試行段階の案ではありますが1999年2月に活火山の社会的な影響を考慮した危険度ランクについて、気象庁長官の私的諮問機関である「火山噴火予知連絡会」の火山情報サブグループが検討した「火山活動度のレベル化に関する一般的な指針」について表で紹介したいと思います。
火山活動度のレベル化に関する一般的な指針
活動レベル |
火山の状態 |
災害の危険性 |
監視観測体制 |
0(白) |
静穏、長期間火山活動の兆候なし |
きわめて低い |
活動度の変化を把握 |
1(水) |
噴気があるか、最近群発地震などが発生 |
低い。火山ガス災害の可能性 |
活動度の変化を迅速に把握する常時監視 |
2(緑) |
噴火の可能性を示す異常現象を検出 |
突発的な噴火で不慮の災害の可能性 |
観測強化。社会に注意を呼びかけ |
3(黄) |
既存の火口で小〜中噴火が発生か可能性大 |
火口の周辺で災害が発生する可能性 |
活動推移の評価。社会に警戒呼びかけ |
4(橙) |
火山周辺に影響の及ぶ中〜大噴火が発生か可能性大 |
居住地などで災害が発生する可能性 |
活動推移の評価。社会に厳重な警戒呼びかけ |
5(赤) |
極めて大規模な噴火が発生か可能性大 |
居住地などで災害が発生する可能性 |
活動推移の評価。社会に厳重な警戒呼びかけ |
とはいっても、火山活動は噴火に先立ち前兆現象があるとは限らないこと、過去に前兆現象があった火山でも必ず前兆があるとは限らないなど、その予知は
非常にむずかしいことには変わりありません。
そのためにも、火山、特に活火山についての正しい知識と、地元自治体や防災機関が出すハザードマップや火山情報により火山災害発生時には的確な避難行動を取りたいものです。