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2010年4月7日
良かれと思って取った行動が、後々思わぬ災いをもたらす事が良くある。行動を決めた時の判断が甘いのだが、相手がある場合には、相手の言動や見た目がその判断に大きく影響を及ぼす事も少なくない。私事だが世の男性陣を代表して言わせて貰えば、相手が美人だと極めて判断が鈍くなり、その上甘い言葉を囁かれようものなら、「的確な判断をしよう」などという理性は全く機能しなくなってしまう。どんな災いがもたらされるかはご想像にお任せするが、美しい女性にはからっきしなのだ。
人間に対してばかりではない。動物や花などに対しても同じで、どうしても見た目が"可愛いらしいもの"や"綺麗なもの"に対しては、判断が甘くなり、心を許してしまう傾向は否めない。実は、そんな私の甘さが災いして、我が家の庭がある植物に占拠され掛かり、対応に一苦労させられているのだ。
5、6年前の丁度今頃の季節に、散歩の途中で一輪の可憐な花を見つけた。緑の葉っぱの中でひと際目立つ鮮やかな黄色の花(写真-1)は、直径にして3、4センチの程よい大きさで、特徴的なその葉(写真-2)が遠目からは大好きなワサビに似ていたこともあって、一瞬にして私を虜にしてしまった。気に入ってしまったのだ。そして今になって思えば、止せばいいのに猫の額程しかない狭い我が家の庭に移植しよう、と思い付いてしまったのだ。そして、来年は2輪ぐらい咲いてくれるといいな、とそんな情景を想像しながら植えたのだが……。
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写真-1 |

写真-2 |
ところが、この「美しい野草を愛でる私の美的センス」が、その後の苦労を背負い込む事になろうとは思っても見なかった。まるで春の使者のように、春の訪れとともに咲いていたこの"可愛い花"が、恐らく意図を持って私の判断ミスを誘ったのに違いない。自らの子孫を残すために! 物言わぬ植物だが、きっとそうに違いない。
その魔力にすっかり騙され、たった一輪の可憐な花が見た目とは裏腹の"驚異的な繁殖力"を示すのは、移植したことをすっかり忘れてしまった1年後の春だ。そしてその後、毎年今頃の季節になると、年を追う毎に侵略面積を増やしている事実を知り、愕然とすることになる。移植を決めた時の、数年後の我が家の庭の姿はこんな筈ではなかったのに……。
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写真-3 |

写真-4 |
さて、その数年後の庭の姿が、写真-3だ。見てのとおり、黄色い小悪魔がびっしりと生えている。兎に角その繁殖力が凄い。「このままでは猫の額が占拠されてしまう」と、4日の日曜日、一念発起して「根っこから抜いてしまおう」と奮闘したのだが、それがなかなか手強いのだ。写真-4に示したような根がシッカリと地面に根付いていて、なかなか容易に抜けてくれない。しかも、芋のような宿根が発達している。これは強い筈だ。
しかも、良く見てみると、"小さな小芋"(写真-5)が頼りなさ気に周りにへばり付いている。花芽の付いていない小さな個体を抜いていて気がついたのだが、実はこの頼りなさ気な小芋が次々と周辺に散らばり芽を出し成長する原動力になっているようなのだ。騙されてはいけない。綺麗な花には、棘ならぬ芋があるのだ。
ところでこの植物、キンポウゲ科であることはどうやら間違いなさそうなのだが、名前がよく分からない。姿形はヒメリュウキンカに似ているのだが……。そこで、読者の皆さんにお願いがある。この驚異的な繁殖力を持つ「黄色い花」の名前を教えていただけないだろうか。ご存知の方は是非「いさぼう事務局」までメールにてお知らせ頂きたい。宜しくお願いします。
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写真-5 |
【文責:知取気亭主人】 |