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『夏だ、プールだ、西瓜だ、海だ!』

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2006年8月2

 ヤット、本当にやっと、長かった梅雨が明けた。一体何人(?)の神様が大泣きしていたのか知らないけれど、7月の末までよくもまあ長々と降り続いてくれたものだ。お陰で全国的に梅雨明けが遅れ、平年に比べると8日〜13日も遅くなった地方もある。しかも、九州から関東地方までほぼ一斉に明ける珍しい年となった。また、梅雨明けの判断パターンも特徴的で、例年の梅雨明けは“梅雨前線が太平洋高気圧の勢力で北に押しやられて梅雨が明けるハッキリとしたパターン”になるのだが、今年は“オホーツク海高気圧が南下して梅雨前線を南に押しやり前線が消滅して梅雨が明ける、いわゆる梅雨明けがハッキリとしないパターン”になった。
 今年の梅雨を振り返ってみると、ハッキリとした晴天の日が少なくグズグズとした天候が続いたため、平年と比べると全国的にかなり日照時間が少なく、気温の低い日が多かったようだ。梅雨入り宣言が出された時期は平年と然程変わりなかったものの、梅雨入りした6月から7月上旬まではグズグズした天候の割に雨量が少なく、北陸に住む私などは空梅雨による水不足を心配していた。ところが、7月中旬になると一転して西日本を中心に梅雨前線が活発化し、各地で7月としてはこれまでの記録を大幅に塗り替える大雨となった。地域によっては平年の2倍を超える雨が降ったところもあり、各地で河川の氾濫やがけ崩れなどが頻発した。この「平成18年7月豪雨」と命名された7月15日から24日に掛けての大雨により、7月27日(18:00)までの集計で、長野県や九州南部を中心として死者24人、行方不明4人、重軽傷者70人の甚大な被害が発生した(消防庁調べ)。人的被害以外でも、河川の氾濫による住宅への浸水や田畑の冠水、がけ崩れや地すべりなど土砂災害による家屋や道路の損壊なども多発し、被災地の経済損失は計り知れないものがある。毎年のこととは言え、梅雨前線の気まぐれさはもういい加減にしてもらいたいものだ。

 話はあらぬ方向に飛ぶが、梅雨といえば、説明するまでもなく、降り続く雨と肌にベトベトとまとわり付く湿気で、とにかく洗濯物の乾きが悪い。乾燥機という文明の利器もあることはあるが、お日様に干した時と同じようにカラッとは乾かないような気がするし、ましてやお日様の匂いを取り込むことができないためあまりお勧めではない。というか、私は好きではない。
 勝手な思い込みで申し訳ないが、私と同じ感覚の人が多いという前提で話を進めると、我が家のように家族が多い家庭でなくても、この長い梅雨の間中、洗濯物を乾かすのには難儀をしたに違いない。ましてや、1日に何回も着替えることの多い子供がいる家庭では、さぞかし大変だったことだろう。私も子供の頃そうだったように、特に男の子は“洗濯物の量”も“汚し方”も生半可ではないのだ。
 今と違って舗装された道路が少なく周りに小さな川や自然一杯の野山が沢山あった私の子供のころは、自然相手の遊びが多く(自然相手の遊びしかなかったとも言える)、雨に濡れてもへっちゃらで良く泥だらけにして帰ったものだ。そんなときの母の呆れた顔が思い出されるが、都合の良い思い込みによれば、『汚れは健康のバロメーターだ。仕方がない』と大目に見ていてくれたに違いない(?)。ただ、『コラーッ!』という怒鳴り声も聞いたような、聞こえなかったような……。
 冗談はさておいて、今も昔もそんな光景は変わっていないと信じているが、洗濯物の乾きの悪さだけは、梅雨が明ければもう大丈夫だ。ギラギラと照りつける真夏の太陽が瞬く間に乾かしてくれる。

 ところが、確かに洗濯物の乾きは早くなるのだが、幼稚園児や小学生、中学生の子供を持つお母さん達は、これから暫くは別の意味で大変だ。約40日間に及ぶ長い夏休みに突入し、洗濯は勿論、三度三度の食事の支度もしなければいけないし、下手をすると宿題の面倒まで見ることになる。戦場のような日々が始まるのだ。
 夏休みに入り、これから続く約40日間もの長丁場を考えたとたんに、『早く二学期が始まらないかな!』と心ならずも(心底?) 嘆いた母さんも多いことだろう。世の奥様方が切望する「亭主元気で留守がいい」と同じように、「子供元気で学校がいい」と願っても、亭主のようになかなか上手くいかない。羽の生えた亭主は帰巣本能(?)が衰えてくるものだが、羽の生えていない子供は帰巣本能がまだしっかりと備わっている。しかも、誰の近くにいればご飯が食べられるか、間違いなく認識している。父親としてはチョッピリ悔しいけれど、だから必ずお母さんの近くに戻ってくるのだ。
 一方、子供にとっては、学校はないし、大して好きではない授業を受けなくてもいいし、しかも毎日が休みだなんて、世の大人を代弁して言わせてもらえば『まさに天国だ』。ぐうたらな私でなくても、たとえ夏休みの最後になって苦しむことになる宿題があったにしても、「できることならあの頃の自分に戻りたい」などと考えてもみたくなる。第一、親の目さえ光っていなければ、一日中遊んでいても叱られることもないし、勉強をしなかったとしても学校で立たされることもないし恥をかくこともない。何といっても、そこがいい。親、特に母親にとっては少々大変だが、子供にとっては最高の長休みだ。

 世の少年少女諸君! 夏休みは君らのものだ。プールや川で泳ぐもよし、山で虫取りもよし、家で嫌というほどスイカを食べるもよし、家族で海水浴に行くもよし、とにかく一杯遊べ! 真っ黒になって遊べ! 子供の仕事は遊ぶことだ。自然の中で遊ぶことで、テレビのバラエティー番組やテレビゲームでは育たない「情緒や感性」が育まれるのだ。サアッ、夏だ、プールだ、西瓜だ、海だ!   

【文責:知取気亭主人】

     

百日紅(サルスベリ)
(夏休みの間中咲いているかな?)

 

 

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