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知取気亭主人の四方山話
 

『今時の足袋』

 

2009年7月15日

これまでの四方山話で、恥しくもなく、幾度となく我が家の話題を取り上げてきた。書いている時は思いもしなかったのだが、冷静になってよく考えてみると、私と全く面識のない読者にも我が家の有り様が知られていることになる。チョッとばかり恥しい気持ちがしないでもないが、「これまでの話は全部作り話です」などと嘘もつけないし、今更どうなるものでもない。第一実名で書いているわけでもないから、「特に子供たちの将来に影響を与えるようなこともないだろう」と思っている。しかも、「毒を食らわば皿まで」とも言うから、もう一話や二話暴露したところで大した影響はない、と確信している。

と、いうことで、今回も我が家の話題が少しばかり登場するが、我慢して付き合っていただくことにしよう。

 

以前からこの四方山話にお付き合い頂いている読者はご存知の通り、我が家には二人の息子と二人の娘がいる。今回は、下の娘の話だ。娘は既に社会人で結婚願望もあるようなのだが、意中の男性はどうやらいそうもない。と、私は思っているのだが……。

「にも拘らず」と言うか、「身の程……」と言うか、願望は欲張りで「玉の輿になりたい」と常々言っている。これを聞いていた私は、長男の結婚話を契機に、「玉の輿プロジェクト」の実行を娘に指示した。「料理など家事一版をソツなくこなすこと」が玉の輿になる最低条件だ、と最後通牒を出したのだ。

私は最後通牒のつもりで出したのだが、どうしたことか本人の行動は以前とさほど変わらない。どうもプロジェクトを真剣に取り組んでいないようなのだ。と言ってもそこは親の欲目、「?」マークが付く家事も無いでもないが、料理に関してはそこそここなしている。「料理もできるし、後必要なのは女性らしさだわ!」と勘違いしたのかどうか、本人の弁は敢えて確かめてはいないが、何か秘するものがあったのだろう、昨年から「着付け教室」に通い始めた。通い始めた時期は、プロジェクト開始の指示よりも前だったと記憶しているが、本人の中では、私が口に出す前から秘かに「玉の輿プロジェクト」を進めていたのだろう。どちらにしても、その辺のところは話の進行上余り重要ではないから、無視することにする。

 

「年中和服を着て過ごせる家にお嫁に行きたい!」と思ったのか、「和服教室の収入で家計を助けるわ!」と思ったのか、どちらにせよ結構熱心に通っている。そして、なけなしの貯金をはたき、時々和服を買ってくるようになった。その仕入れた服を着て、やれ今日は試験の日だ、今日は発表会の日だ、と言っては年3、4回のペースで出かけている。

12日の日曜日も、「認定式だ」と言って夏物の和服を着て出かけていった。祖母ちゃんに着物姿を見せながら聞いたところに依れば、着物は古着で3千円、帯も未使用だけれど3千円だったという。「着物は高いもの」という先入観がある私にとっては驚きだ。そういえば、家内と二人で着物のリサイクル市に行き、これが千円、これが五百円、と言って、戦利品を報告するがの如く、買ってきたものを嬉々として私に説明してくれた時があった。今回の服も、どうやらその時に購入した着物らしい。しかし、どう見ても古着には見えない。立派なものである。

 

最近は、このような和服のリサイクルやリユースが流行っていて、結構安く買えるのだという。目利きが聞く人にとっては、良い時代になった、ということなのだろう。妻も、古着の生地でスカートなどの洋服を作るのを楽しみにしている。洋服にはない模様の斬新さが、個性的で良いのだろう。確かに、そう言われて注意をしていると、明らかに和服のリサイクルだと分かる洋服を着た人を、チラホラと見かけるようになってきた。和服の良さの再認識、ということなのだろうか。こういった和服の良さが見直されることは、世界に誇る日本の文化を絶やさない、という点でも大変喜ばしいことだ。

しかし、手放しで喜んでばかり入られない。今の日本の生活スピードは和服を着て過ごすには速すぎるし、生活様式は和服で生活するように考えられていない。したがって、今の時代に受け入れられるためには、他の商品と同様に、生き残りを賭けた工夫が必要になってくる。そういう点では、和服の時にしか履かない足袋も同じだろう。いや、素人考えでは、和服と比べると殆ど工夫の余地がないように思える。

ところがドッコイ。アッと驚く工夫を、娘の和服姿に発見した。下の写真がそれだ。何と、レースの足袋だ。一瞬、破れているのではないかと思ってしまうほど透けて見える。確かにこれだと蒸れないだろう、といたく感心させられた次第だ。こうやって写真で改めて見ても、成る程、今時の足袋だ。

【文責:知取気亭主人】

 


右足の親指や左足の小指部分が破れている様に見える


底は普通の厚手の生地

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