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知取気亭主人の四方山話
 

『雪の置き土産?』

 

2011年2月9日

土曜日(5日)の夕方、家の周りに積み上げた雪を次女と二人で空かしていると、町会の班長さんが、ある"お触れ"を持ってやって来た。今冬の大雪に関するお触れだ。家内に言わせると、前日既に「至急回覧」で回っていたというものだが、こちらの思い通りにならないお天気任せの作業にゲンナリしている身にとっては、余り有難い内容ではない。「明日(6日)の市内一斉除雪につきまして」のタイトルで、市内一斉で行われることになっている除雪についての、所謂作業協力依頼書だ。

班長さんの説明では、「緊急車両が通られるように自宅前の雪をどかして下さい」というもので、私が育った静岡などでは考えられない、雪国特有の"お触れ"だ。このようなお触れは、以前にも何度か回って来ていたが、当然のことながら、あるのはいつも雪の捨て場に困る大雪の時だ。体力的には全然きつくないのだが、精神的には疲れがドッと出る"お触れ"である。しかし、同じ日本でありながら、雪国には何でこんなに「余分な仕事」が多いのだろうか。ほとほとウンザリさせられる。

  

1月31日

2月5日

  

ビフォー&アフターではないけれど、我が家の前の道で撮った写真を使って、「余分な仕事」の作業前と作業後の様子を比べてみよう。左の写真は、29日から31日にかけて北陸地方を襲った大雪の為、北陸自動車道が通行止めとなり、JR西日本の北陸線が福井県で立ち往生して大混乱した、31日(月曜日)の朝の写真だ。雪に閉ざされているように見えるが、これでも、写真に写っている全戸が早朝から除雪して何とか車が通れるようになり、隣近所が出勤し始めた頃の様子だ。何とか、車1台は通ることが出来る。

私の家はこの写真の手前にあって、5時から2時間ほど除雪をしてやっと車を出すことが出来たのだが、家の前には大きな水路も空地も無い為、自分達の家の前や駐車場の奥に積み上げるしかない。その作業は、"除雪"と言うよりむしろ"移雪"に近い。写真には道路脇に積み上げられた雪の山が幾つも見えるが、それらは毎日のように行われた"移雪"作業の汗の結晶である。我が家の付近で積雪量は70センチ程度だろうか。新潟など豪雪地帯に比べれば大した積雪量ではないのだが、それでも作業は大変だ。しかも、"移雪"は生産性のない作業だけに、体力的にも精神的にも結構きつい。

  

しかし、その作業の効果は確実に現れる。同じ場所を5日後(2月5日)に撮った右の写真を見ていただきたい。雪国で暮らしたことのない人はビックリすると思うが、左の写真からたった5日しか経っていないのに、これが同じ場所かと思えるほど雪は少ない。路面は綺麗に見えているし、各戸の前に山積みされていた雪も殆ど無いと言って良い。

ただ、自然に融けてこうなった訳ではない。この間、31日の夕方に除雪車が入ってくれたことや、2月に入った途端に降雪が無い上に気温も高くなってくれたこと、更には除雪車が取りきれない道隅の雪を毎日せっせと小さな側溝に詰め込み空かしていく作業を続けてきた結果、こうなったのだ。そんな地道な作業を続けていかないと、ただ単に雪が降らなくなったからと言って、右の写真のようにはならない。しかも、雪があるのは道ばかりではない。家の周りには、滑り落ちた屋根雪が溜まっていて、放っておくと灯油ボイラーやエアコンの室外機が埋まり、これらの機器が使えなくなってしまう可能性がある。したがって、家の周りの雪空かしも重要な、しかし全く以て余分な作業なのだ。

  

この実に単調で余分な作業が、冒頭の土曜日(5日)に続き、日曜日(6日) の"お触れ"に続いていくわけである。しかも癪に障ることに、お隣の屋根雪が我が家の敷地に落ちる為、場所によっては二軒分の移雪作業をしなければいけない所もある。この屋根雪の領地侵犯、雪国の団地では良くある話だが、お隣との話し合いがこじれると思わぬ騒動になってしまう危険性もある。我が家の場合、家内の対応のお蔭でそこまでこじれる様子はなさそうであるが、どちらにせよ自分の敷地に降り積もった雪ぐらいは、自分で処理してもらいたいものである。本来、それが雪国のルールであるのだが……。

いくら私が"タダでくれるものなら何でも欲しい性分"だとしても、お隣の屋根雪だけは御免被りたいものだ。風流人ぶって、「雪の置き土産?」と洒落る気分にもならない。尤も、「運動不足解消を考えての置き土産だ」と言われると、「それもそうかな」と妙に納得してしまうメタボ気味の自分が悲しくもある。しかし、かくなる上はメタボ脱出を目指さなければいけない。疲れただけで、メタボそのままではネェ〜!

【文責:知取気亭主人】

 

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