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知取気亭主人の四方山話
 

『今年もご愛読ありがとうございました』

 

2010年12月29日

いよいよ今年最後の四方山話となった。いつもの決まり文句で言えば、今年もアッという間の一年であった。そして思い返してみると、毎年のことながら、悲喜こもごも、色々な出来事があった年でもある。今から考えてみると、1月12日に発生したハイチ大地震が、波乱な一年の予兆だったのかもしれない。

 「はやぶさ」の帰還やサッカーワルードカップでの期待以上の活躍など、嬉しいニュースもあったが、気持ちが落ち込む悪いニュースも枚挙にいとまがない。中でも、昨年8月の衆議院選挙で圧倒的な支持を受け、政権についた民主党の迷走ぶりが、我々にとってはワーストワンの出来事だろう。政権交代に寄せる国民の期待が大きかっただけに、そのギャップに戸惑いと失望感を拭えないでいる。新卒の就職難も厳しさを増し、景気浮揚の兆しは相変わらず見えそうにない。

しかし、そう嘆いてばかりもいられない。新しい年を新たな気持ちで迎えるためにも、昨年同様一年間書き綴った「四方山話」を紐解いてみることにする。例年通り印象深い出来事を拙い狂歌で振り返ってみたい。

 

 

 七年の 長き旅路の お土産は 奇跡のチリと 仕分けのフォロー

 

6月13日の火曜日、多くの日本国民が待ち焦がれていた「はやぶさ」が、7年に及ぶ大宇宙旅行を成功させ、無事地球に帰ってきた。打ち上げ当初の計画より約3年遅れての帰還だったが、予定通りの時間と場所に、“我々の夢”を一杯詰め込んだカプセルを無事着陸させることが出来た。その後のカプセル内の詳細な調査で、ジャガイモ型小粒惑星「イトカワ」由来の物質が微細ながらも多数発見され、「はやぶさ」は一躍時の人工衛星となった。

数々のトラブルに見舞われ、一時は「地球への帰還は難しい」との情報も流れていたが、そういった困難を乗り越え、満身創痍になりながらも無事帰って来たその姿に、人間の苦悩と格闘を、そして人生を重ねた人も多かったのだろう。各地で開かれた展示会は、大盛況だったらしい。それにしても、素晴らしい出来事だった。このミッション達成を成功へと導いた、スタッフの皆さんに改めて拍手を送りたい。感動と勇気をありがとう。

帰還と言えば、南米チリのサンホセ鉱山で落盤事故に遭い、地下700mの避難所に閉じ込められていた33名全員が、事故発生(8月5日)以来69日ぶりに無事救出されたのも、感動的な出来事だった。救出されて地上に帰還したら奥さんと愛人が鉢合わせ、などというおまけ話まで付いていたが、とにかく全員の生還は、世界中が喜びを分かち合った今年唯一のニュースであった。

 

 

 ブブゼラの 音も届かぬ 水の中 足の八卦で  人気のパウロ

 

南アフリカで開かれていたサッカーのワールドカップは、ブブゼラの音で盛り上がり、スペインの初優勝で幕を閉じた。ベスト4を目標としていた岡田ジャパンは、決勝トーナメント1回戦のパラグアイ戦で、惜しくもPK戦に敗れ、ベスト4進出は果たせなかった。しかし、戦前の予想をはるかに上回る戦いぶりに、日本国内での評価は勿論、世界での評価もうなぎ上りとなり、長友選手を始めとする代表選手に世界の強豪チームからのオファーが相次ぐようになった。まだ若い彼らの、今後の活躍が楽しみである。

ところで今大会も、戦前から優勝候補と騒がれていたチームが幾つかあったが、そういった人間の予想を嘲笑うかのように、次々と勝敗を当てて行ったのがタコのパウロ君だった。ドイツ在住の彼は、ドイツの勝敗と優勝国を占ったのだが、ことごとく“食べ当てた”という。準決勝のドイツ―スペイン戦では見事にドイツの負けを当て、「危うく食べられそうになった」との緊急情報も世界を駆け巡ったが、今大会での一番の人気者は、このパウロ君だったかもしれない。

 

 

 猛暑日は レア―な焼きに 良く似たり ほてる身体と 冷めてく家計

 

