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『○○は長命の印?』

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2006年10月11

 今回のテーマを然程悩みもせず早々と決め、珍しく余裕を持って書き出したところに、とんでもないニュースが飛び込んできた。以前「常軌を逸した人」と形容したあのお方が君臨する国で、地下核実験を強行したというニュースだ。本当に懲りない国だ。先般のミサイル発射に続き、世界各国が自制を呼びかけていた中で行った蛮行だ。しかも、武器としての精度を上げるためには今後も複数回の核実験が必要だと言うではないか。何とか中止させる方法はないものだろうか。
 経済制裁や船舶の臨検などは国際社会に任しておくとしても、ミサイルの標的にされていると噂される日本国民としては、不安が拭い去れるものではない。我々が「止めろ!」と叫んでも聞き入れてもらえないのは承知しているが、拡声器片手に大声で叫びたい気分だ。それも常軌を逸した人には効果がないとすれば、こうなったら最後の手段としてせめて神頼みだけはしておこうと思う。『神様!どうかこれ以上の蛮行をさせないで下さい!』。
 さて、懲りない国の話はこれぐらいにして今回の本題にはいることにしよう。

 昔から「寄る年波には勝てない」と云われるが、寂しいかな私もどうやらその“強く確実な寄り”の前にずるずると後退を余儀なくされ始めている。あなただけの秘密にして頂けると信じてお話しすると、特に気になり始めたのは、昨年あたりから妙にトイレが近くなってきたことだ。「トイレが近くなった」と言っても、別に「トイレを私の寝床近くに新しく造った」わけではなく、あろうことか「年波」は私をトイレの方向に押しているようなのだ。私としては“トイレが大好き”ということでもないからいい迷惑なのだが、押しはかなり強い。医者にはまだ診察してもらっていないのだが、原因は“男にとっても勿論私にとっても大事なナニ”をつかさどる前立腺の働きが落ちてきているのからではないか、と自己診断している。そして少し落ち込んでいる。
 諸先輩の話を総合すれば、「トイレも近くなったし、少しずつだが用を足すのに時間が掛かるようにもなってきた」となれば、前立腺肥大を疑うのが筋なのだそうだ。以前にも書いたように(第82話、「年末年始のテンヤワンヤ」)2年前の前立腺の腫瘍マーカー(PSA)検査の結果、肥大や癌の可能性が高くなると言われている基準値を僅かばかりだが超えていることが分かった。幸いなことにその後の精密検査の結果、肥大もしていないし癌の疑いも晴れたのだが、トイレが近いのは直らない。年波による体の衰えは悲しいことだが、如何ともし難いものだ。
 トイレばかりでない。記憶もだいぶ怪しくなってきた。今まで長い年月を掛けて溜めてきた沢山の記憶が、どこの引き出しにしまい忘れたのか、なかなか引っ張り出せない。記憶したであろうことは微かに覚えているのだが、整理整頓が苦手なこともあってどこの引き出しに入れたのか思い出せないのだ。“アレ”とか“ソレ”、あるいは“ホラ”などの便利な言葉に厄介にならなければ、会話は通じなくなってきている。私の場合、昼間の生活では周りに似たような症状の仲間がいるのでさほど目立ちはしないのだが、一旦家に帰ると目立っていけない。駄洒落のオヤジ度では敵なしなのだが、「アレ、ソレ、ホラ当てクイズ」となると私からの出題回数が多すぎて会話が続かなくなってしまう。想像力の訓練も余り多すぎるとヒンシュクを買ってしまうものだ。

 トイレの問題も記憶の問題も私にとっては深刻なのだが、実は3ヶ月ほど前からもう一つ痛い症状を抱え、今ではこれが一番深刻な悩みとなっている。しかも、どうやら会社の同僚からうつされたようなのだ。仮に同僚をI氏と呼ぶことにしよう。
 I氏は、どんな遊びをしてそうなったのか明かそうとはしないが、今年の春ぐらいから「痛い、痛い!」とこれに悩まされている。6月ぐらいだったか、余りにも痛そうにしていたので痛みを和らげてやろうと患部に触ったところ、触ったこちらもビックリするほどの痛がりようだ。痛みを和らげるどころか、かえって増大させてしまったのだ。まさか天罰が下されたわけでもあるまいが、その時どうやら感染したのではないかと思っている。7月ぐらいから私にも似たような症状が出始め、今では完全に同じ症状に悩まされている。五十肩だ。I氏に話したところ「うつるはずがない」と妙に言い張っているのだが、真偽のほどは定かではない。
 冗談はさて置いて、とにかくI氏と同じ左腕が不自由だ。腕を上げることも開くことも、ある角度を越えると痛くてダメだ。実は、私は15年ほど前にも四十肩を経験しているので、肩を痛めたのは今回で二度目となる。四十肩のときは、韓国式のマッサージ師に教えてもらった体操を2ヶ月ほど続けたところウソのように治ったのだが、今回は痛くてその運動さえも出来ない。その分長引いている。今は代わりに肩こり防止の運動を1ヶ月ほど続け、徐々にではあるが可動角度が大きくなってきている。もう少しで、苦痛なくスーツを着られるようになりそうだ。その日が来るのが待ち遠しい。
 ところで五十肩は、1800年頃発刊された江戸時代の俗語集「俚言集覧」に「長命病」と記されていたという(日経ビジネス2006年10月2日号、漢方養生訓、堀田宗路著)。40歳に届かずして亡くなる人が多かった時代であったにせよ、目出度い名前だ。しかし、考えてみればトイレの問題も記憶の問題も、五十肩と同じように長生きしているからこそだ。そういう意味では、私が患っているのは全てひっくるめて「長命病」なのではないか。
 男でも70歳を超える現代においては私の病発症はチョットばかり早く、「若年性○○」と何かが前に付くのかもしれないが、固いことは言わないでおこう。「前立腺機能低下症」や「認知症」よりは「長命病」がずっといい。     

【文責:知取気亭主人】

     

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