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知取気亭主人の四方山話
 

『男と女、オスとメス』

 

2011年10月12日

既に何回もこの四方山に登場させているので、愛読していただいている皆さんには“耳にタコ”どころか、目にはイカが出来てしまったかも知れないが、孫娘が9月で1歳となった。息子夫婦は俗に言われる“味噌汁の冷めない距離”に住んでいて、共稼ぎの彼らに代わって保育園へのお迎えは妻の担当となっている。したがって、孫娘はほとんど毎日我が家に出入りしており、私も週に一度はその成長を楽しませてもらっている。

そして、大声を出せば聞こえるほど近い所に、妻の友人の息子夫婦が住んでいて、孫娘より凡そひと月遅れで誕生した男の子(仮に太郎ちゃんとしておく)がいる。妻の友人が早くして亡くなったため、妻が何やかやと声を掛けているせいか、「おばちゃん、おばちゃん」と慕ってくれて、赤ちゃんを連れてよく遊びに来るようになった。嫁同士も仲が良い。私も、時々その仲間に乱入し、太郎ちゃんを抱くことが出来る。その度に、孫娘との成長度合いの違いを知ることになる。

 

ひと月ほど遅れて生まれたにも拘らず、寝返りも這い這いも太郎ちゃんの方が早い。孫娘が苦も無く出来るようになったのは、ついこの頃だ。よしんば、この程度は個人差だとしても、抱くと一層の違いが分かる。孫娘はぽっちゃりしているのに、太郎ちゃんは筋肉質で体幹がしっかりしている様に感じる。こんなに小さくても男と女で違うものだな、と初めて抱いた時驚かされた。

振り返ってみれば、我が家には男女それぞれ二人ずつの子供がいて、確かにオッパイの飲み様などは、男と女で大きく違っていたことを覚えている。男の子はむしゃぶりつく様に吸っていたのだが、それに比べると女の子は淑やかだったと思う。男と女、孫娘や太郎ちゃんのような小さな命でも、外見ばかりでないその違いが既に出ている。生まれて間もない犬や猫の赤ちゃんを見ていても、オス・メスの違いは全く分からないのに、である。人間とて同じようなものだと思うのだが、どっこい確かな違いがある。不思議だ。不思議と言えば、生まれ出てくる時点で性別が分けられていることも不思議でならない。

 

中学だったか高校だったか忘れたが、「男はXY染色体、女はXX染色体」と受験用に、必死になって暗記した記憶がある。あれから月日が経ち、今から4,5年前、「妊娠6〜24周頃に、母体の中でアンドロゲンシャワーと呼ばれるシャワーを浴びることで、Y染色体にある性決定遺伝子のスイッチがONになり男性化が始まる」、との記事を読んで生命の神秘に改めて驚いたことがある。染色体やら性決定遺伝子、或いはアンドロゲンシャワーなど神の域の出来事に、畏怖の念を抱いたものだった。その時、胎生ではそんな遺伝子とシャワーの関係で性別が決まるとして、卵生では一体どうなっているのだろう、と疑問に思ったことを今でも覚えている。

そんな4,5年前の疑問を更に神秘的にさせ、神の存在を信じてしまいたい衝動に駆られた記事に出会った。9月10日(土曜日)の朝日新聞、「be on Saturday」に載っていた記事だ。卵を取り巻く温度でオス・メスが決まる動物がいる、というのだ。

 

亀は、卵の時の周りの温度でオス・メスが決まる種類が多く、シーズン初めの涼しい時に産まれたのは殆どがオスになり、暑い盛りのころはメスになるのだそうだ。卵が置かれた温度でオス・メスが決まるとは驚きだ。理由としては、動物の体はメスが基本となっていることから、発育条件の良い時には体作りの 複雑なオスを、厳しいときには単純なメスを産み出すのではないか、と見られているらしい。この産み分け法、「亀だけの専売特許か」というとそうでもないらしく、トカゲやワニにも多いらしいのだが、遺伝で確実に決める方法ではなく、何故わざわざこんな確実性に劣る方法に進化したかはこの分野の大きな謎だという。やはり、私が時として一喜一憂させられている、「神様の気まぐれ」なのかも知れない。

 

そういえば、以前カメラに納めたナメクジの卵は、どんな産み分け法を採用されているのだろうか。インターネットで調べてみた。すると、面白いことが分かった。カタツムリも同じ方法を採用しているらしいが、ナメクジはミミズと同じ雌雄同体の生き物で、精子と卵子を同時に持っているのだという。ただ、雌雄同体であっても、自家受精して産卵するのではなく、二匹が交尾して卵を産むらしい。わざわざ出会いを求めるような面倒臭い事をしなくてもよさそうなものだが、そうすることによって、環境変化に強い子孫を残していく努力をしているのだろう。

それにしても、雌雄同体とは考えたものだ。しかし、交尾をする時、どのようにしてオス・メスを決めるのだろうか。あののっそりとした動きからは、「俺がオスになるから、お前はメスになれ」などというような、乱暴者には見えない。それとも、ナメクジは体の前後に並んでオス性器とメス性器があるらしいから、お互いが逆向きになり交尾をして、二匹とも産卵するのかもしれない。もしそうだとすれば、「恐るべしナメクジ」である。

生き物が子孫を残す、その方法はこんなにも神秘のベールに包まれている。それを思うと、やはり子供は大切に育てなければいけない。

【文責:知取気亭主人】
  


ナメクジとその卵                                                       
 
 

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