既存建築物に対する改修工事を対象とした「あと施工アンカー」という言葉は聞いたことがあると思います。グラウンドアンカーとは異なり、構造物の補修・補強に使用するアンカーです。
国土交通省から平成18年に「あと施工アンカー・連続繊維補強設計・施工指針」が改正され、既存建築物に対する改修工事について、あと施工アンカー、炭素繊維、アラミド繊維等に関する許容応力度及び材料強度を指定できるようになっています。 |
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もともと「あと施工アンカー・連続繊維補強設計・施工指針」は、既存建築物に対する改修工事における、これらの材料を用いた一般的な設計・施工上の条件を示したものです。
この指針では、既存建築物に対する改修工事において、
@あと施工アンカーを用いて架構内に現場打ち鉄筋コンクリート増設壁を設置する、あるいは枠付き鉄骨ブレースを設置する工法
A連続繊維シートを柱に巻き付けて補強する工法
を適用の対象としています。国土交通省では、あと施工アンカー等の材料を本指針に定められた適用範囲内で使用することを条件に、当該材料の製造メーカー等からの申請に応じて、当該材料に関する許容応力度及び材料強度の指定を行っています。国土交通省が発行する指定書の中で建築確認申請時に、この指定書の写しを提出する必要があります。
建築関連の業務をされる方はもとより、土木においても、既往の建物・構造物に対する補修・補強はあります。しかし土木における指針はないため、この指針に基づき、あと施工アンカー、連続繊維シートを用いた既存建築物に対する改修工事の設計、施工についての参考資料としてほしいものです。
■関係資料(国土交通省に直リンク)▽ 平成18年5月8日付け国住指第501号 「あと施工アンカー・連続繊維補強設計・施工指針」について(技術的助言)(PDF
File)
▽ 別添 「あと施工アンカー・連続繊維補強設計・施工指針」(PDF
File)▽ あと施工アンカー指定書(例)(PDF
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▽ 炭素繊維指定書(例) (PDF
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■参考資料(国土交通省に直リンク)▽
平成18年2月28日付け国住指第3021号 あと施工アンカー、炭素繊維、アラミド繊維等に関する許容応力度及び材料強度の指定について(技術的助言)(PDF
File)
▽ 平成18年4月10日付け国住指第79号 「あと施工アンカー・連続繊維補強設計・施工指針」について(技術的助言)(PDF
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