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今年は、申年である。申と猿との違いはよく分からないが、漢和辞典を調べたところに依れば、申の縦棒(|)は背骨を、日は背骨から左右に広がる肋骨を表すらしい。なるほど、と思うと同時に文字を作り上げた人々と成り立ちを解明した方々の才能に、驚嘆している。
ところで、猿と言えば、
『見ザル、聞かザル、言わザル』
の三猿が有名であるが、「問答無用、切り捨て御免」の決まり文句に代表される武士中心の時代ならいざ知らず、本来で有れば今の時代にはそぐわない言葉の筈なのに(であってほしい)、隣人との関わりが希薄になってきたせいか現代でも全く違和感がない。そのことに、嘆かわしい、と感じるのは私だけではないだろう。そこでと言うわけでもないが、今年は何事にでも関心を持ち、首を突っ込んでいきたいと思う。
三猿風に言えば、干支の申に敬意を表す意味でサルの前に“ご(御)”を付けさせてもらい、
『見てごザル、聞いてごザル、言ってごザル』
となる。
まず、手始めは「いさぼう」の地元、石川県である。先日、「いしかわのグリーン・ツーリズムまつり
2004.冬」、と言うパンフレットを手に入れた。農村・山村・漁村の自然や暮らし、さらには伝統文化などを楽しむ滞在型の旅を「グリーン・ツーリズム」と呼んでいるが、そのイベントを紹介したパンフレットである。そのパンフレットに紹介されているイベントが実に面白そうなものばかりなので、是非皆さんに体験していただきたく、ここで紹介したい。イベント数が多いので、「奥能登と中能登」、「白山麓と金沢・河北・南加賀」の2回に分け、今回は「奥能登と中能登」、所謂能登半島を紹介する。
パラパラと捲ってまず目に飛び込んできたのは、奥能登で開催される「能登杜氏の里で酒蔵見学」、と言う何とも五臓六腑に染み渡るような美味しそうな言葉である。また、副題が良い。“〜蔵に広がるモロミの香りとほとばしる新酒〜”、思わず舌なめずりをしてしまった。参加費1,000円で、お土産としてしぼりたての原酒500ml付き、とある。中能登でも「能登杜氏新酒の酒蔵体験」(〜能登杜氏がつくる酒、その酒蔵を訪ねる旅〜)、と私を誘惑するイベントがある。こちらは土産付きで1泊2食10,000円である。いずれも、試飲と供にこの時期にしか見ることができない仕込み風景が堪能でき、日本酒好きにはたまらない「グリーン・ツーリズム」である。
折しも、1月7日付けの地元新聞(北国新聞)に、「日本四大杜氏の一つ『能登杜氏』の技術が文化財の指定候補の対象になるとみられる」との記事が掲載された。正に、今が旬である。
酒のことばかり書いたが、イベントはこればかりではない。「海水での豆腐づくり」や「冬のワーキングホリデー」、「冬の座禅&そば打ち体験」、江戸時代に将軍に献上された特産品の沢野ごぼうを使った料理をつつきながら行う「いろりを囲んで食談義」など、23のイベントが紹介されている |