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『食欲の秋、味覚の秋?』

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2008年10月22日

10月に入り、ここ北陸でも素晴らしい秋晴れが続いている。日中の気温は「これが10月か?」と思わせるほど高い日もあるが、青空駐車の車は朝露に濡れるようになり、朝晩はそれなりにヒンヤリとしてきた。この"朝晩がヒンヤリ"を、あの厳しい猛暑の中でどれだけ待ち焦がれた事か。日中の気温が高いといっても、たかだか25℃の近辺をウロウロするだけで、あの夏の"うだるような暑さ"に比べれば屁でもない。その上湿気が少ないから気温の割に爽やかで、正に「天高く馬肥ゆる秋」の言葉がピッタシの季節となってきた。皆さん大好きな実りの秋の到来だ。沢山の種類の食材が手軽に手に入るようになり、少しでも気を緩めると、馬に負けじと"肥ゆる"破目になる季節でもある。乙女も、昔の乙女も、知らず知らずのうちに二重顎……。オッと失礼!

女性ばかりを俎板の上に載せてお叱りを受けそうだが、実を言えば、女性であれ男性であれ、希望すれば誰でもふくよかになれる"この上ないチャンス"が今目の前に巡ってきている。食卓に上り始めた新米を筆頭に、この季節になると美味しい食材が目白押しなのだ。

娘が奮闘して作っていた"スイートポテト"に使われているサツマイモは、「♪石焼き芋〜♪」の売り声とともに美味しそうな香りを漂わせているし、リンゴや梨、栗、そして柿といった季節感溢れる食材が華やかに店先を彩っている。「ひと月もふた月も早すぎるよ」と声を掛けてやりたいミカンも、はや店に並んでいる。ミカンは炬燵が似合うものだと思っていたが、最近は半袖のTシャツに半ズボンでも"ミスマッチ"とは言い切れない。それほど早くから店先に並ぶようになってきた。ハウス物も出回っているというから、当然といえば当然なのだろう。それは兎も角として、色とりどりの食材が我々の眼を楽しませてくれている。そして、我々の食欲中枢を"しっかり"と刺激している。

 

会社のT嬢も食欲中枢を刺激されたのか、美味しそうな、そして昼食としては珍しい食材を持ってきた。それも一つや二つではない。見慣れた普通のビスケットを始め黒やピンクのビスケット――ピンクのビスケットはマカロンと言うらしい、黒のビスケットはウム〜何と言っていたか忘れてしまった!――、そして焼きたてのクロワッサンにクリームたっぷりのシュークリーム、さらにはグラスショートケーキまで。どう見ても昼食としては不釣合いのスイーツが多い。要らぬお世話かもしれないが、一人でこんなに食べては、「天高く……肥ゆる秋」とからかわれるのではないかと心配になってしまう。第一、栄養のバランスが悪い。

 

 

と思ってはみたものの、実は全く心配していないのだ。「他人の事だから」と"我関せず"を決め込んでいるわけでもないし、「そんなに好きならば食べられるだけ食べたら!」と半切れ状態になっているわけでもない。実は、食べたくても食べられないのだ。

何を隠そう、これ全て、本物そっくりに出来ているイミテーションなのだ。リプトン紅茶のおまけについている携帯ストラップだという。初めて見たが、実に良く出来ている。ビスケットを持ったときの感触など、本物そっくりだ。写真だと一段と本物らしく見え、思わず手を伸ばしたくなる。下に示したティーポットにティーカップも、よくよく見なければその不自然さに気が付かない。写真に撮ると実際の大きさが隠されてしまい、一層リアルに感じるから凄い。

 

 

食欲中枢は目と鼻から入る情報で活発に働くが、私の経験からすると、どちらかと言えば目からの情報が優先されるような気がする。そういう意味では、例えイミテーションでも、本物そっくりに作られていると、思わず食指が動きそうになるのも頷ける。イミテーションと分からなければ、"大きさ"といい"見た目"といい、ビスケットなど思わず口に運んでしまいそうだ。何と言っても私には、過去にそんな失敗をしでかしたことがあるのだ。

 

一番下の息子が1歳位の頃だっただろうか。風呂上がりの彼を妻から受け取り、バスタオルで体を拭き終わった時のことだ。オムツもなく綺麗にしてもらって気持ち良くなったのか、スッポンポンのままハイハイをし出した。「頑張れ!」と心の中で叫びながら、もそもそと動く彼を見ていたのだが、お尻だけが妙に目に入ってくる。その内、もっちりとした"ふわふわ、すべすべお尻"が、まるでお饅頭のように見えてきた。そう思った途端、「かぶりついたら美味しいだろうな」と、とんでもない考えが閃いた。と同時に、思わず彼のお尻に"ガブリ"と噛みついてしまった。噛みつかれた方はたまったものではない。余程ビックリしたのだろう。噛みつかれた瞬間、"ギャーッ"と泣き出した。それを聞きつけた妻が風呂場からすっ飛んできた。「何をしたの?」の詰問に、事の顛末を説明する俺。泣いている息子のことは忘れて、二人で大笑いしたのは言うまでもない。

今になると可哀想なことをしたものだと思うが、私の名誉のために弁解をしておくと、歯形が付くほど強く噛んでいないから半分は冗談だった……。ゴメン!  

【文責:知取気亭主人】

 

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