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2009年10月7日
東京、シカゴ、リオデジャネイロ、マドリードの4都市が招致を争っていた、2016年夏のオリンピック開催地が、ブラジルのリオデジャネイロに決定した。就任したばかりの鳩山首相や石原東京都知事、そして金メダルリストの室伏選手や15歳の少女などの熱の入ったプレゼンテーションも功を奏さず、「52年振りに日本で夏季オリンピックの開催を!」という夢も、残念ながらついえてしまった。
しかし、冷静になって考えると、「南米大陸に初めてのオリンピック招致を!」の訴えは、「アジアに初めてのオリンピックを!」と訴えて52年前に東京招致を成功させた時と同じで、説得力がある。しかも、「マークに使用されている五つの輪が五大陸を表している」という事実を考えると、南米でこれまで開かれていない事が不思議なくらいで、「順当な結果」と言っていいだろう。やはり、人の心を掴み選んでもらうには、相手に訴えるものが必要であり、それを共有してもらう事が重要である。
それは世の常であり、それが異性となれば尚更だ。
土曜日(3日)の夕方、次女の友人(仮にK嬢と呼ぼう)が遊びに来た。自転車を直していた私が家の中に入ると、妻と久し振りに帰省していた長女を加えた女四人が、おしゃべりに夢中になっている。男性陣には理解してもらえると思うが、あの"女性陣特有の異空間"が広がっていたのだ。おしゃべりは女性の専売特許とはいえ、おしゃべりに夢中になっている女性達は、そばで聞いていると"やかましい"という難点がないでもないが、どういう訳か華やいで見えるから不思議だ。やはり男にはないものを持っている、という事なのだろう。
「晩飯も食べて行ったら!」と誘い、「はい!」との返事を聞いた途端に、「今日は両手両足に花だ」と鼻の下が伸び、結局休肝日も先延ばしする事になってしまった。「お酒が強い」というK嬢を相手に、私は"酒宴"を、女性達は"食事付のおしゃべり宴"の開宴だ。飲む相手がいるという事は杯が進むもので、冷えたビールが無くなったところで、K嬢が持参してくれた日本酒にも順当に(?)手を付ける事になってしまった。そんな私を見ていて、「これはマズイ」と思ったのか、私が酔っ払って醜態を見せないようにという老婆心が働いたのか、日本酒が無くなりそうになった辺りで、突然妻が娘たちに質問をした。
「ネェー、あなた達どんな男性と結婚したい?」
突然の質問とその内容に私の方がドギマギしてしまったが、若い娘の考える結婚相手とはどんなだろう、と興味津津で答えを待っていた。すると、誰が口火を切ったのか良く覚えていないが、さして時間も掛けずに"理想の旦那様像"が返ってきた。と言う事は、どうやら三人とも常日頃から理想の男性像を胸に秘めていたらしい。ひょっとして、もう既に意中の彼がいるのかもしれない。
オッと、そんないらぬ詮索は止めにして、気になる「若い娘が考える"結婚したい男性像"」を紹介する事にしよう。「相手を選ぶのに一番大事に思っている事」と言う意味で答えてくれた様だが、長女は「一緒にいて楽な人」と言い、次女は「許してくれる人」、そしてK嬢は「尊敬できる人」だと言う。
長女の「一緒にいて楽な人」は良く分かる。これは、男でも女でも一緒だろう。女性であれば、良妻賢母を演じる事もなく素が出せるから疲れない、と言う意味だ。しかし、野放図にどんな事でも容認できる人はいないから、お互いが持っている社会規範や価値観がほぼ同じ人、と言う事になるだろう。あるいは、本質をわきまえていれば表面上のことは余りこだわらない人、とも言えるかもしれない。そんな人といると確かに楽だ。
次に、次女の「許してくれる人」、これは中々意味深だ。娘は、何を許して欲しいのだろう。チョクチョクしそうな"失敗"か、あるいは"玉の輿プロジェクト"でも克服できなかった"至らなさ"か、それともついつい嘘になってしまう約束か、いずれにしても余程心の大きな人を求めているらしい。四方山話に載せると分かった翌日、この回答を恥しく思ったらしく、「代えていい?」と甘えてきた。そんな甘え上手のところが長所なのだが、そこは無視して言下に却下した。これで、私の「許してくれる人」への仲間入りは難しくなりそうだ。
K嬢の「尊敬できる人」も良く聞く理想像だ。ただ、尊敬の対象となる物事は、なんなんだろうか。彼女の心の中まで見通す事が出来ないので、私の言葉でこんな風に言い換えてみた。「頼りがいのある人」。「全てに於て」とは言わないが、男の人には事ある毎にグイグイと引っ張っていってもらいたい、そして家の中では大黒柱としてデンと構えていてほしい、という女性の願望なのではないだろうか。「この人に付いていけば安心だわ!」と思わせてくれる男性、という事になろうか。男はチョッと大変だけど……。
さて、独身男性の読者諸君! 如何だっただろうか。三者三様の回答だったが、"選ぶ"にしても"選ばれる"にしても、招致合戦と同じように「同じ価値観をどの程度共有できるか」がキーワードになると私は見た。したがって、相手の価値観を感じ取り、自らの価値観を伝える事が重要になってくる。つまり、良く話せ、という事である。
ところで、私と同じように、一瞬でも「アッ、全部俺に当てはまる」と思った、そこの貴方! 「大きなお世話、全くの勘違い」にならないようにご用心、ご用心ですぞ!
【文責:知取気亭主人】 |