東日本大震災から10年を経過し、あらためて当時のことを思い返してみると、当時弊社の東京支店の社員が帰宅困難者となり、再び支店に戻り雑魚寝状態であくる日まで事務所で過ごしていたことを思い出しました。
あの時は東京の全ての区で震度5弱以上を記録していましたので地震直撃はまぬがれたものの、公共交通手段の全面てマヒ状態となりました。
そんなことで今回は必ずしも首都圏に限定せず、いつか必ず来る地震等の災害に最低限なにを普段から準備すればよいのかを、アウトドア好きなITエンジニアの意見として述べさせていただきます。
◎今回設定した災害時の必要条件テーマ
大都市で地震が起きて救助が来るまでの3日間、街で野宿する場合まず何が必要か?
【1】 | 私の個人的お勧め!「オールウェザーブランケットシート」 |
私は昔から3日分ぐらいの食料を持って、目的を定めずに山をほっつき歩くのが大好きでした。そんなとき一番役立ったものが
「オールウェザーブランケットシート」と呼ばれるちょっとゴワゴワした213cm × 152cmの特殊なシートです。
(ハイマウント) HIGHMOUNT オールウェザーブランケット オリーブ(Amazon HPへ)
このシートはNASAで開発され、米軍、救助隊など多くの主要機関で公式備品として認定されているシートだそうで、ポリエチレンフィルムの面とアルミニウム面の間に麻のような繊維がサンドイッチされ、四隅にハトメがパンチングされています。
主な用途としては、
・寒い場合の保温用ブランケット
・グランドーシート(レジャーシート替わり)
・タープ(ハトメを木等にロープで固定する)
・雨が降っている場合のカッパ替わり(頭からかぶる)
というふうに色々な用途に使えます。
4年前にベトナムのジャングルでモニタリングを行った時も、昼食時にはランチシートとして大量に発生しているアリや時々床に潜んでいるサソリに噛まれるのを防いでくれたり、突然のスコールのような雨から機材を守ってくれたり大活躍してくれました。約3,500円程度と少し高いのですが1枚持っているだけで「これさえ持っていればどこに居てもなんとかなる。」といった安心感を与えてくれる頼もしいシートです。友人と海上のセーリングカヌーに5KM程沖に行って戻ってきた際に波をかぶった友人が低体温症になった際もこのブランケットシートに包まって保温させ友人は命びろいしました。
【超万能エマージェンシーシート】7通りの使い方がある「オールウェザーブランケット」って何者!?(CAMP HACK HPより)
次に必要と思うのがマットです。マットと言ってもウレタンの銀マットや空気で膨らませるタイプ等いろんなタイプがありますが、私のお勧めはポリエチレン製の細長いウレタンがアコーデオンのように折りたたまれたキャンプ用マットです。
エバニュー(EVERNEW) キャンプマット XPE Camp mat EBA550 グリーン(Amazon HPへ)
このタイプのマットは多少かさばりますが軽いですし、保温性もありますし、折り畳み方を工夫すれば座布団にも早変わりします。エアータイプのように空気漏れを気にする必要もありません。
また、災害時に避難所へ避難したとしても恐らく毛布は貸してくれますが、ちゃんとしたマットが貸し出される確率はかなり低いと考えられます。屋外ならなおさらコンクリートやアスファルトや公園の土の上で寝る場合、(1)で紹介した「オールウェザーブランケットシート」とこの「折りたたみマット」さえあれば、たとえ雨が降っていても冬以外であれば地面に体温を奪われることなく寝ることが可能です。
余談になりますが、私は会社の自分のロッカーの中にこの「折りたたみマット」とコンパクトなシュラフを、徹夜しなければならない場合に備えて常備しています。
よく防災用品セットとして売られているセットの中に100円ショップで売られているようなビニールガっパが入っていますが、できればゴアテックスのような防水透湿素材でできた上下のレインジャケットを非常時の備えとして装備品に加えて下さい。
避難所等に入れない場合、特に冷たい雨風にさらされた場合、このレインジャケットの性能があなたの生死を左右する可能性もあるからです。
よくできたレインジャケットは長時間着ていても蒸れませんので、そのことによる体温の低下が防げます。
・ゴアテックス製レインウェアの例
ストームクルーザー ジャケット Men's(モンベル HPより)
・比較的安価な防水透湿素材レインジャケットの例
透湿レインスーツSTRETCH(ストレッチ)(ワークマン HPより)
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ペットボトル(飲料水入り) 500ml × 2 |
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帽子(CAPタイプで)レインジャケットを着た際に視界がよくなります。 |
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ビニールで包んだトイレットペーパー(潰して平たくしてコンパクトにします) |
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携帯タイプのティッシュ(10個程度) |
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LEDライト(なければスマホで代用) |
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バンドエイド |
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消毒液 |
