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前回取り上げた小惑星探査機「はやぶさ」に関する新しい情報をまずもって紹介しておこう。宇宙航空研究開発機構(http://www.isas.jaxa.jp/j/index.shtml)の発表によれば、12日の午後3時半ごろ探査ロボット「ミネルバ」の投下を試みたが、分離・投下した高度が約200mと予定より高かったため、残念ながら小惑星「いとかわ」には到達していない模様だ。到達はしていないが壊れてしまったわけではなく、「はやぶさ」との通信は一部維持されているとのことだから、「いとかわ」の近くに漂い人工衛星になった可能性がある。
なお、同機構の発表では、(1)11月19日に署名入りターゲットマーカを用いて第1回目の着陸と試料採取、(2)11月25日に第2回目の着陸と試料採取、を試みる予定だという。今度こそ成功させてもらいたいものだ。四方山話でもミッション成功の応援を込め、逐次新しい情報を紹介していくつもりだ。声は届かないけれど気持ちは届くはずだ。ハヤブサ、ガンバレ!
さて、探査ロボットの投下失敗もショックだが、この2週間ほどの間に相次いで発生した二つの事件はもっとショックだ。しかも、どちらの事件の容疑者も高校一年生だというから尚更だ。
静岡県では、劇物のタリウムを使い母親を殺そうとしたとして、殺人未遂の容疑で16歳の少女が逮捕された。母親を、しかも劇物を使い、いわんや“激高してとっさに”ではなく“冷静に長い時間を掛け”死に至らしめようとしたなんて、普通の感覚では理解できない。
母と子の絆は、家族の繋がりの中で最も愛情に富み強いはずだ。そして、子どもは母親に溢れんばかりの愛情を求めるものだと私は信じてきた。この一般常識が通用しないとなれば、我々は一体何を信じていけばいいのだろう。少女は否認しているというから、「親子の情愛はやはり有ったんだ」というかすかな望みが消えたわけではない。私も少女を信じたい。しかし、もし仮に容疑が事実だとすれば、推理小説を地でいく驚愕の事件となってしまう。
一方、東京町田市では、高校一年生の女子生徒が自宅で殺され、同じ学校に通う同級生の男子生徒が殺人容疑で逮捕された。男子生徒は容疑を認めているというが、報道によれば、少女は首や顔などを中心としてなんと50箇所以上も切られていたという。よほど深い恨みを抱いていたのか、手口は極めて残忍だ。とても16歳の少年がやったとは思えない。
少年が犯人であるとは信じたくないが、容疑を認めているとおり少年がやったとすれば、あれほどのすさまじい怨念を生じさせたものはなんだったのだろうか。「今の若い子はキレ易いから……」と一言で片づけてしまうには、犯した罪は余りにも重い。
私には、「それらの動機」も「実行に及んでしまう彼らの心模様」も全くわからない。凶悪な犯罪が起こるたびに、今の日本はストレス社会と言われ、ストレスによって心が壊れていく人が増えてきていると指摘されている。確かにストレスも原因の一つだろう。食生活が西洋化されてしまった影響も取り沙汰されている。しかし原因は何であれ、「地球上の日本の位置が以前と変わったわけでもないのに、このような事件が頻繁に起こってしまう社会に変わっていく日本」が私には恐ろしい。
昭和の時代と比べると、明らかに凶悪犯罪が増え犯人の低年齢化が進んできている。平成時代の到来と共に顕著になってきた日本社会の病巣の広がりは、思いのほか早く、しかもその症状は深刻だ。
日本ばかりではない。フランス全土に広がった暴動をはじめとして、世界各地で起こっている戦争やテロのニュースを聞くに付け、まるで地球全体が病んでいるようだ。「地球規模の環境破壊」と「世界を包む欲望という巨大な渦」によって、体は勿論のこと、人の心も病んでしまっているのだろう。
以前も書いたが、人間が人間らしく生きていくためには、余裕とも言われる“遊び心”が必要だ。それが失われるとき、人は楽しむことを忘れストレスを感じるようになる。
なんだか四方山話に似合わぬ重い話になってしまった。こんな重い話を続けるつもりではなかったが、あまりにも衝撃的な事件なだけに、ついつい書きすぎた。終わりは四方山らしい話題で締めくくろう。
日曜日に四方山話に使う写真を撮りに行き、兼六園に近い公園で生まれて初めてケヤキの実を見つけた。大きな図体に似合わぬ小さな実だ。注意深く探さないと見つけられない。ジッと見ていたら、探していたものにやっと巡り会えたことを思い出し、急に愛おしくなってきた。
人もケヤキと同じで、その人の良さはじっくりと見ないとわからない。だけど皆、みんな良いところを持っているものだ。 |