登録情報変更(パスワード再発行)
世界ジオパークに、日本で初めて有珠山、糸魚川、島原半島が認定されました。
世界ジオパークとは、・・・いわゆる地質の世界公園、世界遺産であり、運営主体の世界ジオパークネットワークは2004年に発足され、認定活動を行っています。認定の評価基準は地質や地形の価値に加え、先進的な保全活動、自然への理解を深めるための教育研究活動、地域振興に結びつける経済活動などで、本質的には、地球の成り立ちを知る上で価値が高い火山や地層、地形などを認定するものとされています。
8月23日、ユネスコが支援する国際運営組織「世界ジオパークネットワーク」が、中国泰安市で開催され、その会議で発表されました。世界ジオパークに、国内の地域が認定されるのは初めてで、今回は同時に中国の2地域も選ばれ、世界ジオパークは合計19か国63地域となりました。日本の3地区の概要は以下の通り。
○洞爺湖・有珠山 約10万年前の大噴火でできたカルデラ湖の洞爺湖と9年前に噴火した有珠山で、地殻変動を目の当たりにできることが評価。
○糸魚川 日本列島を分断する大断層「糸魚川―静岡構造線」の独特な地形の価値が評価。
○島原半島 雲仙普賢岳の噴火跡に加えて被災した民家や学校も火砕流の猛威を伝えている評価。
認定された3地域では「地域の活性化に結びつく」と歓迎しています。日本ではこの他にもアポイ岳(北海道)、南アルプス(長野県)、山陰海岸(京都府、兵庫県、鳥取県)、室戸(高知県)も今後、認定に向けた運動を始めており、はずみがついたとされたいます。
■参考リンク ・日本ジオパーク委員会 ・日本地質学会 ・NPO法人地質情報整備活用機構:「日本の地質百選」 ・UNESCO:「Global Network of National Geoparks 」 ・UNESCO Global Geoparks Network ・47NEWS:「「地質遺産」候補に3地域 洞爺湖有珠山や糸魚川など」 ・洞爺湖町立 火山科学館 ・知床自然センター ・日高山脈館 ・白滝黒曜石遺跡ジオパーク ・神居古潭おう穴群 ・文化遺産オンライン:「夕張岳の高山植物群落および蛇紋岩メランジュ帯」 ・炭鉱ナビ(やまなび)炭鉱の文化を守ろう!:「夕張市」 ・山旅人の山行報告:「幌尻山荘〜幌尻岳〜七ツ沼カール〜戸蔦別岳<前>」
今年になって、この石見銀山遺跡をはじめ、糸魚川、南アルプス、箱根、島原半島で相次いでジオパーク計画が発表されています。
ジオパークとは、これまで聞き慣れない名称ですが、日本地質学会のホームページで紹介されています。
日本地質学会のホームページから引用
ここで頑張っているのが民間です。日本地質学会やNPO地質情報整備活用機構などは2008年の「国際惑星地球年」に合わせた国内導入を目指し、活発な運動を見せています。「日本ジオパーク推進委員会」を立ち上げ、「日本地質百選」の選定を進めるほか、ジオパークフォーラムを開催。積極的なPR活動を展開し、導入に向け躍起になっています。
認定にはクリアしなければならない課題も多いといいます。ユネスコ側は▽行動計画を持ち、継続的な活動が可能か▽実践例を積み重ねているか−を重視 するとしています。
地質的名所をかかえた地域の地質屋さん、地域の地質屋ネットワーク(地質業協会でもいいでしょう)を作り、ビジョンを作成し、活発に活動できることを示した上で、各自治体にジオパークを是非提案してみ てはいかがでしょうか。
Copyright(C) 2002- ISABOU.NET All rights reserved.