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知取気亭主人の四方山話
 

『大きい婆ちゃんの入院』

 

2011年3月2日

今回は、四方山話にとって節目となる第400話目だ。書き始めてから昨年の6月で7年目に突入し、やがて8カ月ほど経つ。トラック競技で言えば、第四コーナーを曲がり、もう少しで正面スタンド前のゴール位置まで来たことになる。順調に行けば、3ヶ月後には8周目に突入する。これ程の長寿になろうとは、スタートさせた頃には思ってもみなかったことだ。昔から「継続は力なり」と言われているが、我ながら"あっぱれ"である。

"あっぱれ"ではあるのだが、実のところ、毎回毎回「何を書くか」で頭を悩ませている。今回も例に漏れずで、既に前話を書き終えた時点から、記念すべき400回を何の話題で飾るか悩んでいた。大相撲の八百長問題にするか、霧島連山新燃岳の噴火にするか、はたまた140人を超える犠牲者を出し今も行方不明者の捜索が続いているニュージーランドの地震災害にするか思い悩んでいたのだ。息子からは「孫の初節句だから雛祭りにしたら」との意見もあり、ほぼそれに決まりかけていたのだが……。2月26日土曜日朝の騒動で、急遽計画変更することにした。それは、母の入院騒動だ。

  

我々夫婦に初孫が出来て以来、母のことを我が家では「大きい婆ちゃん」と呼んでいる。その"大きい婆ちゃん"は、目出度いことに今年の1月で満90歳になった。耳も目も内蔵も達者で、歳の割に元気だ。2007年の春に住み慣れた静岡から金沢に来て以来、今年で4回目の冬を迎えた。ところが、まだ丸5年も経っていないのに、可愛そうなことにこれまで既に4度も入院を経験している。本人も周りも充分注意はしているのだが、静岡に住んでいた時に足を骨折したこともあって、足元がやや不安定なことが大きな要因となっているようだ。

まず金沢に来て直ぐ、当地での生活に慣れる間もなく、気候の変化について行けなかったのか急性肺炎で入院することになった。入院日数は大して長くなかったのだが、85を超えた年寄りには、キツイ先制パンチだったに違いない。しかし、その後暫くは大きな病気もケガもなく平穏に過ぎてくれた。ところが、4月に長男の結婚が決まっていた2年後の2009年、年明け早々に背骨を圧迫骨折し、凡そ4カ月に及ぶ長期入院生活を余儀なくされることになる。結局、長男の結婚式には間に合わず、当日は病床で迎えることになってしまった。骨粗鬆症の影響もあってか中々治りが遅く、「いつまで入院が続くのだろう」と心配していたのだが、それでも結婚式が終わり落ち着いた頃には、何とか退院することが出来た。

ところが、である。家族全員がホッとしたのも束の間、退院して1週間も経ったか経たないうちに、今度は転倒して大腿部を骨折、三度目の入院となってしまったのだ。長期の入院生活で足が弱っていたのに本人にはその感覚が無かったとみえ、無理して歩き転倒してしまったのだ。可愛そうなことに、院外の空気を満喫することなく、再び見慣れた病院に舞い戻ることになってしまった。運が悪い時には運が悪いものである。ただ、前回も今回も孫夫婦が務めている病院に入院することが出来た為、本人は勿論、我々家族にとっても安心して任せることが出来たのは、不幸中の幸いだった。しかし、不幸中の幸いと言っても、こう度々入院していたのでは堪らない。

動き回れる我々はまだしも、ベッドに寝たきりとなってしまう本人は、さぞやショックだっただろう。しかも、4カ月も入院していた挙句に、再び身動きできないケガで入院となれば尚更だ。結局、90手前の高齢者にはキツイ治療となったが、金属のボルトで骨を繋ぐ手術を受け、2カ月余りの入院生活を余儀なくされた。それでも、7月中旬には何とか退院をし、正月から続いた入院生活も一段落したのだったのだが……。

  

疫病神は、まだしつこく"大きい婆ちゃん"に付きまとっていた。今度は骨折ではなかったのだが、昨年(2010年)の春、熱を出し、加えて下痢・嘔吐の症状もあった為ノロウィルス感染が疑われ、2週間近く入院する羽目になった。金沢に来て四度目の入院だ。結果的にはノロウィルス感染はしていなかったのだが、どうやら前日に「花見」と称して連れ回したのがいけなかったようだ。風邪をひかせてしまったらしい。丁度全国的にノロウィルスが流行っている時期で、検査結果が出るまで隔離状態での入院となり、見舞いに来る人への厳しい感染予防対策にビックリさせられたものだった。そして、冒頭の2月26日の朝である。

  

朝食時、脳梗塞のような症状が出て、救急車で病院に運ばれた。当初は意識が朦朧とした状態だったのだが、病院に着き医師とのやり取りをする頃になって、何とか朦朧状態からは脱した。直ぐに脳のCT、心電図、胸部レントゲン、血液検査などの検査が行われた。素人判断で脳梗塞を心配していたのだが、幸いなことに「一時的に脳の血管が詰まったのではないか」との診断が下された。つまり、一過性の脳梗塞だったとの見立てだ。

ただ、口の周りの筋肉に少し疾患が残り、"暫く様子を見ることが必要である"との判断から、結局経過観察の為に入院することとなった。金沢に来て5度目の入院だ。孫夫婦が勤める病院に入院できたことは有難いことではあるが、年齢が年齢だけに心配だ。いい加減、疫病神にも立ち去ってもらいたいものである。

何と言っても、今では我々家族にとって唯一"大きい"の形容詞が付けられる親族だ。昨年生まれた曾孫が"大きい婆ちゃん"と呼べる日までは元気でいてほしい、と願っている。ガンバレ! 大きい婆ちゃん!

【文責:知取気亭主人】


我が家の壁に映った不思議な反射光

 
 

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