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知取気亭主人の四方山話
 

『クールビズ』

 

2011年7月6日

熱い日本がまたやってきた。高温と多湿、秋の虫の声を聴くまでは、この二つの難敵に徹底的に苦しまされることになる。加えて今年は、全国的な「節電運動」の高まりに合わせ、冷房そのものを止めていたり、冷房温度を例年より高めに設定したりしているところが多く、汗かき、暑がりにとっては何とも辛いシーズンの到来となっている。しかも、そのシーズンが温暖化の影響で年々長く、そして厳しい暑さになってきているのも辛い話である。

ただ、「辛い」と言っても「絶対に耐えられない」という訳でもなく、「節電」の呼びかけには率先して協力したい、と思っている。また、エコという点からも大いに推奨したいところであるから、何とか工夫してこの夏を乗り切らなければならない、と覚悟を決めている。という事で、我が家もこれまでのところエアコンは殆ど使わず、“緑のカーテン”+“窓の開け放ち”+“扇風機”+“時に団扇”で、この蒸し暑さを何とか凌いでいる。この先もそんな手軽な対策で事足りるのか少々心配ではあるが、後は体の中から直接冷やす“冷えた飲み物”や“冷たい食べ物”の秘密兵器に登場してもらえば何とか乗り切れるのではないか、と高を括っている。

そんな秘密兵器の助けに期待している大人に比べると、生後9ヶ月しか経っていない孫娘は強い。大人の「暑い、暑い!」の連呼をよそに、汗をかきながらも愚図ることもなく、すこぶる機嫌が良い。尤も、乳児にとっては、エアコンよりも自然の風の方が健康的ではあるのだが……。

 

ところで、今年は全国規模で「節電」が叫ばれていることもあって、先に述べた暑さ対策以外に、これまで以上に軽装なクールビズが提唱されていて、「スーツにネクタイ」が定番のユニホームであるサラリーマンにとっては、チョッピリ嬉しい流れとなっている。私も、お客様を訪問する時には、これまでどんな暑くてもスーツにネクタイを欠かさなかったのだが、今年はこれ幸いと「上着なしのノーネクタイ」を決め込んでいる。

 

涼しげな服装の方が歓迎される女性や、ネクタイを必要としない職業の方には理解していただけないと思うが、夏のスーツとネクタイは、高温多湿の日本では“拷問の道具”と表現しても言い過ぎではないと思っている。ところが、「それでも礼儀上身に着け無ければならない」となると堪らない。特に都会への出張時は悲惨だ。「ドアtoドアで事足りる」と言うより車でないと動き回れない地方都市での営業は、上着とネクタイ着用でも然程苦にならないのだが、地下鉄の乗換えや駅からお客様のところまで必ず歩くことが必要となる東京や大阪などへの出張では、上着もネクタイも完全に“拷問の道具”となる。その上、嵩張る荷物でも持っていようものなら、5分も歩いただけでもう汗ダラダラだ。多分、1日で2キロは痩せられる。

実は、汗をかくこと自体は決して嫌いではない。ただ、スーツ姿での汗かきは平に勘弁願いたい。汗をかいても気にならないような時と服装であれば別だが、お客様への訪問はそのどちらも芳しくない。着替えもできない状況の中で、シャツや上着、或いは下着が肌にべた付くのは、どうしようもなく気持ちが悪い。また、汗まみれのスーツ姿では相手に不快な印象を与えて、成立する商談も破断しそうだ。どう贔屓目に見ても、スーツでの汗まみれ姿は暑苦しい。

どんなに通気性の良いスーツを着ても、上着のない状態とは比べものないくらい暑い。加えて、首元を塞いでしまうネクタイが、体からの放熱を妨げ、冬場のマフラーと同じ働きをするから堪らない。それでは、とノーネクタイで上着を着てみたが、やはり汗は流れてくる。そうなると、最後の手段は半袖のYシャツにノーネクタイだ。これで、失礼にならない範囲のクールビズの出来上がりだ。本音を言えば、半ズボンとサンダルが着用できれば完璧だが、いくらなんでもそこまでは大胆になれない。それでも、私にとっては画期的な事だ。

 

これまでもクールビズの着用が推奨されていたのはご存じの通りだが、昨年までは、「クールビズと言っても社内だけで、お客様を訪問するときは別。例え拷問ツールであっても着用するのがマナー」という雰囲気だったのだ。ところが今年は、「節電」という大義名分があるため、どこに行っても上着とネクタイを着用しなくても許される雰囲気になってきている。嬉しい限りだ。

 

以前から、親しい友人には愚痴っていたのだが、高温多湿の日本の夏にスーツとネクタイは全く似合わない。ましてや健康にも良くない。やせ我慢をして熱い恰好をしていれば、体は勿論、心も疲労させてしまう。今年のこの機会に、「半袖のYシャツにノーネクタイが日本の夏のフォーマル」として定着してくれないか、と願っている。

そういう意味では、国会の「先生たち」に是非率先してもらいたいものである。誰のために茶番をやっているのか、国民不在の暑苦しくみっともない空論を交わしている国会議員たちも、見せかけの上着を脱ぎ、胸襟を開いて国家論を戦わしてほしいものである。見ると、ノーネクタイの先生たちも多いようである。後は「先生」と呼ばれることだけに心血を注いでいるように見える“見せかけの上着”を脱ぐだけである。見栄も私利私欲も捨てて……、と言っても無理か!

【文責:知取気亭主人】
  


トウモロコシに隠れていた芋虫
 

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