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手ぬぐいタオル(最低2本) |
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ボールペン |
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スマホバッテリー,電池 |
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ザック(30L程度) |
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財布(現金:身分証明書等) |
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スナック菓子(小さい袋分けしてあり、すぐつまんで食べられるもの) |
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ビニール袋(10枚程度) |
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使い捨てカイロ(10袋程度:冬季のみ) |
これらの中で忘れると大変困るのが消毒液です。バンドエイドはほとんどの人は持っているのですが、災害時はガレキ等につまずいたりして怪我をするケースが多いので、消毒液は必需品です。ベトナムのジャングルでも目の前で滑落した人を皆で助け上げましたが怪我をしていたので、真っ先に必要だったのが大量の消毒液でした。
帽子(CAPタイプ)も同様に上からの落下物から頭をある程度保護しますし、レインジャケットのフード装着時の視界も格段によくなります。
また、手ぬぐいタオルもいろいろな用途に使えますので、最低2本準備しましょう。
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アウトドア用コンパクト浄水機(雨水や川の水を飲料水にします。) |
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コンパクトなシュラフ (夜間が格段に熟睡できます。) |
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コンパクトなソーラーチャージャー(スマホバッテリーを充電できます。) |
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ミニ多用途ナイフ(100円ショップで売っている多用途ナイフ) |
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無洗米(500g 〜 1Kg程度)(チャックで密閉できるタイプ) |
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ポケット固形燃料ストーブ |
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固形燃料 (100円ショップで 10〜20個程度) |
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アウトドア用クッカー |
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アルミホイル(折りたたんだもの:風防用) |
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ライター |
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軍手 |
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割り箸 |
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インスタント卵スープ、インスタント味噌汁、コーヒー等 |
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ミニふりかけ(20〜30袋程度) |
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その他自分の好きな食材 |
アウトドア用コンパクト浄水機は10年前は1万円以上する高価なものでしたが、昨今では比較的安価で性能の良いものが出てきて、十分実用になってきました。私も4年前のベトナムでは下記の製品ではありませんが、毎日お世話になっていました。
携帯用浄水器 スーパーデリオス(Amazon HPへ)
また、ポケットに入るような小さなアウトドア用クッカーでも立派にお米一合を100円ショップで(3〜2)個100円で売っている固形燃料で焚くことができます。
ポケットストーブ 固形燃料ストーブ(Amazon HPへ)
【キャンプ飯】スノーピークSCS-020とエスビットポケットストーブで自動炊飯に挑戦!【初心者】(SAKORANGER’s CHANNEL)
スノーピーク(snow peak) アルミパーソナルクッカーセット SCS-020(Amazon HPへ)
上記のような安価な炊飯道具を持っているだけでも、災害時の快適度は格段に向上するはずです。一度自宅のお庭でも上記自動炊飯を試してみて下さい。
おいしく炊くコツはお米を最低20分以上は水に浸しておくことです。
ここに挙げさせて頂いたものは、一般的な防災用品リストとはかなり異なっているかもしれません。あくまで私個人の経験から有用と判断したものを今回は紹介させて頂きました。