今回のコロナウイルス災害をきっかけにして、'youtuber'のような動画作成を日々の生業としている人達ばかりではなく、ごく一般の人も比較的簡単にスマホ等を利用して自分の作成した動画コンテンツをネット上や社内サーバ上に公開するケースがかなり多くなってきました。
また、4年ほど前からUdemy(ユーデミー)と呼ばれる動画による教育コンテンツ専門のサイトや同種のサイトが多く出現し始め、日本でも昨年あたりからこの教育コンテンツ専門サイトで動画コンテンツを販売し定期収入を得る人達が多くなってきました。
ということで、今回は自分の属する組織内で社内研修用としての教育用動画コンテンツを作成したり、自社製品等の紹介やマニュアルの補強としての動画コンテンツを初めて作成してみたいという要望を想定して、それらに役立つツールやデバイス等を紹介いたします。
・UdemyTM公式サイト- 100,000以上のオンラインコース
【1】初めての講習用動画作成で、まず始めに必要なものは何? |
自分の持っている技術ノウハウや業務の流れ等の動画コンテンツを初めて作成したいと思った際に、真っ先に必要と思い浮かべるものとしてビデオカメラやWebカメラを思い浮かべた方が少なからずいらっしゃると思われます。
しかしビデオカメラやWebカメラも確かに必要となる場合もありますが、必ずしも絶対に必要ということでもないのです。
ビデオカメラやWebカメラ以上に必要となるのは、次の4点になります。
(1) パソコン(モニター付、ノートPCでも可、スマホでも可能ですが機能が限られます)
(2) パソコン画面のキャプチャーソフト
(3) 動画の編集ソフト
(4) 性能の良いマイク
もちろんこの他にWebカメラやビデオカメラがあればなおよろしいです。
一昔前まで、必要となるパソコンのスペックは(WindowsPCに限定すれば)
・CPU :Intel core i7以上
・メモリ:16Gバイト以上
・グラフィックボード:NVIDIA社製のGPU搭載ボード
というハイスペックな環境が定番でしたが、最近では
・CPU :Intel core i5以上
・メモリ:8Gバイト以上
・グラフィックボード:標準搭載のGPU
という比較的普通のスペックでも編集ソフトを選べば可能となってきました。
また、このあと紹介しますが、WEB上のクラウドで編集可能なシステムも出現してきましたので、メモリ4Gバイト程度でセレロンの2コア程度の安いノートPCでも今日現在では動画編集が可能になってきました。
(1)Bandicam(バンディカム)
Youtube上にゲーム画面をキャプチャーした実況の音声入り動画をアップする需要から生まれてきたYoutuber超定番の高画質、高性能画面キャプチャーソフトです。無償版は動画録画時間ば最長10分まで無料で使用できます。(但し動画にBandicamのロゴが入ります。)
製品版も1PCライセンスで\4,400(税別)ですから、手軽に購入可能です。またキャプチャした動画のカットと結合を行うBandicut(バンディカット)という低レベルの編集ソフトとセットで\6,600(税別)でも販売されています。
・Bandicam
(2)Nimbus Screenshot & Screen Video Recorder
(ニンバススクリーンショット&スクリーンビデオレコーダー)
Chromeブラウザのプラグインとして無償で下記サイトで提供されています。
初めて使用したときは、その使い勝手の良さと便利さに驚いたソフトです。
前述のBandicam(バンディカム)はPC画面ならオールマイティのソフトで、キャプチャーした動画はPCのローカルストレージに保存されますが、このニンバススクリーンショットでは何とクラウドサーバ上にキャプチャーした動画は最初保存され、キャプチャーが終わり次第、クラウド上の動画ファイルを再生確認したり、ダウンロードすることができます。
また、安価なChromebookでもキャプチャー動画を作成できます。
・PCの画面録画をするなら「Nimbus Screenshot & Screen Video Recorder」が便利
[web屋が毎日書くblog HPより]
(3)パワーポイントで動画作成する方法
普段、Microsoft社のパワーポイントでプレゼンテーションを行っている方は、簡単な操作でパワーポイントを動画化できるのでお勧めです。
手順は、
1)動画にしたいプレゼンファイル(*.ppt)をパワーポイントで開きます。
2)[ファイル]メニュー > [エクスポート] をクリック
3)[エクスポート] > [ビデオの作成] を選択
