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『いさぼう技術ニュース』 平成25年8月8日号
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★ 天然ダムの決壊災害 ★
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平成25年7月28日に山口県と島根県で観測された大雨の発生要因について、
気象庁から大雨の発生要因が発表されています。
観測データや客観解析データを用い、過去の豪雨事例との類似性も含めて
調査したところ、今回の事例では、下層に流れ込んだ大量の水蒸気に加えて、
上空の寒気のために大気状態が極めて不安定になり、積乱雲中の上昇気流が
強化され、大量の降水がもたらされたとのことです。
特に山口県萩市須佐の大雨では、巨大な積乱雲が発生しやすい条件となって
いたことも大雨の発生要因であることがわかりました。
また、その後も時間雨量100mmを超えるようなゲリラ豪雨が各地で発生してい
ます。いさぼう会員様には、災害に気をつけることはもとより、災害復旧への
準備もしっかりとしておいて頂きたいと思います。
さて今回のいさぼう技術メールは、豪雨や地震によってたびたび出現する
天然ダムと決壊についての情報です。
平成23年台風第12号による集中豪雨で和歌山県田辺市熊野、奈良県五條市大
塔町赤谷などで天然ダムが形成され、決壊が懸念されたことは記憶に新しいと
思います。土木研究所では、平成16年新潟県中越地震、平成20年に発生した
岩手・宮城内陸地震において多数の天然ダムが生じ、その際の教訓を踏まえ、
天然ダムの監視技術について検討した結果をまとめています。
豪雨に際し天然ダムが形成された際は参考となります。
▽天然ダム監視技術マニュアル(案)
http://www.pwri.go.jp/team/volcano/kanshi/kanshi.pdf
また、インドネシアで天然ダムが決壊した情報はご存じでしょうか?
アンボン島ウェイエラ川の天然ダム決壊災害です。
この天然ダムは、2012年7月13日に形成され、その後徐々に水位が上昇しつつ
ありました。決壊前の天然ダムの高さは約110m、満水湛水量:約1,500万m^3。
約2km下流に約5,000人の集落(ヌグリ・リマ村)がありました。
7月24日で再び集中豪雨(日雨量約430mm)が起こり、堤体を越流し、翌25日
10:30頃決壊。天然ダム下流域では6〜7メートルの高さで氾濫し、470戸以上の
家屋、3つの小学校、その他公共施設やモスク(イスラム教の礼拝所)に甚大
な被害がで、3名行方不明、5,234名が避難(インドネシア国家防災庁7月29日
発表)というとても大きな災害となりました。
国土交通省は今回この天然ダム決壊に対し、衛星画像解析を行ったところ、
約1,300万m^3(東京ドーム約10杯分)の規模の洪水が発生したことが判明
したと発表ました。この規模の天然ダム決壊による災害は、我が国にあてはめ
ると戦後最大級の規模に相当するものということです。
今後もゲリラ豪雨は続き、いつ何時天然ダムが形成されるかもしれません。
この機に天然ダムと決壊の情報・知識を整理したら如何でしょうか。
【報道発表】
インドネシアにおける天然ダム決壊の規模は我が国の戦後最大規模の天然ダム決壊
(昭和28 年和歌山県有田川災害)に相当することが判明(PDF形式:78KB)
http://www.mlit.go.jp/common/001006927.pdf
【参考資料1】
アンボン島ウェイエラ川の天然ダム決壊災害の概要
(PDF形式:315KB)PDF形式
http://www.mlit.go.jp/common/001006928.pdf
【参考資料2】
これまでの国土交通省の技術的支援の経緯
(PDF形式:254KB)PDF形式
http://www.mlit.go.jp/common/001006925.pdf
【参考資料3】
昭和28年和歌山県有田川災害の概要
(PDF形式:264KB)PDF形式
http://www.mlit.go.jp/common/001006926.pdf
インドネシアにおける天然ダム決壊後の衛星画像解析
(PDF形式:1013KB)PDF形式
http://www.mlit.go.jp/common/001006924.pdf
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☆ いさぼう今週の更新ページ ☆
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■【知取気亭主人の四方山話】−第526話「歴史の中の地震」
先月、興味深い本を読んだ。元々、題名そのものに興味をそそられて手に取
ったのだが、内容自体も期待に違わない、大変面白い本だった。歴史の授業も
こんな風に、“出来事”と“年代”の記憶に終始するのではなく、「歴史上の
大きな出来事は自然災害と大きく関わっていた」と教えられたら、日本史にも
世界史にも、もっと興味が湧いたのかもしれない。そんな思いも感じさせる本
だ...
http://isabou.net/refresh/yomoyama.asp
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