|
2010年3月24日
先々週の火曜日(3月9日)、3月の金沢としては珍しく、本格的な雪に遭遇した。「これが最後の雪だろう」と思っていたら、日曜日(21日)に見た週間天気予報では、今週(21日〜27日)の後半辺りにも雪だるまのマークが付いている。もう3月の下旬だというのに、今年の冬は本当に降雪の期間が長い。もし予報が当たれば、随分前の4月に経験して以来の、久し振りの遅い雪となる。しかしどちらに転んでも、3月に降るこれらの雪が、恐らく行く冬の本当に最後の"名残雪"となるだろう。時ならぬ低気圧の発達で大荒れの天候の日も時々はあるけれど、もう巷には春が溢れているのだ。こうなると、昔流行ったキャンディーズの歌ではないけれど、「♪……重いコート脱いで、出かけませんか……」と口ずさみながら野山に出かけたくなってくる。
春の訪れは、気温の上昇ばかりではない。プロ野球のパリーグが既に開幕し、野球ファンには待ち遠しかった球春がやって来た。21日の日曜日からは春の選抜高校野球大会も始まり、溌刺としたプレーを見せてくれている。また、やって来て欲しくはないけれど、すっかり春の風物詩となった感のある迷惑な黄砂も期待に違わず襲来し、家の窓ガラスや車をすっかり汚してくれている。その量も回数も年々ひどくなってきているようなのが、気になるところでもある。「やって来て欲しくない」と言えば、暫く前から既に始まっているスギ花粉などの飛散も有り難くない風物詩の一つとなってしまい、インフルエンザが沈静化して減っていたマスク姿が、ここに来てまた目に付くようになってきた。
かと言って、今頃の季節に訪れるのは、迷惑な来訪者ばかりではない。色鮮やかな容姿や芳しい香りで春を運んでくれる花々が、楽しみな訪問者として沢山姿を見せ始めている。筆頭は、何といっても桜だろう。早咲きの河津桜に始まり、暖かい地方の開花情報は既にニュースに登場するようになって来た。金沢でも満開の桜を楽しめる日も近い。毎年の事ではあるけれど、桜の開花情報を聞くと何故だか心がウキウキし、自然と華やいだ気分になって来る。酒のお供に似合うからかもしれないのだが……。
桜以外にも新たな芽吹きや色鮮やかな花々を目にすると、やはり華やいだ気分になることが出来る。そこで今回は、最近見つけたそんな"今年の春"を皆さんに紹介しよう。

黄砂襲来の印(車のフロントガラス)
|

土筆
|

桜の花と春を謳歌するミツバチ?
|

香りで春を知らせる沈丁花
|

可憐な桃の花(白)
|

可憐な桃の花(ピンク)
|

八重咲きの椿
|

春の使者にスイセンする
|

水仙 |

これも水仙らしい
|
さて、如何だっただろうか。写真をこうやって並べてみると、全て19、20日の二日間で撮ったものなのに、「エッ、同じ頃に咲いたっけ?」と思わず首を傾げたくなる花々が同じ時期に咲いていることに気が付く。私の記憶では開花時期がずれていてもおかしくないのだが、夫々が持っている花時計を狂わすほどの気候なのかもしれない。
それに関して、23日朝のNHKラジオで面白いことを言っていた。今年の桜の開花は、例年に比べると全国的に随分と早いらしい。ところが、鹿児島県や宮崎県では逆に遅くなっているというのだ。「1〜2月が暖かすぎた」というのがその理由らしい。桜の花芽は8〜9月に出て冬に休眠状態になるのだが、1〜2月に寒い日がある程度続かないと"休眠打破の日数"が足りなくて、結果的に開花が遅れるのだという。暖冬の影響がこんな形になっても現われるとは始めて知った。自然界の営みは本当に繊細なものだ。
しかし、そういった繊細な営みをいとも簡単に狂わしてしまうとは、人間とはなんて罪作りな生物なのだろうか……。
【文責:知取気亭主人】 |