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スポーツの秋だというのに、私が住んでいる金沢の天気はすっきりしない。朝晩の気温はめっきり秋らしくなってきたのだけれど、グズグズとした雨模様が続き、「天高く馬肥ゆる秋」といった爽やかな天候にお目にかかれないでいる。外に出てスポーツを楽しむ気分になれなれないのが残念だ。といっても、約2ヶ月前に始めたウォーキングは、宮沢賢治の『雨にも負けず、風にも負けず……』の教えに従い、少々の雨風のときもめげずに頑張っている。おかげで、一旦落ちた体重は増えないでいてくれる。多少は健康も回復しているのだろう。歩いた距離も190qを越え、丁度“関が原”辺りを歩いている勘定になる。改めて、「継続は力なり」を実感している。
ところで、ウォーキングをしながら気になったことがある。「歩幅と足の大きさ」の関係である。私の歩幅は、おおむね80p、足のサイズは28pである。この関係が、適正なのか否かが気になりだしたのだ。『いやいや、歩幅は足の大きさではなく、脚の長さに関係するはずだ』などと考えているうちに、『体全身に関しては、顔の長さを基準にした“八頭身”や、身長と体重の関係を表したBMI(Body
Mass
Index)などいろいろな指標があるのに比べ、足に関する指標がないのは足に対して失礼ではないか?』と、疑問を持ってしまった。一旦疑問を持ってしまうと、解決してしまわないと気がすまないのが私の性分で、こんなたわいないことにも全神経の6割近くを持っていかれてしまう。いつも、後から「もっと違うことに興味を持てば良いのに」と反省しきりなのだが、これも性格だ、仕方がない。
足の大きさに関しては、面白いけんか言葉がある。今から40年以上も前のことだが、私の田舎では、『馬鹿の大足、間抜けの小足、丁度良いのが大馬鹿間抜けのアンポンタン』といって、足のサイズをそれぞれの立場ではやしたてたものだ。私の場合は、最初の足に当たるらしい。友達から『馬鹿の大足!』とはやし立てられると、けんか相手の足が小さければ『間抜けの小足!』とやり返すのだ。たわいもない口げんかで、『お前の母ちゃんデベソ!』の類である。
話を元に戻すが、「足に敬意を払う意味でも、何とかして“八頭身”や“BMI”のような“足にかかわる指標”を世に送り出したい」、そんな思いがウォーキングのたびに強くなってきた。そこで、回らぬ頭を無理やり回転させ、私なりの指標を考えてみた。
一般的には脚の長い人ほど歩幅は広いと考えられる。脚の長さは、どこからどこまでを言うのかによって異なるが、簡単に手に入る情報から計算できるとすれば、「身長−座高」だろう。ところが、最近の健康診断では、もとい社会人になってからは「座高」を測ったことがない。
ただ、一般的には「身長と脚の長さは比例する」と考えるのが無難だろう。そこで、脚の長さの代わりに身長に着目し、「足の大きさは身長に比例する」と仮定して、比例係数を求めてみることとした。しかし、計算しようとしてハタと気がついたことがある。精度の問題である。身長はしっかりとミリ単位で計測されているのに、足のサイズを計測された記憶がない。足に合う靴のサイズから推し量っているだけで、実測した経験はない。したがって、実のところを言えば私の足も、昔は27.5pの靴が無かったばかりに28pと思い続けてきただけで、きっと27.5cmが真実のサイズなのだ。最近になり27.5oのサイズも作られてはいるようだが、靴屋さんに行くと27pまでは品揃えが豊富なのに、それ以上のサイズになると置いてある店はめったに無い。しかも置いてあったにしても、この靴のサイズ辺りは1p刻みである。販売店やメーカーの陰謀としか思えないが、とにかく1p刻みなのだ。身長の1o刻みと比べるととてつもなく荒い精度だ。これだけ精度が違う数値を同じ土俵の上で扱うには勇気(?)を必要とするが、ここは私同様「足の指標」のことで悩んでおられる方々のために、精度に関しては目をつぶることにする。
さて、今まで述べてきたように、「足のサイズは身長に比例する」という仮定を設けたわけだが、ここで平均的な比例係数を求めてみる。言い出しっぺの特権で、少々強引なところは勘弁していただき、「私の身長と足のサイズの関係は日本人の平均だ」として話を進める。私の係数FSI(Foot
Size Index)は、
FSI=足のサイズ÷身長×100=28/177.3×100≒15.8
である。となると、どうやら15〜16が平均的な値のようだ。資料数が4個ときわめて少ないのが難点だが、長い人生のうちでは時に思い切ることも必要だ(?)。とにかく私のFSIがほぼ日本の平均値であることにする。
計算されたFSIは、絶対的な足の指標を示すものでなく、身長と足のサイズのバランスを見るもので、足のBMIに当たる。これを体格ならぬ「足格」と呼ぶことにする。すると、私の独断と偏見ではあるが、(1)FSI>16が大きめの足格、(2)16≧FSI≧15が平均的な足格、(3)FSI<15が小さめの足格、と区分することができる。こうすると、転びやすい人は(3)に集中していたり、イアン・ソープのように水泳が得意な人は(1)に多かったりするのではないだろうか。そうだ、水泳で金メダル選手を育てるためには、子供のころから(1)の足格の子供を集め英才教育をすればいいのだ。なんと、すばらしいアイデアだろう。明日のアスリート発掘のためにも、明日からぜひ「足格」を世に広めようではないか。 |