今回は、新型コロナウイルス対策の一環として、実施されている'テレワーク'(在宅勤務)を簡単に、それも無償で実現できるツールを2種類紹介いたします。
【1】 'テレワーク'(在宅勤務)を実現するのに最低限必要なもの
・インターネット回線
テレワークする場所は、必ずしも自宅とは限りません。自宅近くのインターネットカフェのWIFIかもしれません。また、車の中でのモバイルルーター経由かもしれません。
とにかく比較的高速なインターネット回線(1Mbps以上)が必要となります。
・インターネットに接続可能なパソコン(OSはWindows、MAC、Ubuntu(linux),Chromebook等)
職場以外の場所からインターネットにアクセスできるパソコンが必要になります。
個人所有でインターネットにアクセスできるパソコンがあれば理想的ですが、自宅にパソコンがない場合は職場からノートパソコンを貸し出してもらい、自宅のWIFIに接続するか、インターネットカフェ等のPC経由からアクセスする方法があります。
PCのOSは必ずしもWindowsである必要はありません。
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必要なものまとめ
インターネット回線:自宅の光又はADSL回線、モバイルルータ等の3G,4G(LTE)等
接続可能なパソコン:個人所有品、所属機関からの貸与品、レンタルPC(インターネットカフェ等)
(その1)Chrome リモート デスクトップ
・昨年(2019年)の8月に新しいWeb版がリリースされ、非常に使いやすくなりました。
特徴は、Windowsのシンクライアント機能であるリモートデスクトップをWindowsのHome Edition等の低いEditionでもChromeとその拡張機能をインストールするだけで簡単に外部のChromeの走るPCからはOSを問わずリモートデスクトップ接続(シンクライアント接続)できるというまことに親切なソフトです。
但し、インストールする際はGoogleのGmailアカウントが1個必要となります。
(インストール簡易手順)
・本拠地のパソコン側手順
1.Googleアカウントのログイン状態でChromeを立ち上げます。
2.アドレスバーに「remotedesktop.google.com/access」と入力します。
3.[リモート アクセスの設定] でダウンロード [↓] をクリックします。
4.手順に沿って,Chrome リモート デスクトップをダウンロードしてインストールします。
5.下記画面でPCのデバイス名と6桁以上のPINコード(リモートアクセスパスワード)を設定して、オンライン状態にします。
(Chromeを落としても、PCの電源を落とさなければ、オンライン状態は継続します。)

画面1 Chromeリモートデスクトップ「リモートアクセスの設定」

画面2 Chromeリモートデスクトップ「名前の選択」画面

画面3 Chromeリモートデスクトップ「PINの入力」

画面4 Chromeリモートデスクトップ「このデバイス」
・リモートアクセスするPC側の手順
1.Googleアカウントのログイン状態でChromeを立ち上げます。
2.アドレスバーに「remotedesktop.google.com/access」と入力します。
3.リモートのデバイス名が表示されますので、ログインしたいデバイス名をクリックしてPINコードを入力すれば、リモートPCの画面が表示されます。

画面5 Chromeリモートデスクトップ「リモートのデバイス」
(その2)Desktop VPN
VPNで有名なソフトイーサ株式会社が、今月2月21日から4月30日まで新型コロナウイルスの感染拡大の懸念を受け、感染リスクの低減を目的としたテレワークをサポートするために無償公開を始めました。詳しくは、ソフトイーサ社のページを参照して下さい。
Desktop VPN Web サイト
上記テレワークツールは今回の様な緊急の場合には非常に役立つ便利なありがたいツールですが、反面、情報セキュリティ的な観点から見ますと非常に危険なツールと言えます。ご使用にあたっての情報漏えい等のトラブルに関しては、すべて自己責任でお願い申し上げます。
また、ご使用の際は以下のルールを厳守して使われるようお願い申し上げます。
1.必ず使用する際は所属組織のネットワーク管理責任者及び情報セキュリティ責任者等又は管理職の了解を得た上で使用して下さい。
2.インターネットカフェ等、不特定多数で使用するPCからリモートアクセスする場合は、必ず入力したアカウントからログアウトしたことを確認して下さい。
ログアウトを忘れた場合は、第三者からリモートアクセスされ、情報漏えいしてしまう危険が十分考えられます。