藤井四段VS井上五段の対局を二元中継していたほどだ。何はともあれ、14歳にして日本中に将棋を通して夢を与えてくれたのだから、将棋界にとってはまさに救世主である。将来が楽しみだ。

将来が楽しみという意味では少々複雑なのだが、同じ将棋に関するある話題が、藤井四段の連勝中にニュースになった。一方ではとても楽しみなではあるのだが、人間の限界も見えて少々寂しさを感じる側面もある、今どきのニュースだ。5月末、プロ棋士の公式戦「第2期叡王戦」の優勝者と、コンピュータ将棋ソフトの大会「第4回電王トーナメント」の優勝ソフトが戦う、第2期電王戦二番勝負が開催され、プロ棋士の優勝者佐藤天彦名人が優勝ソフトPONANZAに連敗した、と報じられた。

「現役の名人が負けた」というニュースは、ある程度予想されていたとはいえ、将棋ファンにとって衝撃だったらしい。私の様な将棋オンチでも、人間の限界を垣間見たようで、寂しくもある。ただ、「コンピュータソフトの進化」という意味では、人工知能(以下、AI)の可能性を示してくれたわけで、そちらの夢は広がる一方だ。

それにしても、AIの進歩はすごい。囲碁ソフトの世界でも、AlphaGoが世界最強と言われている韓国や中国のトップ囲碁棋士を次々と破り、その実力を世界にアピールした。膨大な量の対戦データを覚えさせ、学習させていくやり方で進化させていくのだそうだが、記憶容量や記憶の正確さという点では、明らかにコンピュータの方が優れている。人間のように忘れることもないし、スイッチのON,OFFでプログラミングされるコンピュータには、人間の様な曖昧さはそぐわないからだ。そう考えると、将棋や囲碁ソフトでその有用性が実証されたAIは、これから人間の身近な生活にどんどん入り込んでくるに違いない。

実は最近、私の極狭いテリトリーにも、AIを送り込もうとする動きがある。「いさぼう技術ニュース」でシリーズコラム「社会を支える人工知能」を担当している“人間知能さん”から、先月末にAI絡みの宣戦布告を受けたのだ。事前に話はあったのだが、6月29日の第6回コラム(http://isabou.net/knowhow/colum-ai/colum06.asp)のタイトルは、なんと「知取気亭主人さんのお仕事頂戴します!」という必殺仕事人張りのものだ。「毎回のネタに困っているから願ったり叶ったりだ!」と強がりを言ってはみたものの、自分の物が奪われるというのは、心穏やかではない。どこまで迫ってきているのか、敵情視察を試みた。

AIは人間と同じで、学習すればするほど進化していくものらしい。そこで、コラムに掲載されている、「ヒトは、見たことも経験したこともない遥か」の書き出しを与え、AIに続きを書かせた文章の、学習1回目と最後の学習55回目の文章を比べてみた。

 
@学習1回目(学習開始1時間後)

ヒトは、見たことも経験したこともない遥か、すことがあったでこない。「ととまた、このしてもらるさん、になっているのだろうか。そうだろうか。はなかったなも方をするかはや日から、、この人もあたりのそのはすままりしたところなに…
A学習55回目(学習開始44時間後)

ヒトは、見たことも経験したこともない遥か回も、多くの思い道をもたらすだけに「最近、」を手に「付き」としても“なり”なのかもしれない。そうすると、一度に、長いという。結局、しかも200年のたちに違いない。そのままということが…。

如何だろう。1回しか学習していない@の文章は、意味不明で、人間で言えば赤ちゃんの泣き声と同じ程度だろうか。それが、55回も学習すると、“「”を開いたら“」”で閉じることを覚えている。そして、何となくではあるが、意味が通じそうな雰囲気になってきた。人間と比較すれば、周りが何とか理解できる言葉を喋り始める2歳時前後と同じぐらいだろうか。そう思うと、人間に比べると学習スピードは格段に速い。恐らくひと月も学習を続ければ、中学生ぐらいの文章能力になるのではないだろうか。すると、私に取って代われるのはおよそひと月後(?)、ということになるのだが…。

ところで、車の自動運転を始め、AIはいろいろな分野に入り込んでいる。NHKテレビの番組で見た韓国の利用方法は、特にユニークだった。AI政治家を誕生させようという動きだ。実際に決断させるわけではないが、世界中の法律や外交事例などを学習させ政策を提言させる、というものだ。目的は、特定企業や個人への利益誘導を図る腐敗政治を排除し、真に国民の為になる施策をやって行くためだという。日本にも導入したいなぁ〜!

【文責:知取気亭主人】

  

人工知能の光か?

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