一部のメディアではVistaの登場でパソコンの買い換え需要が一気に高まると言っています。果たしてそうでしょうか。特に土木の仕事を営む者にとってどうなのでしょうか。
そんなときいさぼうはこう答えています。「今すぐはやめたほうがいいですよ。特に、ビジネス向けであれば、SP1(サービスパック)が出るまでは様子を見た方がいいですよ」
実際過去のWindows2000、WindowsXpなどの時もSP1まではかなりのバグが発生し、仕事の効率は上がるどころかいらいらの連続でした。Vistaはバグが少ない・・・実際は逆でしょう。操作性も変わることから業務の効率ダウンに繋がります。
また実際にWindows
Vistaが発売された途端に、様々なサイトで、提供中のサービスがVistaで利用するための注意を促すページが一斉に表示され始めています。特に電子入札サイトではほとんどのところでそうなっています。現時点ではVistaでは仕事が出来ないのです。
【例】
○○県土木部技術管理課○○県土木部監理課で行っている業務についてお知らせします。
... FZ-1350(COM)障害事例ありSP2適用禁止。
※電子入札クライアントへのInternet
Explorer7,Windows
Vistaは検証されていませんので使用しないでください。
|
|
|
もちろん、個人ユースで興味ある方はVistaを買うのもいいでしょう。ただ、WindowsXPをバージョンアップしてVistaにするのであれば、ちょっと待ったほうがいいかもしれない。過去の例ではバージョンアップの際に最もトラブルが生じているのです。
そうなると会社のパソコンを今、一斉にVistaに変える必要はないというのが当然です。ただ、どうしてもVistaを使いたいという戦略があれば別ですが...土木ではほとんどないでしょう。メリットがほとんどない一方、今まで使えていたサービスが使えなくなったり、手を加えなければ使えないというデメリットもあります。使用しているソフトなどのバージョンアップ料金もその一つ。
では、いつVistaに手をつけるか...特に手をつけなくてもなんら問題はないでしょう。仮に手をつけるとしてもやはり、SP1が出た後、様子見として1台くらいVistaを会社で購入する程度でしょう。何が使えて、何が使えなくて、どうメンテナンスしたら使えるようになるのかを、今の業務で利用しているフローの中で、確認することは有意なのかもしれません。
Vistaについては土木の世界でもう一つ問題があるとされています。それはVistaの日本語フォントです。
この日本語フォント環境において1998年以来の大きな変化となっています。
例えば皆さんが最も馴染みのある「MS明朝」「MSゴシック」に対する次の二点です。
1.印刷標準字体への変更
2.拡張漢字の文字の追加
これらのフォントを使用した文書や図面などのデータを第三者と共有するような場合、異なるOS間(自分がVistaで相手がXP)では文字化けが起こることがあります。電子納品時に問題となるだろうと言われています。
これらを回避するには、マイクロソフトが無償で提供するフォントを入手してトラブルを回避するとされています。
●WindowsXP用JIS2004互換フォント
WindowsXP上で印刷標準字体やJIS X
0213で追加された漢字や記号を利用可能とするフォント・・・XP上で作成した文書の表示や印刷がVistaと同じになる。
●WindowsVista用JIS90互換フォント
WindowsVista上でJIS90字体を利用可能とするフォント・・・Vista上で作成した文書の表示や印刷がXPと同じになる。
土木の世界において、これらの代償を払ってでも導入すべき理由がVistaには見あたらないのです。マイクロソフトさんには非常に申し訳ないのですが、あまりにもデメリットの方が大きすぎると思われるのです。
|