今年は、梅雨明け以降秋口までの長期に亘りうんざりする様な暑さが日本列島を襲い、各地で猛暑日を数多く記録した。涼しいはずの北海道でも30℃を越す日があり、日本全体が熱帯性気候の仲間入りをしてしまった様だった。気象庁によれば、6月〜8月の平均気温が、統計を取り始めて以降一番高かったという。お陰で、この暑さに耐え切れず、各地で熱中症に罹り亡くなる人が増え、体力の無い老人にとっては“地獄の暑さ”となった。9月に入っても高温傾向は続き、9月5日には京都府京田辺市で、9月としては国内観測史上最高となる39.9度を記録した。頭がボーッとなる暑さだ。今年一年を表す漢字として、「暑」が選ばれたのも頷ける。

猛暑の夏となったのは、日本ばかりではない。あの北国のロシアの首都モスクワでも、30度を超す高温の日々が続き、山火事も相次いだ。これも温暖化の影響なのだろう。日本では猛暑の影響で野菜が高騰し、家計を直撃した。益々、家計も景気も冷え込む気配だ。気温や野菜ばかりでなく、景気の方もグンと上げてほしいものなのだが……。

 

 

 宝くじ 買わずに当てる 天下り 裏の仕分けで 還元仕分け

 

今年も注目の事業仕分けが行われた。中でもビックリさせられたのが、宝くじ事業のカラクリだ。世のお母さん方にあまり評判の良くない競馬やパチンコなど所謂ギャンブルの「還元率」に比べて、余りに低い宝くじの還元率が事業仕分けで明らかになったのだ。ギャンブルは、客には四分の三を還元し胴元が凡そ四分の一を懐に入れる勘定だが、今年明らかになった宝くじの還元率は、45.7%と半分にも満たなかった。その後改善されたのかは定かでないが、宝くじの方が余程ギャンブル性は高い。しかも、残りの殆どが販売元の地方自治体に配分されているならまだしも、またしても官僚OBが鎮座まします公益法人や団体に上前を撥ねられている、というから腹が立つ。

その上、天下りOBに渡る高額報酬も明らかになった。宝くじ事業を所管している総務省OBが金に群がる法人や団体に天下り、何をしているのか知らないが2千万前後もの高額報酬を得ている役員がいる、というのだ。2千万と言えば、年末ジャンボ宝くじ3等1千万円の倍だ。毎年、毎年、3等が2回も当たっている勘定だ。宝くじを買わなくても高額当選しているとは、うらやましい限りである。クソッ!

 

  

 我が儘と チャイナをクロス カップリング 出来た新賞 孔子も唖然

 

今年の嬉しいニュースの一つとして、二人の日本人がノーベル化学賞を受賞したことが挙げられる。根岸英一パデュー大(米国)特別教授と鈴木章北海道大学名誉教授のお二人だ。二人の受賞理由は、クロスカップリングと呼ばれる“有機化合物の革新的な合成法”を開発したことだが、この方法により、合成することが難しかった炭素原子同士をある触媒を利用することによって効率良く、しかも自在に合成することが出来るようになった。有機合成化学分野への貢献は計り知れないという。  

日本に限らず、ノーベル賞受賞は国家にとって誉高い出来事である筈なのだが、お隣の中国はどうやらそうではないらしい。その反応がかなり過激であったことから、通常注がれる尊敬の眼差しではなく別な意味で世界の注目を浴びることになってしまった。ノーベル平和賞に中国の民主活動家、劉暁波氏(54)が選ばれ、これに中国が反発を強めたからだ。囚われの身である劉暁波氏そのものは勿論、家族や支持者の授賞式出席を禁じてしまった。その上、「孔子平和賞」なる賞を創設し、ノーベル平和賞への対抗としたから驚かされる。まるで子供の喧嘩だ。空席の授賞式がその異常さを良く表していた。  

クロスカップリング合成法を使って、何とか中国と他の国々との融和を図れないものだろうか。

 

 

今年も何とか休刊することなく、年末を迎えることができました。これも一重に、拙い文章にお付き合いくださる皆様のご声援・ご愛読の賜物と深く感謝しております。本当にありがとうございました。皆様にとって迎える年が素晴らしい一年になりますように、そしていさぼう会員皆様のご多幸とご健勝を祈念して、四方山話2010年の締めと致します。  

【文責:知取気亭主人】

熊笹

 
 

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