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 シリーズコラム 「社会を支える人工知能」 
【第7回】 続:人工知能「知取気亭主人さんのお仕事頂戴します!」
 

 前回に続き、今回も知取気亭主人さんの記事を利用した文章作成についてお伝えさせていただこうと思います。

 前回から2ヶ月間、AI知取気亭主人を成長させるために人工知能のパラメータを変えたり、学習方法を変えたりと試行錯誤しましたが、結果的には前回より成長させることができませんでした。

 その試行錯誤した一例をお伝えしようと思います。前回の学習では文字の並びを学習させて、人工知能が次に来る1文字を考えて書いていました。これを応用して、文字単位ではなく単語単位で行えば、上手くいくのではないかと考え、試してみました。具体的には、人工知能のプログラムは同じであり、学習データの与え方を文字の並びから単語の並びに変更しただけです。

 前回と同様に、冒頭の20文字(「ヒトは、見たことも経験したこともない遥か」)を人間が与えて、それに続く単語を人工知能が考えて書くこととしました。

 以下の文章が学習50回目の結果となります。今回は100単語の文章を出力させました。

 ヒトは、見たことも経験したこともない遥かいるだ。言わたのがでに」がのられ水か行っまだをと。だできる「中『に、いうたのは最後するので心のでいに中で大きくたとは、あるのからあまりににを。の、ほど、そので会社はいたりなっも(、お願いばは。、(あるいずれのあるててたこと)自らくれる、や」の、その)、。言うない」、を、)

 比較として、前回お見せした学習55回目の文章を以下に示します。

 ヒトは、見たことも経験したこともない遥か回も、多くの思い道をもたらすだけに「最近、」を手に「付き」としても“なり”なのかもしれない。そうすると、一度に、長いという。結局、しかも200年のたちに違いない。そのままということがは言うということだろう。どんな高気も大が“ニュース”といった。それがそうだろう。この大きな気に思っているのは、」といっているものだ。「「トンドン」に、「またという」がは、本人などは、その高い国の一年に関する時にもあるのも、そして日本日は“思い”の.333年は、日本の話も、無い。『今子もあって、こんな「一年」のかと思われるようになり、つまり、チッラインが“その後の時は、そのは、というよう”だ。これももない。学事のものなことで、このものにも大きな要因は、「世界さん」やつだ慢の「一年、少なく、といった。その上に、といるのだ。その新聞に言わせるには「食べきらしくたくなる“この間は無くなっている。“としてやって”の金と

 2つの文章を比較すると、今回の学習方法で作成した文章レベルは前回より低いことが一目で分かります。前回の学習方法(文字単位)は、ある程度の文章、カッコの使い方や句読点の使い方などを学習しています。一方で、今回の学習方法(単語単位)では、何を学習したのかを考察することさえ難しい結果となりました。ただし、学習回数を増加させることで、前回のものと同等の結果を得ることができるかもしれません。

 前回と今回の比較から得られた知見としては、データの与え方を変えただけで、文章レベルがかなり変化するということです。データの与え方を変えることで、人工知能の学習が変化することは分かっていましたが、ほぼ同じ学習回数でこれほどまで出力に変化を与えるとは筆者は予想していませんでした。

 「知取気亭主人さんのお仕事頂戴します!」と意気込んだものの、やはり簡単には奪うことは難しいなというのが筆者の感想です。しかしながら、Google社やMicrosoft社など大手IT企業では本当に仕事を奪えてしまうのではないかと思わせる成果を日々発表しています。もしかしたら、そのような企業が知取気亭主人さんの仕事を奪ってしまうのかもしれません。

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