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地震解析の基礎知識
道路土工指針による擁壁工の耐震設計の考え方

■なぜ8m以下の高さの擁壁については耐震設計をしなくてもよいのか

 「道路土工−擁壁工指針(平成11年3月、日本道路協会)」では、8m以下の高さの擁壁については耐震設計をしなくてもよいことになっていますが、これはなぜでしょうか。

 まず注意していただきたいのは「道路土工」では、8m以下の高さの擁壁について耐震設計が放棄されているのではないということです。

 「道路土工指針」の主旨は、耐震計算は省略してあるが静的設計で定められた構造で耐震性はカバーされているとしているわけです。このように、耐震設計が積極的に取り入れられていないのは次のような理由によっております。

 地震時に擁壁に作用する力に関しては、実測されたデータがあまりなく、特に破壊的な地震時の状態はよく分かっていません。したがって、耐震設計の方法もまだ確立していません。

 過去の被害例から見ると、擁壁の全体的な崩壊例は少なく、クラックの発生、はらみ出し、目地のずれ、沈下などの例が多い。転倒やすべり出しなどの大きな被害はほとんどの場合、擁壁や盛土を含む地盤全体の崩壊(地すべり、液状化など)によるもので、擁壁構造物単独の弱点によるものは少ないようです 。

 このような経験から、通常規摸の擁壁の場合は、静的条件での設計施工を適切に行っておけば、この中では、降雨などの気象条件を含め長期的な土 圧の変化にも対処できるよう設計諸定数も経験的に設定されていることもあり、地震力を特に計算しなくても機能的には地震に耐えうると考えられているわけです。

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