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 『いさぼう技術ニュース』 平成25年1月24日号
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    ★ 会計検査様へ  法枠工の排水処理についての提案 ★    
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 昨年末から会計検査で、のり枠工の枠内排水に関する全国調査がされています。
この調査がされるに至ったきっかけは定かではありませんが、現場では水抜き
パイプと水切りコンクリートが任意で使われており、その使い分けは明確では
ありません。

 いさぼうネットにも問い合わせが多く、今後このようにしたらいいのでは
・・・という資料を今回いさぼう独自にまとめてみました。参考として頂け
れば幸いです。
 
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 この問題に対しては、構造計算に関係ないこともあり、関係指針や基準に
その記載はない。
唯一のり面保護工に関する質疑応答集(平成12年5月改訂 一般社団法人全国
特定法面保護協会技術委員会)では、以下の記載がある(P.53〜54)。
 
Q.枠内排水はどうしたらよいか?
A.一般に中詰め工の工種がモルタル・コンクリート吹付工の場合、横梁中央部
に水抜き工を設置し、順次下方へ流下させるさせることが多い。中詰め工の
工種が植生(厚層)基材吹付工などの植生工の場合は特に設計されていることは
少ないが、水切りコンクリートを施工することもある。

 この文書では、枠内が植生工の場合は水切りコンクリートを施工することが
あるとしている。
この文書も過去の会計検査に無関係ではないと思われ、以下の流れがあった
のである。

 10年ほど前、とにかく緑化という時代があった。吹付枠工の枠内もほとんど
が緑化工の計画がされ、厚層基材吹付工t=5cmが隆盛であった。
 検査のある現場で、水抜きパイプが詰まり、たまり水が溜まったために、
植生工が死滅し、この部分が無駄遣いと判断されたのである。この時以来、
維持管理の段階で目詰まりを否定できない水抜きパイプよりも、このたまり
水の部分に水切りコンクリートを施工することも有り、となったようである。

 この場合、水切りコンクリートの分だけ工費が増加するわけではなく、植生
死滅部分は設計上厚層基材吹付工を見ないため、水抜きパイプを設置した場合
と工費もそれほど変わらないだろうと想定したことも、水切りコンクリートが
増えた理由にもなったのである。

 また小断面の法枠工(150×150、200×200)には水抜きパイプの設置に対して
別の問題があった。
 吹付枠工に水抜きパイプを設置する場合は、金網型枠(ユニット式フリーフォ
ーム)をくり抜き、パイプを設置する。この際大断面のフリーフォームは問題
ないが、小断面のフリーフォームは、金網の面積に対するくり抜きの面積が
大きすぎ、うまくやらないと網目自体がはじけてしまうのである。

 このように、施工側からも小断面の法枠工については、水切りコンクリート
の需要が増えたと思われる。

 もともと水切コンクリートは、場所打ちコンクリートのり枠工で、横枠上部
の型枠が不要となることもあり、古くからの概念はあったのである。

■水抜きパイプと水切コンクリートの問題点

 今回の一連の検査の動向を聞いていると、水切コンクリートを設計計算に
考慮しているか、という指摘もあったようである。この指摘はアンカー工、
補強鉄筋工などの反力板工としての吹付枠工への指摘ではなく、植生基礎工
としての吹付枠工の構造計算への指摘のようである。

 今回いさぼうでは、植生基礎工としての吹付枠工の構造計算で、それを
チェックした。詳しくはページを参照願いたいが、構造計算ではほとんど影響
しない結果であった。

 一方、水抜きパイプはどうだろうか。確実に断面欠損はある。その影響は
位置や径さらには外力によっても異なるものの、全国的に長期間設計・施工
してきて問題が生じていないということを考えると、これもまた全く問題ない
領域と考えて良い。
 
■水抜きパイプと水切コンクリートの使い分け

 ここまでの説明で、小断面の法枠工(150×150、200×200)には水抜きパイプ
の設置はリスクがあり、水切コンクリートを設置すべきである。

 一方300×300以上の断面においてはどうか。
リスクを考えると、水抜きパイプは詰まる危険性があり、水切りコンクリート
の方が安全ではある。しかし大断面となると、そのボリュームも大きく、経済
性も考慮すべきである。
 つまり、水切りコンクリートの増分と枠内処理工の減分を考慮し、経済的に
問題がなければ、水切りコンクリートを選択すべきであろう。この水切りコン
クリートの増分と枠内処理工の減分は、のり枠断面、勾配、枠内の種類に
よって異なり、現場毎の検討が必要となる。

 今回いさぼうでは、枠内処理が厚層基材吹付(t=3cm、5cm、10cm)の場合の
水切りコンクリートの増分と、枠内処理工の減分の差し引きの工事費を求めた。
結果はページを参照して欲しいが、経済性では水切りコンクリートとすると
必ず高くなることがわかった。
したがってこの結果からはなかなか水切りコンクリートを選定しにくい。

 そもそも水切りコンクリートは強度は必要なく、遮水性と浸食に対しての
耐久性があれば良い。
従って施工が可能であれば、m3単価が安価なソイルセメント(m3単価6,000円
くらい)を水切り部に使用してはどうか?
 
先ほどと同様にソイルセメントを使った場合の経済性を算出した。結果、ほぼ
全てのケースで水切りコンクリート(ソイルセメント)とした方が経済的にも
優位という結果を得た。
 
 以上から枠内排水処理(植生工の場合)の選定について、ある程度整理できる
と考えた。
提案するフローはページで見ていただきたいが、ここまでの検証で、水抜き
パイプ、水切りコンクリートにしても安全性に問題はないことがわかる。
また経済性についても極端に大きな差はないことがわかる。よって、これまで
の設置構造物に問題はない。
今後ある程度の統一的な流れはあった方が良い、というレベルの問題と考え
られる。
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 ここまでは問題となっている会計検査に対する提案を書いた。
一方でこの際であるので、のり面の設計・施工に携わっている方々への提案も
しておく。

 提案者は、のり面設計はデザイン設計であるべきと思っている。
これからは安全性が同じならば、如何に安価な法面をつくるのではなく、
如何に美しい法面を造れるかが求められる時代になるべきである。

 そのスタンスで考えると、勾配の緩い大断面ののり枠であれば、現地の発生
土を入れ、低木の植樹を設計として入れることもいいのではと思う。この場合
は水抜きパイプを入れ、上口には吸い出し防止材を巻き、発生土の下部に吹付
けのリバウンドを集め、フィルタ材代わりとし、その上に現地の腐植土および
現地の低木植樹を設計で入れるのである。

 施工側からは施工性が悪いという意見も出そうであるが、リバウンドの
清掃・搬出はかなり軽減されることもあり、検討に値するのでは?と思う。
のり枠に対する根茎影響など実例で見たいものである。

▽いさぼう通達、業界ニュース
「会計検査様へ 法枠工の排水処理についての提案」
http://isabou.net/Convenience/tool/index.asp

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■【知取気亭主人の四方山話】−第498話「甘いシュウマイ」

 ある会合で手土産を貰った。色々な会合に出ているが、手土産を貰うなど
滅多にない。品物そのものもそうだが、用意してくれる側の気遣いがなんとも
嬉しいものだ。一本締めで"お開き"の儀式が終わった後、事務局から、用意
してくれた手土産の説明があった ...
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