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知取気亭主人の四方山話
 

『まだグリーンカーテン?』

 

2017年11月15日

13日の月曜日、ここ金沢は放射冷却の影響もあって厳しい寒さとなり、今シーズン初めて車のフロントガラスに氷が張った。野外に止めているからこうした影響をまともに受けるのだが、テレビの天気予報では同日の最低気温は4.9℃だったと報じている。冷えたことは冷えたのだが、通常この気温では氷が張るほどではない。同じ金沢市内でも我が家は観測地点より若干山手にあることに加え、恐らく夜中に風が吹いていたのだろう。でも、考えてみたら、早いものでもう11月も中旬だ。

通勤の行き帰りで見る金沢市内の街路樹は、紅葉の見ごろが既に過ぎたものや、散り始めているものさえある。気温の変化に敏感な動植物は、もう冬支度を始めているのだ。我が家も既に冬支度は始まっていて、寒い日にはエアコンのお世話になっている。今週の週末辺りには、コタツの登場となりそうだ。いつもに比べると、コタツの出番はかなり遅い。ものぐさになってしまった訳ではなさそうだが、人一倍寒がりの家内にしては、結構頑張っている。結構頑張っていると言えば、我が家には、驚くほど頑張っているものがある。ヒトでも暖房器具でもない。植物だ。しかも雪深い金沢育ちではないし、日本育ちでもない。見知らぬ土地に来て必死に頑張っている、ように見える植物だ。

我が家は、西側に間口となる道路がある。その道路側の壁に窓が付いているのだが、窓枠の上に庇がない為、日影が全くできないでいる。加えて宅地が道路より一段高くなっていて、住宅が密集している団地でありながら、西日だけは昼から日没まで容赦なく差し込んでくる。必然的に、梅雨明けから晩秋までの日差しが強い時期は、何もしないと家の中は灼熱地獄さながらだ。したがって、どれくらい前からかは忘れたが、暑さ対策として毎年グリーンカーテンをやっている。6月ぐらいから始めて、下手をすると、10月いっぱいぐらいまでがグリーンカーテン頼りの時期となっている。

種類としては、始めた頃は定番のゴーヤとキュウリも植えていた。しかし、育て方が悪いのか、キュウリのカーテンは効果期間が短くて、8月に入る頃にはカーテンの意味をなさなくなってしまうことが続いた。そこにいくと、ゴーヤは随分長い間頑張ってくれる。収穫も確実だということで、ゴーヤだけでのカーテン作りがしばらく続いていた。ところが昨年、ゴーヤ以外にもっと魅惑的な名前のグリーカーテン候補があることを、ラジオで知った。その名も“パッションフルーツ”だ。なんだか南国の臭いがしてきそうな名前である。それもそのはず、原産国はブラジルだという。

そのパッションフルーツの苗を、家庭菜園の苗が出回る頃、偶然金沢市内のホームセンターで見つけた。ゴーヤに比べるといささか高額の苗だったが、“フルーツ”という美味しそうな響きには勝てず、4株買ってきて大きめのプランタに2株ずつ植えた。ゴールデンウィークの頃だ。ネットで調べると、多年草とある。上手く越冬できれば来年以降も使える、コストパフォーマンスの良いグリーカーテンになりそうだ、と欲が出た。収穫時期は、大雑把に言うと秋らしい。その秋の収穫を楽しみに、こまめに水やりを続けていた。

ところが、植物の生育にとって最も有効だと聞いている、朝日から昼にかけての午前中の太陽が全く当たらないせいか、想像していたよりも随分生育が遅い。同時期に植えた南側のゴーヤに比べると、成長速度は1/3ほどだ。ツルの伸びが遅いのだ。その上、7月の中頃、一番生育の良かった株が、ネキリムシにやられてあっさりと枯れてしまった。まだカーテンと呼ぶには程遠い状態での出来事だ。急いで、菊名人のお向かいさんに対策を教えてもらい、効果の有るという農薬を撒いた。そのお蔭もあって、同じプランタのもう一株も、他のプランタの二株と同様に、枯れることなく成長してくれたのだが…。

しかし、やはり成長は遅い。隙間だらけではあるものの、なんとかカーテンらしく窓全体を覆ってくれたのは、8月も終わりの頃だ。ところが、今年に限って、暑い日が続かない。その為か、成長は相変わらずのんびりしたものだ。それでも、南国生まれなのに大丈夫かなと思っているうちに、ぽつぽつと待ちに待った花が咲き始めた(写真-1)。ところが、花は咲くのに実らしきものが一向にできてこない。それどころか、10月に入ると、根元に近い方から葉が枯れ落ち始めた(写真-2)。そんな時、孫娘が、可愛らしい実がなっているのを見つけてくれた。

私も目を凝らして探すのだが、その時はたった一つしか見つからない。その後、追いかけるように二つ目の実が姿を見せてくれた。ところが、それからひと月近くも経ったのに、それ以上増えてこない。結局、今年の成果はたった二つ、ということになりそうだ。それでも、二つの実は徐々に大きくなり、今ではミカン程の大きさに成長している(写真-3)。後は熟すのを待つだけだが、本来の目的だったグリーンカーテンは、写真-4のように穴だらけのカーテンの様相を示している。もう取り外したいところなのだが、熟すまではそんな事も出来ずみっともない姿をさらしている。実が目立たないだけに、通りすがりの他人からは、「まだグリーンカーテン?」と訝られているに違いない。

写真-1 写真-2
写真-1 写真-2
写真-3 写真-4 
写真-3 写真-4 

【文責:知取気亭主人】

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