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8月29日から31日にかけて、土木学会平成30年度全国大会 第73回年次学術講演会が開催されました、今年度は、例年に比べてAIを活用した研究が多く見受けられました。筆者もAIを用いた地すべり地形認識に関する研究を発表させていただきました。
今回は、AIを活用した研究が年次学術講演会でどの程度増加したのかを調査してみました。
表1は、過去3年の年次学術講演会で発表された研究タイトルに、AIの代表的なキーワードが含まれていた発表件数を示しています。
| キーワード | 平成30年度 (2018年) |
平成29年度 (2017年) |
平成28年度 (2016年) |
| 機械学習 | 11 | 2 | 1 |
| 深層学習 | 7 | 2 | 0 |
| ディープラーニング | 5 | 0 | 0 |
| 人工知能 | 3 | 1 | 0 |
| AI | 10 | 5 | 0 |
| ニューラルネット | 8 | 4 | 0 |
| 合計 | 44 | 14 | 1 |
平成28年度は「機械学習」にヒットした1件だけでした。しかしながら、平成28年4月にi-Constructionの報告書が提出され、具体的な方針が明らかになった後は、AIを活用した研究は増加しています。
平成30年度では、近年注目されている「深層学習」と「ディープラーニング」が含まれている研究タイトルも登場してきました。「機械学習」と「AI」に関しては年々増加しています。この傾向から、来年度の年次学術講演会においても、これらのキーワードが含まれる研究タイトルは増加する可能性が高いでしょう。
次に、各部門別でどのような傾向があるのかを調査しました。
平成30年度の年次学術講演会では表2のように分野を分類しています。また、図1は、表1の平成30年度における各部門・セッションの内訳を示しています。なお、CS(共通セッション)は、複数の部門に関連する研究について発表するセッションです。
| 第T部門 | 応用力学、構造工学、鋼構造、耐震工学、地震工学、風工学等 |
| 第U部門 | 水理学、水文学、河川工学、水資源工学、港湾工学、海岸工学、海洋工学、環境水理等 |
| 第V部門 | 土質力学、基礎工学、岩盤工学、土木地質、地盤環境工学等 |
| 第W部門 | 土木計画、地域都市計画、国土計画、交通計画、交通工学、景観・デザイン、土木史、測量等 |
| 第X部門 | 土木材料、舗装工学、コンクリート工学、コンクリート構造、木材工学等 |
| 第Y部門 | 建設事業計画、設計技術、積算・契約・労務・調達、施工技術、環境影響対応技術、維持・補修・保全技術、建設マネジメント等 |
| 第Z部門 | 環境計画・管理、環境システム、用排水システム、廃棄物、環境保全等 |
| CS(共通セッション) | 土木分野におけるIoT/AIのあり方、気候変動による影響への適応、災害と歴史、土木教育一般等 |
図1 各部門・セッションの研究タイトルにAIのキーワードが含まれていた発表件数
平成30年度のCSでは「土木分野におけるIoT/AIのあり方」というセッションがあったため、CSの発表件数は多くなっています。T〜Zの部門ではY部門が最も多く、維持管理やトンネル関連の研究が主となっていました。
AIを活用した維持管理の研究発表を聴講してきましたが、この分野は先進的なAI技術を積極的に利用しており、非常に勉強になりました。
年次学術講演会では土木の全分野を網羅し、国内の研究機関、学術機関や企業が研究を発表するため、発表件数がとても多いですが非常に勉強になります。また、土木分野における今後のAIの活用を知るためにも適しているかもしれません。

