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考えてみると、朝晩の通勤時間も通常の2〜5倍の時間が掛かってしまっている。会社と家での除雪も無駄と言えば無駄な時間である。列車の中で一晩を過ごした人も200人以上いたそうだから、当日北陸地方にいた人達はこの大雪により極めて長い無駄な時間を過ごした、言い換えれば大きな経済損失をしたことになる。どの程度の経済損失になるのか、物凄く荒っぽい方法ではあるが計算してみることにする。
まず、計算条件を決めなければならない。そこで、この雪の影響は等しく石川県全県に及び、全ての就労者が影響を受けたものと仮定する。他の計算条件は次の通り仮定する。
☆ 石川県の人口約118万人、就労人口が約62万人(総務省統計局より)
☆ 62万人の平均年収を500万円とする
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勤め先が必要な売上は、経費を考慮して年収の約2.5倍1250万円とする
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計算簡略化のため年間稼働日数を250日とする(1日当たりの賃金は5万円)
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除雪や移動時間の遅延など、雪による非生産活動時間を4時間とする。
以上の条件で計算すると、雪による1月22日一日の石川県に於ける経済損失は
62万人 × 5万円/日
× 0.5日 = 155億円
と、とてつもない金額になる。宅急便の集配は全て止まり、物流が機能しなくなってしまったことを考えれば、あながち荒唐無稽な数値ではないような気がする。尤も、除雪用のスコップ類が品切れになったり、長靴が品薄になったとの情報もあるから、一部の業種ではこの大雪が追い風になったものもある。アルコール類の消費量も増えたと思う。いや、きっと増えた。只、たとえ除雪に疲れ、通勤にイライラを募らせ、結果腹立ち紛れにビールの大瓶2本をいつもより余分に飲んだとしても、酒の肴を一品余分に付けたにしても、経済損失の1割も補填できない。酒飲みのGDPへの寄与が意外と小さいことが分かる。気はとても大きくなるのだが……。
いずれにしても、雪があるからこそ雪国なのだが、一旦牙を剥いた雪は経済活動を麻痺させてしまうほどの力があることを、3年ぶりに思い出させてくれた今回の大雪であった。 |