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2009年9月16日
私には、40代の中頃からやり始め、60になった今でも続けていることがある。残念ながら、皆さんが「アレだ!」と直ぐに脳裏に浮かんだであろう"晩酌"ではない。時々この四方山話に書いているウォーキングのことでもない。実は、私的にはもう少し高尚なことで、色々なときに出会った「気になる言葉」を書き留めているのだ。例えば、「ビジョナリーカンパニー」(ジェームズ・C・コリンズ/ジェリー・I・ポラス著、山岡洋一訳、日経BP出版センター刊)を読んだ時に共感した、アメリカの企業3Mから学ぶ教訓として書かれていた
@ 試してみよう、なるべく早く
A 誤りは必ずあることを認める
B 小さな一歩を踏み出す
C 社員に必要なだけの自由を与えよう
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などを、手帳に書き留めている。「歳に見合った蘊蓄を傾けたい」という見栄もあるのだが、至って気が多い私の性格上、色々と迷ったり寄り道をしたりすることが多く、どうしても「人生の羅針盤」を必要としているのだ。その一つが、「気になる言葉」というわけだ。
古今東西、和洋、何の規定も設けず、兎に角心に響いた言葉を忘れないように書き留めている。既に知っていたもので「アッ、そうそう、そんな事を言っていたよな」と思い出したものから、初めて出合った言葉、あるいは「なるほど上手いことを言うな」といたく感心した表現もある。それでは、ここ1年以内に書き留めた言葉を幾つか紹介しよう。
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カワン・スタント早稲田大学教授が日経ビジネスオンラインで語っていた |
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「悩みを打ち明ければ、道は開く」 |
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最近再結成したスピードの今井絵理子さんがNHKラジオで語っていた
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「子育ては、焦らず、比べず、諦めず」 「神様が与えてくれた試練に、乗り越えられないものはない」
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誰の言葉かは定かでないが、京浜東北線の車中の吊り広告に出ていた
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「悲しみは淋しさに変わり、そしてゆっくりと優しさに変わる」
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元NHKアナウンサーの島村俊治氏の講演会で聴いた
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「言葉に消しゴムはない」
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「誰かを贔屓にすると、組織は壊れる」
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「ビジョナリーカンパニー」で知った、ヒューレットパッカード社の元CEOジョン・ヤング氏の
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「人にしてもらいたい、と思うことを人にもしなさい」
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日経ビジネスオンラインで知った、今は亡きイングリッド・バーグマンの
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「私の後悔することは、やらなかったことであり、出来なかったことではない」
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同じく日経ビジネスオンラインで知った、元公立中学校体育教師だった原田隆史氏の
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「"真剣""本気"が人を育て、"遠慮""無視"が人を殺す」
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どうだろう、多分皆さんも「成る程」と頷いた筈だ。「人生の羅針盤」として使おうとしている私の気持ちも納得していただけると思う。勿論、「気になる言葉」の中には、こういった他人が語った言葉以外にも、長い間「人生の羅針盤」としての役目を担ってきた「諺」などもある。ところが最近、この含蓄ある「諺」を真っ向から否定するような、驚くべき事件を知った。もう昔の教えは通じなくなってしまったのだろうか。
その諺とは、「親の小言と茄子の花は、千に一つの間違いもない」である。茄子は花が咲けば必ず実がなるし、親の小言は人の道として常に正しいことを言っている、という意味である。ところが、"茄子の花"は今もって期待を裏切らないようだが、"親の小言"の方が怪しくなってきた。躾と称して体罰を繰り返し、我が子の心に取り返しの付かない深い傷を負わせる事件や、恐ろしいことに殺人にまで至ってしまう悲しい事件が後を絶たない。自分の感情をコントロールできずに"小言"を通り越して直ぐに暴力に訴えてしまう、そんな親が増えてきているのだろう。「…千に一つの間違いもない」ではなく、「間違いだらけ」になってしまっている、そんな感じさえ受ける。
そして、今回知った驚くべき事件とは、埼玉県和光市で「子供への生活指導が気に入らないとして、子供が通う中学校に両親が金属バットを持って乗り込み、教諭に暴力を振るったとして逮捕された」というものだ。どんな事情にあったにせよ、威嚇や暴力はいけない。間違った愛情表現だ。ましてや、小言を言って子供を諭す、あるいは先生と話し合うならまだしも、先生を恫喝するなど、両親が子供に示す手本では絶対にない。もし子供が学校にいたときにこんな暴挙に出たのなら、一番やってはいけないことをしてしまったことになる。子供はもっと違う愛情表現を求めていたのに違いない。心の傷を一日も早くケアし、トラウマとして残らなければいいのだが……。
親からの暴力や間違った愛情表現が無くなり、「親の小言と茄子の花は、千に一つの間違いもない」、こんな昔の教えがずっと受け継がれていく為には、今の日本には何が必要なのだろうか。やはり、「道徳教育」、これしかなさそうだ。
【文責:知取気亭主人】 |