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『年に一度の一大イベント』

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2007年08月08日

大きな地震が能登と越後の大地を揺らし、その復旧もままならない状況の中、今度は政界に激震が走った。先月末に投票が行なわれた参議院選で、劣性が噂されていた与党自民党が予想以上の大敗を喫し、野党の民主党が大躍進した。いろいろな見方はあるが、有権者の浄化機能が正常に働いた結果と言って良いだろう。これにより、衆議院では与党が過半数を、参議院では反対に野党が過半数を握る、いわゆるねじれ現象が生じることになった。少し違った意味ではあるが与野党拮抗状態になったお陰で、これまで党利党欲によって運営されていた国会が、やっと国民の目線に立った国民のための運営・審議が行われる可能性が高くなった。今後の国会が楽しみだ。
 ところで、今回選挙の洗礼を受けた立候補者は、立候補から結果が判明するまでの長い時間、強いストレスを感じたに違いない。いくら鉄面皮の先生方でも、この時ばかりは胃がキリキリと痛んだことだろう。“当選すれば先生”だが“落選すればタダの人”となってしまう選挙は、何回経験してもいやな洗礼だ。心臓に毛が生えている人も沢山いるようだが、そこはやはり人の子だ。日々の議員活動には慣れていても、数年に一度の大イベントに絶対の自信を持つことは難しい。かくいう私も年に一度、日々の生活・仕事以外の慣れないことでストレスを受ける一大イベントがある。選挙などという大それたものではないが、何回経験しても好きになれない。大きな声では言えないが、健康診断だ。

 

その健康診断を8月2日に受けてきた。“白髪が多い”とか“脚が長い”ということなら自覚症状があるし、鏡を見れば自分でも確認が出来る。その上、白髪がこれ以上増えても、ましてや脚がこれ以上長くなっても命に別状が生じるわけでもないから、他人から指摘されても然程ストレスは感じない。ところが、調べてもらわないと結果が分からないとなると話は別だ。健康診断は正にその領域だ。しかも、黄色信号が付いたり消えたりしている健康状態で、度重なる暴飲暴食に懺悔を繰り返していると、どんな結果が出てくるか心配で、やはりストレスを感じてしまう。今回は特に念入りに準備をした分、その反動も大きかった。

 

尾籠(びろう)な話で申し訳ないが、20年ほど前に腰を痛めてから便通が悪くなり、特に5、6年前から症状がひどくなってきた。そのため、4年前からバリュームを飲んでのレントゲン撮影から内視鏡検査に切り替え、今年は腸の検査も希望していた。それが、今回の苦しみの発端になろうとは気が付きもしなかった。

「検便もあるし、腸の内視鏡検査もある。検査前日に宿便を綺麗に排便しておこう」という至極単純な発想で、検査前々日(7月31日)の夜下剤を飲んだ。この下剤も少々難があって使用期限を3年過ぎていたのだが……。

布団に入ったころから腸が動き出した。夜中になって腹が痛くなり、なかなか眠れない。腹痛に悩まされながらも4、5時間寝ただろうか、ウトウトしているうちに夜が明けた。次の日、検便も採取でき、宿便も綺麗に排便されたようなのだが、下剤の効き過ぎなのか、薬そのものが悪くなっていたのか定かではないが、下痢になってしまった。しかも下腹がシクシクと痛む。スッキリとしないまま夜を迎え、ついに当日の朝が来た。

 

私のラッキーナンバーから一つずれた19番の番号札をもらい、カウンターで検診内容の確認をすると、胃と腸の内視鏡検査を希望していることが伝わっていない。胃カメラはスグに了承してくれたのだが、腸についてはハッキリとした返事が返ってこない。嫌な予感がしたのだが、昨日からの胃腸の状態にやや不安を抱いていたこともあり、これは神の啓示に違いないと判断して腸の内視鏡検査は取りやめることにした。

 

いよいよ検査が始まった。まず、身長と体重測定だ。このスタートもまずかった。身長と体重を同時に量ってくれる最新鋭機で測定したのだが、身長の数値に納得がいかない。これまではずっと177.3p前後であったのに175.5pと、1.8pも縮んでいる。『そんな馬鹿な事はない』と再測定を頼み込み、手動式の測定器で測定してみてもやはり1p以上低くなっている。どうしても納得できないでいると、白衣の天使は『歩きすぎると軟骨が磨り減ってどうしても低くなるんですよ。それに姿勢が悪く猫背でもやはり低くなります』と笑顔で言う。笑顔で言われたのでは納得するしかないが、「未だ60前だというのにもう縮み始めたのか」と思うと悔しい限りだ。脚が長いなどと戯言を言ってないで、来年はあらゆる手立てを講じて何とか177p台を復活させたい。もう遅いかもしれないがせっせと牛乳も飲もう!

 

縮んだショックが癒えぬまま、血圧、採血、聴力・視力、など検診は順調に進み、9時半過ぎには殆どの検査を終えた。残すのは胃の内視鏡検査だけだ。しかし身長に続いて此処からも、ラッキーナンバーと一つずれていた不運が私を襲う事になる。まずは、これまで順調に進んでいたのに、内視鏡検査だけで順番待ちとはいえ1時間以上も待たされてしまう。待つ事を予想して持ち込んでいた本を読み切ってもまだ順番が来ない。やっと名前を呼ばれ、胃腸の運動を抑える注射を肩に打たれて検査が始まったのは11時近くだ。

苦労して飲み込んだ胃カメラを通じ、モニターに映し出される我が胃の内壁は思いのほか綺麗だ。ただ、医師の説明によれば、年相応に疲れているから、これからは腹八分と酒は1合程度に抑えたほうが良いと言う。そういう医師の顔を見ると私より赤ら顔だ。毎晩3合は飲んでいる顔だ。『なんだ ヤッパリ先生も好きなんだ』と説明を上の空で聞いていたら、「のどの麻酔は1時間程効いています。この後、12時20分まで飲食は控えてください」と書かれた紙を渡され、『お疲れ様でした』と送り出された。

 

会社に12時30分ごろ到着し、昨夜以来となる遅い昼食を食べたところで、3番目の不運に襲われる事になる。食べて30分もしないうちに腹が痛くなり、気持ち悪くなってきた。下剤の影響かと思ったのだが、どうやら“胃腸の運動を抑える注射”の影響らしい。我が家の主治医の話では、胃腸が働かない状態のところに食物が入ると、痙攣を起こして腹が痛くなると言う。指定された時間は経過したのだが、弱っていた胃腸に過敏に反応し、思った以上に効き過ぎたのだろう。弱り目に祟り目とはこの事だ。

結局、2時間ほど調子が悪く、スッキリと普通の状態に戻ったのは……。そう言えば7日(火曜日)の23時20分現在まだ本調子に戻っていない。ラッキーナンバーからたった一つずれていただけなのに、この有様だ。やはり健康診断は気が重い。   

【文責:知取気亭主人】


ドクダミ茶は健康に良いらしい

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