|
「風の道」といえば先ずはヒートアイランド現象とセットにして考えられています。都市部のヒートアイランド現象の緩和に,「風の道」が効果を持つことことが,国土交通省の研究プロジェクトで明らかになっ
ているのです。 「風の道」とは,河川や広い道路など,建物に遮られない風の通り道のこと。東京の臨海部で風の強さや向き,気温などを観測した結果,東京湾からの海風の流れが,都市の気温分布に影響を与えていることがわかっ
ています。
国交省では2004年度から3年間の予定で「都市空間の熱環境評価・対策技術の開発」というプロジェクトを実施しており、汐留・新橋地区や東京駅,日本橋川,品川駅の周辺など190カ所に観測機器を設置して,風向きや風速,気温の変化などを調査し
ています。
「東京臨海部におけるヒートアイランド現象の実測報告会」では、これらの観測の結果,東京湾から吹き込む海風は,河川や道路に沿うように向きを変えて流れていることが確認され
ています。また,海岸部の気温は,市街地に比べて最大で4度低くなっていることもわかりました。風の道をうまく確保して海岸からの風を取り込めば,都市部の気温を下げる効果が期待できる
ことが概ね把握されたのです。
特に汐留地区の観測データからは,高層ビル群の影響が明らかになっています。ビル群の風下となる西側では,風上に比べて気温が約2度高くなっていた
のです。
また日本橋川周辺の調査では,川の上部にかかる高架道路が,風の道の障害となることもわかっています。高架がない個所にくらべて,高架下は風速が半分近くに落ちてい
ました。 |