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孔内傾斜計計測マニュアル制定の背景

背景

 孔内傾斜計が、地すべりの解析において、すべり面の位置や変動量を調査する代表的な方法として日本国内に普及していることは周知ですが、その一方で、実際の地すべり土塊の移動を表しているとは考えられない不良な計測データ(グラフのS字状の乱れ、傾倒、平面移動方向の乱れ)が生じることがあり、その場合はすべり面を的確に判定することが困難になっていました。

 このような場合の現場での原因究明や対処はこれまで明確となっておらず、対応ができず、結果すべり面自体の判定ができない状況に陥ることも、しばしばありました。

 これらを改善し、すべり面の深さを的確に知るためには、不良データの発生原因を解明し、データの補正を行うことが必要となります。土木研究所と民間三社は、れら要因の発生機構や対処方法を明らかにするために、室内実験や現場設置実験で再現実験を行いつつ、「地すべり地における挿入式孔内傾斜計計測マニュアル」を制定したのです。
 

測量機器、測量成果、電算プログラムの検定

 このマニュアルの中には”検定”という作業が出てきます。これまで地すべり計測にはなかった概念です。

 一方で測量ではこの概念が古くからあります。測量は、開発調査や公共事業に先立って行われるものであり、その成果の精度や内容如何は後続作業に大きく影響することから、精度確保等の面から技術管理が必要とされています。

 このため従来から基本測量及び公共測量にかかる測量機器並びに測量成果、さらには電算プログラムの検定を、国土交通省を初め多くの地方公共団体、機構等について実施してきました。

 ややすれば、孔内傾斜計に検定が必要か?と考えがちですが、孔内傾斜計も測量も同じ計測です。検定の概念は必然なのです。
 

 

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