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『一日の殆どを寝て暮らす?』

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2008年3月19日

3月14日(金)から16日(日)に掛けて、千葉県にある幕張メッセ国際会議場で「気候変動、クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する対話」という長い名前の会議が開催された。いわゆるG20だ。世界の温室効果ガス主要排出国20カ国が一同に会し、2012年に期限が切れる京都議定書の次の枠組みのあり方などについて討議された。各国のエネルギー担当大臣や関係国際機関、さらには産業界やNGO/NPOなどの代表も参加し、“各国の思惑を超え”幅広い議論がなされたものと確信している。参加した主要排出国20カ国は次の国々だ。

 

 

上の表は環境省の資料を参考に作成したもので、米国23%のように国名の下に書いてある数値は、世界の二酸化炭素排出量に対する割合を示している。環境省の資料によれば、2003年度の二酸化炭素排出量は全世界で252億トンにもなるという。そのうちたった8カ国のG8が約45%を占め、G20まで広げると約78%(198億トン)も排出している事になる。大変な事だ。たった20カ国で8割近くも排出しているとなれば、やはり今回の会議で気候変動や地球温暖化について、真剣に討議する責務があるというものだ。

しかし、252億トンとは見当も付かない。凄い数値だ。いったい我々は日常の生活の中でどれ位の二酸化炭素を排出しているのだろうか。電気、水道、車(ガソリン)の3つだけに絞っているが、昨年1年間の我が社の排出量を計算したデータがあるので紹介しよう。ただし、換算係数は次表を使用している。



この換算係数を使って、2007年1年間の二酸化炭素排出量を計算した結果が次の表だ。

 

 

上表に示したように、我が社では昨年1年間で約201トン、200リットルのドラム缶に換算すると約51万本の二酸化炭素を排出していた計算になる(ただし、ガソリンは走行距離と平均燃費で計算した概算値である)。計算しやすいように1年間の営業日数を250日と仮定すると、1営業日当たりドラム缶約2千本も排出していたことになる。改めて計算してみるとビックリだ。こんなにも排出していたとは知らなかった。これでも、数年前に比べると電気も水道もかなり使用量は減っているのだが、まだまだ多い。これにゴミの量を加えれば更に増える。地球の将来のためにも何とか削減をしたいと思っている。

 

先月の末だったか今月の初めだったか記憶は定かでないが、温室効果ガスに関連した興味あるニュースがカーラジオから流れてきた。1990年を基準として、地球全体での温室効果ガスの排出量を2050年までに半減するには――地球上の一人一人が同じ量だけ排出できるとして計算すると――日本人は1990年比で85%も削減する必要があるとの試算を東京工業大学などのグループがまとめた、とのニュースだ。記憶が正しければアメリカが88%の削減だったはずだ。表-1の各国の下に示した割合から言えばそうなるのだろう。

京都議定書で日本が約束した6%の削減目標さえ達成できないばかりか逆に増えている事を考えると、85%もの数値は論外なのではあるまいか。何もしないで1日の殆どを寝て暮らす、と私にとってはそんな夢のような生活が待っているのだろうか? 尤もそれまで生きていればの話だが……。

ところが、それが机上の空論ではない、という研究論文が発表されている。

 

「2050日本低炭素社会」プロジェクトチーム(国立環境研究所・京都大学・立命館大学・東京工業大学・みずほ情報総研)が行なった研究で、「2050日本低炭素社会シナリオ:温室効果ガス70%削減可能性検討」という論文だ。85%ではないが、それでも70%という“現状では途方も無いと思える削減”が可能なのかどうかを研究したもので、驚く無かれ可能だと結論付けている。

研究報告では二つのシナリオが用意されていて、シナリオAは、活発な、回転の速い、技術志向の社会、もう一方のシナリオBは、ゆったりとしてややスローな、自然志向の社会としている。面白いのは、お堅い内容なのに、シナリオAは「ドラえもん型」、シナリオBは「サツキとメイ型」と愛称がつけられていることだ。

冗長な文章になってきたので結論を急ぐが、シナリオA、Bとも「エネルギー需要の40〜45%削減」と「エネルギー供給の低炭素化」によって、70%の削減が可能であるとしている。それを実現させるために必要な技術の直接費用は、年間約6兆7千億円〜9兆8千億円と試算している。そしてこの金額は、想定される2050年のGDPの約1%程度と見積もっている。

日経ネットによれば、2006年度の実質GDPは553.9兆円だというから、約40年後の数値としてはそんなものなのかも知れない(http://rank.nikkei.co.jp/keiki/gdp.cfm)。GDPの1%程度の投資で、70%も温室効果ガスを削減できるというのであれば安いものだ。その上、「エネルギー需要の削減」にも「エネルギー供給の低炭素化」にも技術革新が必要であり、産業の活性化や新たな産業の創出に繋がるのではないだろうか。

「エコは環境にもやさしいが懐にもやさしい」とよく言われているが、確かにエコを推進すればエ〜コトありそうだ!

 


ネコヤナギ

【文責:知取気亭主人】】

 

 

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