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『日本の敗退あれやこれや』

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2006年6月28日

 日本のワールドカップが終わった。4年前のあの興奮を再び味わうことなく、日本チームの予選リーグ敗退でワールドカップドイツ大会への興味も半減してしまった。“おかげさまで”と言っては嫌味になるが、心配していた寝不足になることもなく大会の半分が過ぎた。
 それでもサッカーが本当に好きな人にとっては、これからが本番だ。下馬評の高い強豪チームが順当に勝ち上り白熱したゲームが期待されているだけに、決勝トーナメントの試合を楽しみにしていることだろう。ところが、私のようにロナウドやロナウジーニョ、あるいはベッカムなど日本人選手以外では数えるほどしか名前と顔が一致しない“にわかサッカーファン”にとっては、日本チームの敗退はワールドカップへの興味を半減させるに十分だ。
 しかも、アジア勢で唯一決勝トーナメントへ進出するのではないかと期待していた韓国も敗れ、イランとサウジアラビアを加えたアジアの出場4チーム全てが、予選リーグで姿を消した。これも残念で仕方がない。しかしそれ以上に、「アジア地域は実力が劣る」と見なされ、アジアからの出場枠が削減されるのではないかと心配している。まだワールドカップの期間中だというのに、早くも次回(2010年、南アフリカ)からの枠削減が取り沙汰されているという(2006年6月25日、朝日新聞朝刊)。杞憂に終わってほしいものだ。
 それにしても、日本の場合は試合内容が良くない。初戦のオーストラリア戦では前半に1点を入れ、リードしたまま後半も残り10分を切って“そこまで勝利を手繰り寄せていた”のに、残り僅か8分で3点を入れられ1対3と逆転負けを喫してしまった。お互いが手を打った“後半の選手交代”が明暗を分けた格好だ。「嫌な負け方をしたな」と思っていたとおり、次のクロアチア戦では何とか引き分けに持ち込めたものの、強豪ブラジルとの第3戦は1対4と力の差を見せつけられてしまった。以前から指摘され続けてきた決定力、得点力不足に加え、本番になって守備力の脆弱さも露呈してしまった。3試合で2得点しかしていないのに失点7では勝てるはずがない。

 「この負けっぷりではジーコ監督も言いたいことを言われるぞ」と予想していたところ、案の定、予選リーグ敗退が決まった翌日の新聞から前日本代表チーム監督のトルシエを始め、元日本代表選手などサッカー関係者が続々と談話を寄せ、敗因の分析を盛んに行なっている。しかも当事者ではない分、みんな結構勝手なことを言っているのだ。 確かに私のような素人でも“にわか評論家”にすぐなれるのだから、予選敗退が決まった瞬間に恐らく日本全国で6千万人ぐらいのにわか評論家が誕生し、侃侃諤諤、喧々囂々、言いたい放題を繰り広げたに違いない。プロの評論家となれば尚更だ。
 私も、オーストラリア戦から「選手交代が遅すぎる」だとか、「小野を先発で使うべきだ」とか、酒の勢いに任せて素人評論家をやっていた。ところが冷静になって考えてみると、「代表選手の中で誰を先発に使い、いつどんな状況のときに誰と代えるのか、もっと遡れば誰を代表に選ぶか」といった判断は、極めて重要であると同時に抜きんでた選手がいない状況では極めて難しい。

 最高の選手達を選んだにもかかわらず、予選の組み合わせが決まったときから、「オーストラリアの選手に比べて身長が低く体力で劣る」とか、「ヨーロッパや南米の選手に比べて筋肉量が少ない」などと体力面の劣勢が伝えられていた。その一方で「スピードでは日本選手が優れている」といった情報も聞こえてきていた。ところが、予選の3試合を見る限りでは、優れているはずのスピードでも負けていた。
 日本代表選手の選考基準は、「体力」、「テクニック」、「スピード」、「精神力」だと思われるが、体力とスピードで劣っていてはやはり世界の強豪には勝てない。日本人が持つDNAの関係上、残念ながら大きな選手をそろえるのはこれからも難しいだろう。しかし、スピードやテクニック、あるいは筋肉量は鍛え方によって伸ばすことが出来る。体格で劣る日本人は、少なくともこれらを世界の一流選手と同じレベルにまで鍛え上げる必要がある。そして体格の劣るところは組織力でカバーするしかない。次の南アフリカ大会に向けて、ぜひ科学的な練習方法を取り入れ、これらを強化していただきたい。
 その際、出来る限り客観的に判断できるようにすることが重要だ。例えば、瞬発力やジャンプ力、持久力、あるいは回復力などを点数化して、「どの選手が総合的に優れているか」、あるいは「この選手のこの能力は他の選手に比べて飛び抜けて高い」などを「見える化」することをお薦めしたい。もう既に行われているとしたら要らぬお節介になってしまったが、もしそうだとすれば結果を協会のホームページで公開していただきたい。そうすれば、「何故あの選手が選ばれなかったのか」というファンの疑念も恐らく払拭される。
 また、シュートやパスの正確性を図るために、テレビ番組でやられている的当てゲームの「キックターゲット」を取り入れ、あらゆる場面を想定したゲームを行ってこれも点数化するのだ。これ以外にも反射能力やバランス感覚など、考えられる身体能力の全てを数値化、すなわち「見える化」して選手選考を行うことが、強いチームを作る必要条件だと思っている。数値化することの利点は、選手個々人の目標が明確になり、達成度も明らかになるため能力アップに繋がりやすいことだ。また、ポジションによって求められる身体能力に差があるはずだが、「見える化」はこれにも対応でき、選ばれた本人はもちろん周りも納得できる便利な方法だ。ワールドカップでの優勝を目指して、良いものはどんどん取り入れてもらいたいものだ。
 とにかく4年後を頼みますよ、オシムさん!

【文責:知取気亭主人】

     


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