4)出力するフォルダとファイル名(mp4ファイル)を指定して[保存]をクリック
この際、各スライドの表示間隔やマイクからのナレーションを追加することもできるし、ナレーションは追加せずに他の編集ソフトでの編集時にナレーションやBGMを追加する選択も可能です。
動画の編集ソフトと言っても高いものから無料のものまで数多くの動画編集ソフトがあり、初心者にとっては大変選ぶのが難しいと言えます。
そこで今回は、プロユース、アマチュアユース、教育用動画コンテンツ作成用、クラウド上の動画編集サービス、の4ジャンルに分けて定評のあるものをご紹介します。
■【 A. プロユースの動画編集ソフト 】
(1) adobe premiere Pro(アドビ プレミア プロ)
あのアドビ社が提供している映像編集ソフトのプロ用ソフトです。一応プロユースの動画編集ソフトとしては一番定評がありますが、サブスクリプション価格しかなく、初年度特別価格で月額1,980円(税別)、通常価格で年額26,160円は毎年最低必要になる高額なソフトです。
欠点は、マシンスペックが最低でもcore i7 のメモリ16G以上でそれなりのグラフィックボードば必要であり、操作も慣れるまではやや難解な点です。
・Adobe premiere Pro(アドビ社HPより
)
(2)davinci resolve(ダビンチ リソルブ)
日本でも最近急速にプロユースに耐える動画編集ソフトとして注目を集めつつある総合映像機器メーカーのブラックマジックデザイン社のソフトです。
特徴はプロ仕様で高機能でありながら、無償で使えることと、比較的低スペックもマシン(例:Intel Core5,メモリ 8G,標準のGPU)でもちゃんとフリーズしないで動くということで、Youtube等でプロの映像クリエイター達の紹介で爆発的にユーザが増えつつある動画編集ソフトです。
ちなみに買い切り通常版で\36,257(税抜き:amazonco,jp)です。
・DaVinci Resolve 無償で高機能な動画編集ソフトについて
(パソコン工房HPより)
■【 B. 素人や家庭用ユースの動画編集ソフト
】
(1)PowerDirector 18 (パワーディレクター18)
Youtuberの使用する動画編集ソフトでは最も使用頻度の高い動画編集ソフトと言われています。買い切り通常版で\13,000(税別)程度と購入しやすい価格と初心者でもわかりやすい使いやすさが人気の一般向けソフトです。
・【最新版】PowerDirector 18 Ultra 通常版(Amazon.co.jpより)
(2)Premiere Elements 2020 (プレミア エレメンツ 2020)
アドビがプロ用ではなく、動画編集の入門者用に販売している動画編集ソフトです。
価格は買取で\17,800(税別)となっています。
・ADOBE PREMIERE ELEMENTS 2020 (アドビHPより)
■【 C. 教育用動画コンテンツ作成に特化した動画編集ソフト 】
(1)Camtasia(カムタジア)
日本ではまだあまり知られていませんが、教育用動画コンテンツサイト'Udemy(ユーデミー)'でも教育用動画コンテンツ作成ルールとして推奨されているソフトです。
ソフトメーカーの用意したクラウドサーバーと連携することにより動画コンテンツの学習途中にアンケートや設問を実施し、その結果を集計する機能等が大変ユニークなソフトです。
販売価格はシングルライセンスで¥28,617(税別)となっています。
・Camtasia(TechSmith HPより)
■【 D. クラウド上で動画編集可能なサービス 】
現在クラウドで動画編集可能なサービスとして、
(1) WeVideo(ウィビデオ)
(2) KAPWING(カップウィング)が有名ですが、そのなかでもKAPWINGはブラウザさえ動けば、作成した動画コンテンツを透かし無しで無料で使用できるので、ユーザーが急増しています。
機能を紹介したページのリンクを張っておきます。
・透かしなし!完全無料で動画編集できるWebサービス「Kapwing」を使ってみた!
(paiza 開発日誌HPより)
動画コンテンツ作成で初心者が陥りやすい事項としてナレーション等の音声の入力をPCのイヤホンジャックやマイクジャックから簡易的に入力してしまい、結果的に音質が悪かったり、雑音が入っているナレーション付きの動画コンテンツになってしまいがちなことがあげられます。
そこで初心者でも使いやすい、安価でも比較的高性能なUSBデジタル入力のマイクを紹介しておきます。
・marantz
PROFESSIONAL M4U(マランツ プロフェッショナル M4U 約\3000(税別))