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『ラブレター』

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2008年11月26日

今年は何回3連休があったのだろうか。カレンダーを数えて確認したわけではないが、昨年に比べると随分多かったような気がする。週休二日制の下で働く会社員にとっては、今月だけで2回も3連休を楽しめた事になる。休みが増えること自体は、体の疲れが取れ心身ともにリフレッシュが出来て良いはずなのだが、私にとっては毎度のことながら少々気遣いも必要な連休となる。気を付けないと、何となくノンビリとしてしまって酒の量が増えてしまう。元来の酒好きと怠け性がブレーキを効かなくしてしまうのだ。

 

11月22、23、24日は今年最後だったのに、結局恐れていた通り気遣いを忘れ、肝臓疲れの3連休となってしまった。しかし巷では、連休で出席し易いという事もあってか、随分と結婚式が多かったようだ。我が家の4人の子供たちの内3人もが、友だちの結婚式だ、披露宴だ、果ては二次会だ、と22、23日の両日を忙しく動き回っていた。天候に恵まれれば紅葉が美しい季節であるから、結婚式を挙げるには丁度好い頃なのかもしれない。その上、11月22日が、語呂合わせから「いい夫婦の日」の記念日として言われ始めたこともあり、その傾向は益々強くなってきているらしい。ゲンを担ぐカップルが増えてきているのだろう。

ところが、少々ひねくれた言い方をすれば、「いい夫婦の日」に結婚したからといって、死ぬまで仲良く円満に夫婦生活を続けていくことが出来るとは誰も保障はしてくれない。所詮は他人同士なのだ。ただ、そうは言っても、同じ結婚式を挙げ毎年記念日として祝うのなら、"忌み嫌われる日"より"皆に好かれる目出度い日の"方を選ぶのが人情というものだ。しかも、11月23日が勤労感謝の日でこれからも毎年休日になることがほぼ確定している事を考えると、語呂合わせの22日の前後は今後も3連休となる確率がかなり高くなり、休みも取りやすい。因みに、来年(2009年)は、21、22、23日が土、日、月でやはり3連休となる。すると、来年もこのあたりでの結婚式が花盛りとなることは間違いなさそうだ。目出度いことだ。

目出度いついでにお節介を焼かせてもらえば、語呂合わせの良い日であっても、たとえそうでなくても、結婚した以上は末永く夫婦円満で居てほしい、と願うのも人情というものだ。しかし、そう思い通りに事が運ばないのが世の常で、上手く運ばないところを何としてでも上手く運ばせるには、お互いの努力のほかに多少の"秘訣"が必要となる。その"秘訣"のひとつを、とあるメールマガジンで見つけた。それはラブレター、恋文だ。

 

若かりし頃、胸に秘めた熱い思いを何とか伝えようと、必死でラブレターをしたためた記憶をお持ちの御仁もさぞ多いことだろう。しかし、そんな情熱も結婚するまでの話で、「釣った魚に餌などやらないもんだ!」とばかりに、結婚した途端に筆はトンと遠のき、「今更ラブレターなんて気恥ずかしくて書けるか!」と息巻いているお父ちゃんも沢山いるだろう。何を隠そう私も、そんなお父ちゃんに近い一人だ。

元々日本人は愛情表現が苦手な上に、文字が下手で書くのが苦手となると、益々ラブレターなるものは縁遠くなってしまう。しかし、夫婦生活が長くなればなるほど、その苦手なラブレターが必要なのではないかと思えてきた。その切っ掛けとなったのは、先ほども書いたあるメールマガジンだ。

 

そのメールマガジンに、日本語文章能力検定協会が主催しているラブレターコンテスト、「心に響く三行ラブレター」の記事が載っていた。メールマガジンにはいくつかの作品が紹介されていたが、どれもこれも秀逸なものばかりだ。たった三行の中に溢れんばかりの愛情が表現されている。早速、同協会のホームページに掲載されているラブレターコンテストを覗いてみた(http://www.kentei.co.jp/bunken/event/)。

1999年に始まった第1回の作品から見ることはできるが、今(2008年11月25日現在)は、第7回の優秀作品がトップページに掲載されている。15歳の学生から84歳の女性までの幅広い年代の人達の作品が紹介されている。ユーモアあり涙ありで、どれも素晴らしい作品だ。読んでいると、何となく心が優しくなっていく自分が分かる。心が温かくなる。涙腺も緩くなる。たった三行なのに……。

第三者の私でもこれだけ感動を与えられたのだから、これを貰った当事者は大感激することだろう。それだけ愛情が溢れている。掲載されている作品を読んでいると、ラブレターだからといって決して長い文章が必要ではなく、短くても良いから書くことが、伝えることが、大切であることが良く分かる。たとえ短くても、思いのたけは十分伝わるのだ。これらの作品はそれを教えてくれた。

 

他人のラブレターではあったが、人の愛に接することができ、殺伐とした世間がチョッとだけ明るくなった気がする。そう言えば、11月24日は29回目の結婚記念日だった。チョッと気恥ずかしいが、久し振りに妻に書いてみるかな……。

【文責:知取気亭主人】

 

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