ISOと公共事業 ミニ知識 |
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1. ISO9001とは? |
ISO9001は、ISO(International Organization for
Standardization:国際標準化機構)が1987年に制定した品質管理及び品質保証のための国際規格です。
ISO9001は、顧客の立場から考慮され、製品の品質保証に加えて、顧客満足の向上をも目指そうとしています。製品やサービスの品質を保証するために仕事のやり方を定める仕組み(品質マネジメントシステム)です。 企業は規格要求事項を満たす「製品及びサービス提供」の仕組みを構築、運用し、継続的に改善します。品質マネジメントシステムを構築し、適切に運用することで、品質水準が向上し、顧客の信頼獲得に繋がります。 |
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2. ISO9001の特徴 |
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プロセスに関する規格 |
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要求事項の標準化 |
製品やサービスに関する規格ではなく、製品やサービスを作り出すプロセスに関する規格 |
品質マネジメントシステムとして必要な条件を標準化 |
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責任と権限の明確化と文書化(記録を含む) |
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第三者認証 |
責任と権限を明確にした品質マネジメントシステムの構築と維持関係者の共通の理解を確実にする ための文書化(記録を含む) |
品質マネジメントシステムがISO9001の条件に従って構築され、健全に活用されているか第三者の立場にある審査登録機関がチェックをして認証 |
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3. 公共工事とISO9001 |
工事のプロセスを明確にして計画し、計画どおりに各プロセスの実行を管理することで、品質の確保が図れるマネジメントシステム(ISO9001)を、公共工事の品質マネジメントツールとして適用できます。
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従来のやり方 |
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今後のやり方 |
■公共事業は以下の特徴から品質確保が絶対条件
1.重要な社会基盤
2.長い年月にわたり使用
3.貴重な税金を使用 |
■請負者の技術と管理能力の向上 |
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■請負者が品質確保に責任を持つ
■発注者はそれを確認 |
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■発注者が検査で品質を管理。
受発注者双方の立ち会いによる段階確認等の実施 |
■工事の各プロセスでの品質確保が大切「プロセスで品質を作り込む」 |
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ISO9001の運用
品質マネジメントシステム「プロセス管理の仕組み」 |
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4. 公共工事への適用による期待効果 |
ISO9001の適用により、受発注者のそれぞれで期待される効果は以下のとおりです。
1)請負者にとっての期待される効果
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・品質確保に関する責任と権限のより一層の明確化 ・品質の確保のための有効な品質管理システムの構築
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2)発注者にとっての期待される効果
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・公共工事の品質確保に効果的 ・品質管理記録による施工管理状況の明確化
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3)受発注者双方にとっての期待される効果
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