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知取気亭主人の四方山話
 

『和名の星座があった!』

 

2011年6月29日

今年も「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」の日がやってきた。先週の6月22日(水曜日)、夏至の日だ。今年の夏は、東日本大震災による福島第一原発の事故を受け、東京電力管内ばかりでなく全国で節電が叫ばれており、ライトダウンキャンペーンに取り組んだ人たちもかなり多かったのではないかと思う。良い事だ。以前から「日本は無駄に明る過ぎる所が多い」と思っていただけに、この取り組みには大賛成だ。

 

例えば、金沢のような地方都市でも、コンビニや一部のスーパーマーケットなど24時間営業の小売店は深夜でも煌々と明かりをつけていて、辺りは昼と見紛うほどの明るさだ。パチンコ屋やゲームセンターなどに至っては、異常なほど明るく電飾を施し、遠くからでも一目でそれと分かる。また、至る所に設置されている自動販売機も、防犯灯の役目も担っているのではないかと思えるほど、無駄に明るい。試してはいないが、多分近くに行けば本も読める。

以前、宇宙から地球の夜の部分を写した写真を見たことがあるのだが、日本を始めとする先進国の都市部が周りに比べて余りに明るかった事を鮮明に覚えている。漁火の意外な明るさにも驚いたが、「都会は眠らない」は本当だった。明るい都市部と砂漠地帯や山岳地帯の暗さの違いにも驚かされる。100年前の地球は、噴火をしている火山以外、どこも夜は暗かったに違いない。それがたった100年で、宇宙からでも分かる程、暗かった筈なのに明るい場所が増えてきているのだ。穿った見方をすれば、明るさは贅沢のバロメーターなのかもしれない。

明かりが溢れている所に住んでいると、例え金沢のような地方都市であっても、満天の星を楽しむことは出来ない。以前、ネパールで見た「川」と呼ぶに相応しい圧倒的な天の川を日本で楽しむことは、余程人里離れたところに行かない限り、叶わない相談だ。例え人里離れても、遠くの街の明かりが星の数を減らすのだ。そういう意味では、ライトダウンキャンペーンの取り組みによって、多少なりとも明かりが落ちて夜の暗さが少しでも取り戻すことが出来れば、眼に入る星の数は増える筈である。是非、そうなってほしいものである。

 

ところで、貴方の星座は何だろう。かく言う私は、“牡羊座”らしい。「らしい」などと勿体ぶった書き方をしたのは、誕生日と星座の関わりについて全く興味が無い為、いつも「俺って乙女座だよな!」と頓珍漢な事を言って、家内たちに「牡羊座だよ」と訂正されているからである。牡羊座の人は頭がシンボルで――頭が良いと言わないところが憎いのだが――、弱点も頭だという。確かに、健忘症は人よりも早そうではあるのだが……。

誕生日と星座に詳しい家内と長男、次女の3人は7月生まれで、3人とも“カニ座”だという。カニ座の人は、胃袋とか子宮がシンボルでもあり弱点でもあるらしい。多分、カニが一杯産卵するところからイメージされたのだろう。後、家内の説明によると、我が家には乙女座、天秤座、射手座、山羊座がいて、9人で都合6種類の星座が揃うことになる。一家族としては結構な数である。

さてこの星座名、日本語の名前が付いてはいるが、現在世界中で使われているのは、国際天文学連盟が定めたものだという。確かに、私の中では、星座名は西洋からもたらされたものでその殆どがギリシャ神話から付けられている、と思いこんでいる。したがって、例えば地震の世界の“ツナミ”のように、星座の世界で世界的に通用する日本の和名はないと思っていた。ところが、星座にも立派な和名がついているものがあることを知った。そして、かえって和名の方が馴染みやすいのではないかと思えるようになってきた。

 

7月7日は、彦星と織り姫が出会う七夕である。その日に、夏の代表的な星座を題材に、星座シリーズの切手が発行される。@天秤座、Aさそり座、B射手座、Cこと座、Dわし座、E白鳥座、Fヘルクレス座、Gへびつかい座・へび座、Hいるか座、I魚釣り星の10枚である。そしてこの中に、日本古来の星座名が一つ含まれているのだ。皆さんお分かりになっただろうか。

最後の「魚釣り星」がそれである。さそり座のしっぽ部分のS字型に並んでいる星々を、魚を釣る「釣り針」に見立てて、こう名付けたらしい。さそり座全体では大き過ぎてサソリの絵を結ぶことは難しいが、しっぽの部分だけであれば直ぐにイメージできる。そういった点で、「魚釣り星」の方が馴染みやすいと感じるのだ。

実は、この日本古来の星座名、まだ他にもあるとかで、江戸時代に活躍した幕府天文方の渋川春海(1639年〜1715年)がしっかりと研究しているのだという。呼び方は失礼かもしれないが、今から300年も前に「天文バカ」と呼ばれるほどの日本人がいた、というのは嬉しい話である。

後1週間もすると、新暦の七夕である。本来的には旧暦が相応しいのかも知れないが、見慣れた日本の夜空を眺め、先人が名付けた和名の星座を探すのもまた新鮮で面白い。渋川春海を扱った、沖方丁著「天地明察」や中村士著「江戸の天文学者 星空を翔ける」を片手に、夜空を見上げて寝そべるのも乙なものである。

【文責:知取気亭主人】
  


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