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 シリーズコラム 「よろずIT・ネットワーク情報」 
【第44回】スマートメーターBルート利用で電力の見える化
 


【1】2024年までにすべてのアナログ式電力計(電力メーター)がスマートメーターに切り替えられる予定で、現在切り替えが進行中であることをご存じですか?

 今年(2020年)4月より、2015年に成立した改正電気事業法に基づき大手電力会社は送配電部門と発電部門、小売部門はそれぞれ別会社として分離されました。 これに伴い電力小売業者として様々な業者が参入してきて、元々の大手電力会社以外の電力小売との契約を既に行った方も少なからずいらっしゃると思われます。
 しかし、このように電力消費者が自由に電力小売業者を選択可能になったのも、実はこのスマートメーターという新しい電力計への切り替えを行うことが前提となっているということにお気づきの方はあまり多くないと思われます。
 逆の言い方をすれば、従来のアナログ式の電力計を切り替えなければいつまでたっても新規の電力小売業者との契約はできないのです。ですから新規の電力小売業者への契約を申し込んだ段階で、従来のアナログ式の電力計を使用しているご家庭や事業所はスマートメーターへの切り替え工事が優先的に行われる仕組みとなっています。
 また、遅かれ早かれ2024年までにはすべての電力計がスマートメーターへ切り替わっていく予定となっています。


(enagy_navi.comより)

【2】アナログ式電力計はわかるけど、なぜスマートメーターへの切り替えが必要なの?
 

 アナログ式電力計は、幼い頃から見慣れているあの家の屋外に据え付けられている金属の円盤がゆっくり回転し、その上に4桁程度の数字のメーターがKWh(キロワット/時間)単位で積算使用電力を表示してくれ、毎月電力会社の検針員が決まった日に検針しにくるあれです。
 スマートメーターももちろん消費電力を計測しますが、大きく違う点は人が目視で消費電力を検針するのではなく、通信で消費電力量をほぼリアルタイムに家庭や事業所、電力(送配電)会社、電力小売業者、第三者事業者に送信できるという点です。
 この通信のルートには、Aルート、Bルート、Cルートの3種類のルートがあります。


 上記(スマートメータのA,B,Cルート)を見ていただくと、通信により送られた家庭や事業所の電力使用量がAルートから電力送配電事業者へ送られ、そこからCルートを経由して 電力小売事業者へ送られる仕組みがご理解いただけると思います。
 私もこのAルート、Cルートのデータ連携を見て初めて電力小売業者が電気料金を請求できる仕組みが理解できました。
 また、自分の家庭や事業所の電力使用量を直接リアルタイムに知りたい場合は、Bルートを経由してBルート対応やHEMS対応の機器を使用すれば可能になるということが解かると思います。

   
【3】スマートメーターBルートを簡単に利用したい場合はどうすればいいの?

 実は2024年まで待たなくても、現在の既存の電力会社のままで誰でもスマートメーターBルートを利用できる仕組みがもうできています。
 スマートメータのBルートサービスを受けるためには、まず始めに地元の電力送配電事業者の申し込み窓口に申し込み書を送る手続きが必要となります。またこのサービスは全て無料で受けられます。 電力小売業者とご契約なさって既にスマートメーターに切り替わった方も、従来通りの電力会社でまだアナログ電力計を使用されている方も、手続き上は同じ電力送配電事業者の申し込み窓口ですから、ほとんど同じ窓口で可能となります。

[例1] 旧東京電力管内(東京電力パワーグリッド)にお住まいまたは事業所がある場合の申し込み窓口
  電力メーター情報発信サービス(Bルートサービス)
  (https://www.tepco.co.jp/pg/consignment/liberalization/smartmeter-broute.html)

[例2] 旧北陸電力管内(北陸電力送配電)にお住まいまたは事業所がある場合の申し込み窓口
  電力メーター情報発信サービス(Bルートサービス)の実施
 (http://www.rikuden.co.jp/nw_kojin/b_routeservice.html)

 というふうに旧大手電力会社の送配電事業会社のホームページに必ず、
 「電力メーター情報発信サービス(Bルートサービス)」と言うような申し込みページがありますので、そのページの説明に従って申し込んで頂くと、おおよそ以下のステップで(Bルートサービス)が使用可能状態となります。
 

 (ステップ1)申込書の提出: 申込書の必要事項をご記入のうえ郵送にてご提出 
 (ステップ2)メーター工事: 申込み内容を確認のうえ、サービス開始に必要なメーターの工事・通信設定を実施 
 (ステップ3)認証ID・パスワード送付: サービス利用開始に必要な認証ID・パスワードが送配電事業会社から送られてきます。 

 上記申し込み費用やBルートサービス自体の送配電事業会社からの費用はすべて無料でサービスされます。 
 これで、スマートメーターBルートを利用する準備ができました。 

(注!)再確認ですが、電力小売事業者を変えても変えなくてもどちらの場合でもこの(Bルートサービス)は申し込み及びサービスを受けることが可能です。

【4】 Bルートサービス対応機器を購入して、自分の使用している電力の見える化をやってみる

 HEMSとは「Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)」の略です。 今回は最小限の出費でBルートサービスで主に使用される方式が920MHz帯無線(Wi-SUN方式)を使用して電力使用量をモニタリングできる機器をいくつかご紹介します。

1)スマートメーターBルート対応IoTゲートウェイ

 NetDriveCube J1 (株式会社インターネットイニシアティブ)
 [https://www.iij.ad.jp/nextdrive/]

 BルートサービスのWi-SUN方式に対応したIoTゲートウェイと呼ばれる機器で、コンセントに刺すだけでWIFIルータ、温湿度センサー、USBカメラ、モーションセンサー等を接続でき、スマートフォンからそれらの接続機器と電力情報を連携させてモニタリングを行うことが可能となります。

 


 価格:約1万7千円程度(税抜)

2)NetDriveCube J1で自宅の「今の」電力使用量を見る

Nature Remo E Nature Remo E lite(Nature 株式会社 )
[https://nature.global/jp/nature-remo-e]

Nature Remo E は BルートサービスのWi-SUN方式に対応したコンセントに刺すだけでWIFI経由でスマートフォン等で電力情報をモニタリングできるシステムです。
 Nature Remo E lite は電力情報のモニタリングのみ、
 Nature Remo E は、蓄電池やソーラーパネルと連携したモニタリングも可能となっています。

 



価格:Nature Remo E lite  14,800円(税込)
   Nature Remo E    32,780円(税込)  

 
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